映画 マンデラ自由への長い道

昨年逝去した元南アフリカ大統領、ネルソン・マンデラの
「自由への長い道 ネルソン・マンデラ自伝」を実写化した伝記ドラマ。

アパルトヘイト（人種隔離政策）」という言葉も耳にしなくなりました。
白人達が優位に立ち、黒人達が迫害されていた、南アフリカ共和国で、
弁護士として働いていたマンデラ氏が、反アパルトヘイトを訴え
政治活動に身を投じていくのですが、国家反逆罪で逮捕され、
終身刑という重い判決を下されました。

２番目の妻ウィニーは、２７年にも及ぶ獄中生活を支えます。
断片的エピソードとウィニーとの関係を中心に描からたこの作品は、
聖人君子のようなマンデラ氏ではなく、
人間らしいマンデラ氏なのです。

彼のリーダーとしての魅力ももちろん描かれていますが、
息子として、夫として、父としてのマンデラ氏も
描いているので２時間を超える作品となってしまいますが、
同じ時代も生きていた偉大なる人物を知ることができて良かったです。

マンデラ氏を描いた作品としては、
「インビクタス／負けざる者たち」のほうが感動できます。
「英雄色を好む」のことわざ通りのマンデラ氏、
情熱的で精力的な魅力ある人物だったことがよくわかり、
補完として合わせて観る作品だと思いました。

民衆とともに戦い続けなければならなかったウィニーと
温度差が生まれてしまったことはしかたのないこととはいえ
残念に思いましたが、２７年という時間は長過ぎたのでしょう。
そんなことも想像する、色々と考えさせられる作品でした。

監督：ジャスティン・チャドウィック
出演：イドリス・エルバ　ナオミ・ハリス　
イギリス/南アフリカ １４６分

ユナイテッドシネマ

２０１４．５．３１