何かと大変ですが、何かと注意しつつ、しっかり予防しつつ。
手なんか洗い過ぎて赤切れできてますよ。
そこへ擦り込む消毒液の染みること。
でも、漂うアルコールの香りに「あ、ちゃんと匂いを感じる」なんて喜んだり。
飲食店の皆さんは、当然ながらご職業柄、衛生的には万全を期す訳ですし。
お料理してるから、ガンガン換気もする訳ですし。
お店に入れるお客さんの数を定員以下に減らして、客同士を離してるお店もありますね。
そして自分もしっかり対策しつつ、一人で伺い、サッと食べて飲んで帰る。
いきなり何もかも変えてしまっては、人間、持ちません。ましてや、長期戦の様相ですから。やるべき事をしっかりやって、変えるべき行動は変え、変えないで済む部分は可能な範囲で変えないように模索する。
そして常に、自分も相手を傷つける立場になるかもしれない、という事を意識して行動する。「自分は大丈夫」なんて思い上がりは禁物。これは別に、今回の騒動に限った話でもありませんけどね。
ススキノのとあるライブハウスの閉店も伝えられています。自分の愛する場所が、こんな理由で無くなってしまったら、悲し過ぎます。
自分の行動をしっかりと律しつつ、自分の愛し続けたお店も守りたい。
そう考えた時に、果たしてどこまでが許されるのか、その行動のバランスを見出すのはなかなかに難しいです。
でも、長年、そのお店で客として積み重ねた時間があるから、尚更、真剣に考えてしまいます。
長い言い訳でした。
「まるき」に伺ったのは、数ヶ月前。
このお椀を前にしていたのは、まだこんな大事になる前の頃です。
この天抜きを食べていた時は、ここまでの事態になる事をまだイメージしきれていませんでしたね。正直。
蕎麦つゆに溶け込む、天ぷらの旨み。それを再び吸い込んだ衣の食感。三つ葉の鮮烈な香り。噛み締めると、それらが渾然一体となって口に広がる。蕎麦屋さんのおつまみの醍醐味。
蕎麦つゆに溶け込む、天ぷらの旨み。それを再び吸い込んだ衣の食感。三つ葉の鮮烈な香り。噛み締めると、それらが渾然一体となって口に広がる。蕎麦屋さんのおつまみの醍醐味。
そして、「まるき」の焼き海苔。
箱に入って、静々と登場します。まさに箱入り娘。
箱の下には種火があり、そのお陰で常にパリパリ。それを山葵と醤油で。
これまた、粋な蕎麦屋さんのおつまみですね。
こうなると、やはり日本酒です。
揚げたてのさつま揚げも、外はパリッと、中はフンワリで、じんわりと旨味が染み出す。
そしてお蕎麦。
まるき名物の炊き込みご飯もお願いして、蕎麦を食べ終えたら、蕎麦つゆに蕎麦湯を入れて、それを啜りつつ頂く。
蕎麦屋さんでの、至福のひととき。
…を、数ヶ月前は呑気に堪能してたんですよ。
この頃はまだ、東京に仕事で出張もしてましたしね。状況的にはまだそこまで進んで無くて、ただ、皆が得体の知れない不安に呑み込まれつつあったような時期。
どんなお店であっても、お客が居なきゃ、潰れます。単純です。
自分の愛するお店もそうならない事を祈りつつ、ギリギリ、自分にできる事をする。
テイクアウトがあれば、それだけでも買う。
一杯だけでも飲んで、(本当は嫌だけど)すぐ立ち去る。
色んな模索をしています。
皆様も、どうか、どうかご無事で。