行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

年産40万台のテスラの時価総額が1000万台のトヨタを超えた!?

2020-07-08 22:26:22 | 経済

今月早々、驚くべきニュースが飛び込んできた。どう考えてもトヨタの時価総額を上回るのはおかしいとその瞬間思ったが、以下分析してみると株価は未来価値をも含むと考えれば、妥当なものだ。

1980年代職業訓練を調査に訪れたカリフォルニアのNUMMI(トヨタとGMの合弁)工場をテスラが買い取り2010年に細々とEVを生産しだしたとの記憶がある。イーロン・マスクという若者がアメリカンドリームを求めているなぐらいに思っていた。その後、EV生産が軌道に乗れず苦戦しているというニュースと火星に行く会社「スペースX」を膨大な資金を集めて起業と聞いて、詐欺師かもとさえ思った。

その後、EVは環境問題対策として脚光をあび、EV車世界一の地位を固め、コアとなる蓄電池をパナソニックと合弁で生産、波及効果で太陽光発電パネルと併せ,新エネルギー企業も設立した。かつスペースXが民間企業としては初めて国際宇宙ステーション(ISS)への有人飛行を低コストで実現させ、NASAから宇宙への運び屋として歓迎され、宇宙ビジネスが十分ペイすることを証明した。イーロン・マスクは詐欺師どころか天才経営者とさえ思える。テスラ社の株価はEVだけでなく、宇宙ビジネス、新エネルギー等の未来ビジネスの価値が入っていると解釈すべきだろう。

イーロン・マスク最高経営責任者はテスラの4-6月(第2四半期)の損益が赤字を回避できると楽観的な見通しを示し、株価は上昇、6ヶ月で2.4倍(7日現在1390ドル)、テスラの時価総額は7月1日に2072億ドル(約22兆3000億円)に達し、トヨタの2019億ドル(約21兆7000億円)を上回った。当初、トヨタもNUMMIとの関係で提携し、5000万ドルのテスラ株を取得していたが、何故か2016年提携解消し、売却している。持っていれば数倍になっていただろう。

それにしても、米国ではFANG+Mの経営者といい、イーロン・マスクのような凄い経営者が次々と出て来る。
イーロンは1971年、南アフリカ生まれ、世界各国から優秀な人材を集める自由な風土が潜在しているからだ。トランプ大統領はそれを変えようとしている。イーロンはテスラの経営が公開されていると自由に出来ないと考えたのかテスラをまるごと買い取るなどと発言し、証券取引委員会SECから罰金2000万ドル(約22億円)を課せられた。総資産236億ドル(2兆5000億円)を手にしたイーロン・マスク、若さ故に多少の勇み足はあるが、これからもテスラに注目だ。日本で格安の蓄電池を発売と昨年聞いたが災害の多い今、急いで貰いたい。


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