9月はじめの陽の坂道を、息をととえながら、ゆっくりと走っていきます。
坂の上の青空には、もくもくと入道雲。まぶしい陽ざしは、まだ充分に強く暑い。
でももう、その光には突きさすようなスルドサはなく、やわらかさが感じられます。
水の中をさんざん転がされ、すっかり丸くなった川原の石のように。
走りながら見る川は、まだ水量が多く、笹色ににごっています。
水べで犬とたわむれていた、いつもの少年の姿も見えず。
夏休みも終わり、サヨナラ夏の日。
今夏の四万十の空は、日ごとにその表情をクルクルと変えました。
よく晴れていた空に、とつぜん雷鳴が響いたかと思えば、
急に暗くなった空から、ザァザァと雨が降る。そんな、グズグズで不安定な夏でした。
(ポンポンと発生した台風が、日本の南の海上をのろのろと北西に進んだせいです)
でもそのおかげで、川の水は常にたっぷりとあり、豊かな水の流れを楽しめましたが。
雨雲は、ギラギラ太陽をさえぎり、雨にぬれた大地は、すずしい風をつくりました。
水の多い川は、流れがグンと速くなり、あまりパドルを漕がずに川を下れます。
僕のカラダのつかれを少なくしてくれた、すずしい風とはやい流れの川。
でも、たびたびの早朝の豪雨、先の読めない空、増水しやすい川にむずかしい判断をせまられることも多く、
川を下っていても、まったく気はぬけませんでした(水位の高い川はキケン度が高い)。
カラダの疲れとは対照的に、気持ちはけっこうヘタばった真夏でした。
でもまぁ、そこに僕らがいようがいまいが、川は、自然は、毎日その表情を変えてゆきますね。クールに。
「2012・真夏のアークツアーへ参加してくれた皆さん、どうもありがとう!」
真夏の四万十川を、「川遊び&カヌー」でのんびり楽しめましたか?
四万十は、なかなか遠いところですが、ぜひまた、足を延ばして遊びに来てくださいね。