いよいよ年末、第九のシーズンでもある。本日は家から徒歩数分の市民ホールで東京フィルハーモニー交響楽団の演奏が聴けるとあって、駆けつけた。2年前市制60周年で結成されたくじら合唱団が歌う。一流管弦楽団と同じ舞台に立てる唯一のチャンスで、練習に練習を重ねたとあって、素晴らしい合唱だった。今年は142名のうち半分ぐらいが白髪のシニアが中心で、男性は他合唱団からの応援を受けての合唱団で女性パワーの凄さが目立った。
東京フィルの演奏はさすが伝統ある最古の管弦楽団だけあって、第九で重要な管楽器の響きもしっかりしていた。指揮者の曽我大介氏は昨年ベルリンフィルを指揮して第九を演奏しただけあって迫力満点の指揮ぶりで、合唱の最後では楽団、合唱団一体となって聴衆に歓喜の涙を誘った。ソリストがどうゆうわけか演奏中におくれて登場するというハプニングがあったが指揮には一切影響なかった。
第九は第八のあと、ベートーベンが10年間心身苦しんで生み出した最期の作品となった。最終章歓喜の歌は、年末新たな希望を持って新年を迎える昂揚心を湧き立てる。第九は敗戦後、ドイツ人指揮者ローゼンストックが大晦日にN響で演奏したことが始まりと聞いているが、今や年末になると全国200をこえる演奏会が開催されてる。ドイツでは周年行事の時に演奏されるくらいの第九、日本に取り込まれ、まさに日本の文化となっている。
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