アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

かわげらの夜

2005-06-30 | 四万十川 梅雨

 最高気温32度。

 今日の午前中は、仕事が忙しい友人の手伝いです。

午後。家に戻った僕は、床に散乱した沢山の虫の死骸を掃除機で吸いとった。

死骸のほとんどは、名前のわからぬ小さな羽虫とカワゲラ。

 

 カワゲラは、おとといの夜大量発生し、明かり漏れる我が家の窓をびっしりと覆ったのです。

そのうちの何十匹かは、ぼろ家のスキマから部屋に侵入。

昨夜は一昨日ほどではないけど、やはり何匹か部屋にまぎれこみ、

夜、ハダカで寝てる僕の体をチョロチョロと這いまわりました。

あーイライラする・・・。わずらわしいったらありゃしない。

 

 川と山に近い我が家は、周囲に明かりを灯す人家も少ない。

そのため夏の夜は、家の明かりめがけて沢山の虫たちがやってくるのです。

・カブト・クワガタ・カミキリ・コガネムシ・カゲロウ・カワゲラ・トビゲラ 

・ヘビトンボ(うげっ)・カメムシ・ムカデ・蚊・蛾などなど。

布団の中や洗濯物の中に潜んでいたムカデに「ギャーッ!」と発狂するコトもしばしば。

僕は、なによりもムカデが苦手なのです。殺虫スプレーが手放せません。

 

 カワゲラ類、トビゲラ類、カゲロウ類は、川の汚れに弱い水性指標生物としても知られています。

幼虫は水質の良い早瀬の石の裏などに生息し、時期がくると羽化し飛びたって水からはなれる。

沢山のカワゲラ達が家に侵入してくるというのは、うざったい。

けどそれは、川の水が「まだキレイ」だという証だともいえるのです。

 

 以前、渓流釣りにはまっていた時期があります。

カワゲラ、トビゲラの幼虫は、川魚を釣るときのエサとしても大変有効。

現地調達できるし魚も良く食います(魚種や季節等の条件があるけど)。

 

 『岩魚を釣るのにカワゲラ、トビゲラの幼虫を川の浅瀬で捕った。

そしてひたすら山奥の渓流をさかのぼり「ここだ!」というポイントでエサをつけた竿を静かにふる。

数秒後、「ぐいっ」と竿がしなる。岩魚がエサに食らいついた。

「きたっ!落ち着け!」静かなる歓喜に一瞬だけ時間がとまった。

夕刻。山奥の川原で火をおこし、釣った天然の岩魚を焼き、食べ、酒を飲む。

そのうちの何匹かは遠火でカラカラに焼いて、あたためた日本酒の中に入れ身をほぐす。

「岩魚の骨酒だ!」。頭上の夜空は、星の宝石箱。

焚き火にあたりながら僕は、友の話に耳をかたむけながら遅くまで飲んだ』 いつかの旅日記より。

 

 僕が今まで食べた川魚で「一番旨いなぁ」と思ったのは天然の岩魚です。

残念ながら四国には、天然のアメゴ(アマゴ)はいるけど岩魚はいない。

四万十川の天然のアユも、なかなか美味しいとは思いますが・・・。

コメント
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