まるみのあっちこっち巡り

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映画 ベニスに死す

2011-10-27 00:08:06 | 映画(劇場鑑賞)
映画史に燦然と輝く総合芸術の頂点が、ニュープリントで
その姿を現した巨匠ヴィスコンティの最高傑作。
(まるみとしては「山猫」の方が好きだけれど)

舞台は100年前のベニスのリド島。
マーラーの「アダージェット」の甘美な旋律が流れます。
音楽と映像の融合を堪能するには最高
字幕も不要なのではないかと思います。

主人公のモデルは、ロマン派の作曲家マーラー。
没後100年を迎えますが、その人気は衰えません。
「アダージェット」は、マーラーが妻になるアルマに贈った曲。
アルマは19歳年下、その美貌で多くの芸術家を虜にしました。
(ツェムリンスキー、クリムト、グロピウスなど)
娘を失うという悲劇もありました。

崇高さと俗っぽさが混じるマーラーの人となりを知ってから
この映画を観ると残酷な映画のようにも思えてしまいます。

人生の幕が閉じる前に出会った<究極の美>

マーラーの交響曲が苦悩、歓喜、恍惚、絶望を語るより雄弁に現しています。
1971年に映画公開後にマーラーの世界的ブームになったそうです。

久しぶりにマーラーでも聞こうと思って
CDを手にとってみました。

銀座テアトルシネマ

2011.10.25
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