アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

初冬の風の音

2008-12-11 | 四万十川 初冬&冬

 最高気温20度。

 今日は、初冬の寒さも一休み。四寒三温?

北風がゆるーく吹く空は、おだやかに晴れわたっています。

ポカポカとあたたかい陽ざしは、日向ぼっこにサイコーです。

 

 日だまりに鏡をおいた僕は、鋤きバサミでシャキジャキと髪を切る。

自分で切ると大抵ブサイクな仕上がりになるけど・・・。気を使わず気楽なのがグッドです。

こちらでは、床屋に行ったことがありません。

 

 心地よい陽にさそわれた僕は、長袖のシャツに短パン姿で散歩にでました。

冬ブルーの空、ハダカの落葉樹、澄んだ大気にひびく鳥の歌。

もう、ツグミもメジロもやって来ています。

 

 「ガサガサ」音の鳴ったほうをみる、と畑に小さなイノシシの姿が見えました。

そこで足を止めて僕は、そーっとイノシシのヒトリ遊びを観察。

「ふふふっ、見られているのだ。ウリ坊よ」

そこそこ家があるこの村でも、夜になるとシカの姿も見られますし、たまに、サルの姿も。

でも、本当に豊かな自然があると言うのなら、四万十の山にはクマがいるはずですが・・・。

*この辺りにツキノワグマは、もう生息していない。

 

 近所を散歩するとき、僕は、音楽と時計は携帯しません。

ここは、とても静かなところで、風や水など自然の音を楽しめるから。

もちろん、田舎特有のうるささはありますが。

(我が村では、日に2回、6時と12時にサイレンが鳴ります。

口屋内村あたりの川原でキャンプしていると、日に3回のサイレン&2回の村内放送があります。

何も伝達事項がない時でも「今日は話すことがありません」と放送する。わおっ!

夏の朝は、+ラジオ体操が流れます。

都会の喧騒をはなれ、川原で静かにキャンプを楽しむのも、なかなか大変なのでした)。

 雨量が少ない初冬の四万十川は、水位が下がり川幅がせまくなっています。

水の透明度は、例年に比べわるく、その水は少しくすんでいる。うーむ。

ごろり川原に寝転んだ僕は、風、瀬、山、鳥の声をぼんやりととききました。

 

 今は誰のすがたも見えない「落ち鮎瀬張り漁」の川原。

そこには、鮎を焼いた網とビールの空き缶がいくつも捨てられていました。

(瀬張り漁:瀬の手前で川の中に杭をうち、水中の杭にひもをはる。

漁師は箱めがねで水中をのぞき、水中のひもにオドロキ川縁によった鮎を投網でとる)

それが彼らの飲(や)り方なのだろう。

風に転がった空き缶が川へ。空き缶は、水面をクルクル回りながら瀬をながされていきました。

なんだか、カナシイ風景です。

見ちゃイヤ!