行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

春闘、中小組合ががんばる、パートも2.27%アップ

2016-04-14 22:06:32 | Weblog
今までの回答状況(以下3月末時点)を見ると、金属労協の場合、299人以下の賃上げ獲得額が全体平均を上回ると発表した。回答を受けた1,350組合で、そのうち1,171組合が定期昇給分を確保して、更にベア獲得の組合数は865組合(回答を受けた組合の64.1%に当たる)となっている。賃上げ獲得額の平均は1,249円で、規模別にみると「299人以下」が1,281円、「300~999人」が1,128円、「1,000人以上」が1,122円と、「299人以下」の平均獲得額が全体の平均額を上回った。これはこれまでにないことで、大手組合の賃上げ獲得額が低水準だったせいもあるが、中小組合の頑張りが見られる。少しでも格差是正が実現し、これからの春闘に希望が見えてきた。
 
UAゼンセンの発表でも、300人未満の組合における正社員の賃金引き上げは5,544円(2.21%)で、大手組合を含めた全体平均5,911円(2.21%)と遜色はない。明確にベアが判る組合でベア獲得を見ると300人未満が1468円(0.56%)で、全体の1348円(0.46%)を額・率ともに上回った。
また、パートタイム組合員の時給の引き上げ率が加重平均で2.27%となっており、正社員(2.22%)を上回った。
 
米国でも、最低賃金15ドルキャンペーンが大統領選挙がらみで加速しそうだ。カリフォルニア州では今年10ドル、2022年までに15ドルということが先頭を切って走り出した。これを期にワシントン市長は2020年までに15ドルを提案し、ニューヨーク州クオモ知事も2019年にニューヨーク市で2021年には全州で15ドルを実現すると意気込んでいる。
 
アベノミクスの成否は、非正規社員の賃金引き上げにかかっている。先ず最低賃金を公約どおり毎年3%ずつ上げることだ。

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