あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

あるちゃん、マスターズ大会を泳ぐ!②

2006年01月03日 | 競泳
某県の国際水泳場を貸し切っての催し。
客席にいるのが参加者。
そして引率・進行役のインストラクター。

実に1200人以上が複数エントリーしての大会。
なかなか壮観だ。

すでに、サブプールではウォームアップを行うマスターズスイマーの姿が。
オドオドと席に腰掛けると、同チームのベテランが声をかけてくれて。
「もっと早く来たら本コースで飛び込みの練習も出来たよ」と教えてくれる。

・・・ちっ。
ってたら、家を出るの1時間早めたのに。
辰巳で飛び込み練習したとは言え、実際泳ぐコースの感触を掴んでおきたかったじゃないか!

そんなコト考えていたら。
スタート音響のテストが始まった。
「よ~い」「・・・ピッ!」

――TVなどで聞いた、世界大会などの音響と同じだ!
よく見るとタッチ板も同様で。
係員が自ら泳いでゴールタッチ、順位とタイム表示を確認している。

ワクワクするなぁ・・・。
最初の方にエントリーしたスイマー達は、もう召集所に並んでいる。

そんな中、開会宣言が行われ。
高齢スイマーによる選手宣誓。
「おお、生涯スポーツとしてのスイミングを象徴するような光景だな。バリバリの選手じゃなくってエンジョイ・スイミングで成果を競う大会だもんなぁ・・・」なんて和むワタクシ。
――しかし、そんな事は幻想に過ぎんと。
ワタクシ、数分後に気付かされるのでありました。

――続く

おすすめ本:吾妻ひでお 「失踪日記」

2006年01月03日 | サブカル
吾妻ひでお 「失踪日記」

イーストプレス  定価 1197円
2006年に刊行され、あっという間に話題となった「失踪記」

吾妻ひでお先生ですよ。
吾妻しでお・・・って呼ぶアナタはマニアですよ。

「全部実話です(笑)」──と吾妻ひでお氏自身が述べた「失踪日誌」。
突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働、アルコール中毒・強制入院まで。
波乱万丈の日々を綴った、今だから笑える赤裸々なノンフィクション!

とり・みき氏との対談、インタビューが掲載。
・・・なんて記事を夕刊の文化欄で読んで。
読む気は満々だったのだが、なかなか手付かずで。
やっと近所の書店で入手した同書は「第7刷」。

とりあえず、手にとって読む。
そして思いを馳せる「あじま漫画の数々」。
初期作「ふたりと5人」(少年チャンピオン連載)に較べると、
エログロやギャグっぽさも後退し、不条理や楽屋オチ、ロリキャラに
依存した作風となって行った後期。

「ななこSOS」あたりで、ときおり登場する作者が、
「あぁ、またオチがない!」「また楽屋オチ・・・」「また飲んじゃった」
「ファンクラブとは喧嘩するし・・・」などと呟く回数が増え。



その後、作品が無く、「失踪した」だの「肉体労働やってる」だのの噂が
聞こえて来たのだった。
※あすなひろし氏にも同様の噂あったかなぁ・・・。

「スクラップ学園」あたりでは。
楽屋オチ多いというか、脇役が身内くさい面子ばっかりで。
しかも、何の説明も無い(笑)。
読んでて「この人はアシスタントか?」「編集さんか?」「仲間の漫画家か?」
「SF仲間か?」などと想像を膨らますしかないのだが。
それでもセリフで「花輪和一」なんて名前が出てきたりして、ドキッとしたり
したのだが。

その花輪先生、
趣味のモデルガン改造が過ぎ、銃刀法違反で収監され。
その体験を作品化してヒットした「刑務所の中」。映画化されて話題にも
なった同作品、異常な(映像)記憶力と構成力を持った漫画家が
「刑務所内の生活をレポートする」凄み。

今回、同様に吾妻さんが、私小説的マンガを世に出されたのだなぁ・・・と
妙な感慨を覚えた。

今回の編集者さん、昔馴染みの吾妻さんが「作品」を描き上げたが、
引き受け先が無い・・・と聞いて直ぐに吾妻さんを訪ねたそうな。

読んで「面白い!」と発表を決めたそうな。
良かったねぇ・・・。

評判になって増刷も重ねられたとかで。
私が買った時には第7刷ですよ(古本以外でマンガ買ったのも久しぶりだなぁ・・・)。
まだ、価値の分かる編集さんって居たんだねぇ。
昔の少年チャンピオンの編集長とかって、銀座で飲んでてヤクザと喧嘩して、
腹を刺されて、でも、その傷口をセロテープで止めて仕事やったという、
とんでもない人物だったそうだが(作中にも何度も登場。

「手塚先生の原稿破った事あり」ってのには、刺されたエピソード以上に驚いた)。
吾妻さんの「編集との戦い」も凄かったのね。「ネーム殆んど直された」とか。
「ありゃ編集が作った作品、オレのじゃない」とか。

良い編集にばかり恵まれたワケじゃなかった・・・と
(そりゃそうだ。アル中になって失踪するくらいだし)。
ファンクラブとの関係も描かれてるか期待したけど、無かったなぁ。
ロリコン本「シベール」周辺の話も、もっと詳しく知りたかった(笑)。

私が読んでない「あずま作品」が多くて反省。
彼の本領はSFだろうし、星新一さんに「今年のベスト10」に取上げられたって
作品も(本人嬉しかったそうだ)読んでみたい。

近作を世に出すチャンスをくれた出版社の人間はエライとしか言い様が無いですな。

そんな作家と編集者の関係、まだ残ってたとしたら嬉しいね。

淡々と面白く描いてあるプロの作品です。

オレも気をつけなきゃ。
身内に3人はアル中いるし。放浪・漂泊とかに憧れてるしなぁ・・・。