新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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DVD[宮廷画家ゴヤは見た]

2009-05-04 18:00:21 | 芸術鑑賞
昔から連休中は遠出をせず、万華鏡を作ったりDVDを借りてくる、そんな毎日です。

連休中はいつも重めの作品を借りてくるのが常です。
今年は「宮廷画家ゴヤは見た」ともう一本です。

◎[宮廷画家ゴヤは見た]
いかにも重厚そうなラベルに借りてしまいました。タイトルから「薔薇の名前」のようなミステリーかなとも思ったのですが、まったく違いました。何よりもタイトルが駄目です。配給会社の社員のセンスのなさと言ったら。

普通の日本人の知識としてのゴヤを想像していますと、ゴヤのイメージがまったく違います。宮廷画家ではありますが、一方で風刺画をこっそりと社会に流し、現実の社会を見つめている画家としても紹介されています。

物語は、アトリエで運命が交差した、純真無垢な少女と威厳に満ちた神父のその後の運命が、18世紀末のスペイン王国を舞台に狂って行く人生を描いてます。

フランスではナポレオンが皇帝に即位しヨーロッパも大きく動き始めました。一方カトリック教会ではその世の中のうねりの中で、教義を守るため異端審問所を再会し、厳しい締め付けを始めます。今で言う秘密警察のようなものを、市民の間に潜り込ませ、異端者を探します。

審問と言う拷問で、非寛容・非人間的な異端審問が続きます。密告された少女は拷問の末審問所に15年間監禁されてしまいます。
実に暗い重い映画を見ました。日本人にはとても理解できないような激動の時代です。

宮廷画家のゴヤが、王侯貴族のスキャンダルを覗いて絵を描いた、なんていう軽い映画ではありません。マイコレクションにするか迷っています。

もう一本も大変思いフランス映画ですが、またいつか紹介いたします。
コメント
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