行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

アジア共栄圏の出現が明らかに

2010-12-28 16:02:24 | Weblog
2008年9月6日に始めたこのブログだが、この日は米国の失業率が6.1%と発表され、世界同時不況の様相が明確になりつつあった。同月16日にはリーマンショックで100年に1度の不況といわれ世界は危機感に満ちた。その時のブログで私は次のように書いている。

「今後この世界不況から抜け出すきっかけは何だろうか
これまでの世界不況脱出とはちがい、中国、インド、ブラジルといったBRICsの巨大な内需がたとえこれまでの成長率の半分でも、例えば5%くらいは増えるのでここに光明を見いだせるのではないか、そのためにはエネルギーと食料の価格が安定しインフレにならないことが重要だ」

2010年12月28日、世界経済は私の予想以上に新興国特に中国、インド、ブラジルの成長で世界恐慌を防いだだけでなく、回復への軌道に乗り出したかに見える。
逆に予想以上に米国の経済の立ち直りは悪く、失業率は9%台から改善の兆しは見えない。また欧州では、ユーロの下落に見られるごとく、EU内のPIGSの不安定は暗い影を落としている。中国がPIGSの国債を買い上げで資金援助をしようとし、米国の国債も中国政府が最大の保有者だ。

日本企業も、この世界不況からの脱出は中国、インドをはじめアジア諸国に活路を見いだしている。いまや大企業製造業だけでなく、中小企業も工場をアジア新興国に建設している。これは安い労働力を求めることより、拡大しつつある市場を求めての要素が大きい。小売りチェーンもコンビニからデパートまで中国を手始めに成長市場に出店している。単なる小売りというより、日本食文化の普及という面でも影響は大きい。一方、これまで資金援助は日本からアジアへという流れが逆転し、東芝が半導体で韓国企業の資金支援を受け入れたり、日立が液晶投資で台湾企業の出資を受け入れるという事象も起きている。

少子高齢社会の日本の発展は、こうしたWINーWINの関係でアジア共栄圏の中で期待できる。日本が受け入れている留学生も中国、韓国、台湾、ベトナム、マレーシアが大半を占め、日本からの留学生も米国の次が中国だ。

政治がブレーキをかける場面もあるがこのアジア共栄圏の発展は止められない。

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