まるみのあっちこっち巡り

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オリンピックの料理人が見た東京大会1964 渋谷郷土博物館

2021-09-16 17:30:27 | お出かけ 東京



東京2020選手村の食事は評判が上々のようですが、
1964年東京大会はどうだったのでしょう。

現在の代々木公園にあった選手村の食堂で
コックをしていた鈴木勇氏の撮影した
写真や資料を中心にオリンピックを振り返るもので、
食堂の模型や聖火トーチなども展示さています。

93の国と地域からやってきたおよそ7000人の選手と
コーチなど関係者への食事を提供するために、
全国から集まった300人の料理人たちが日々奮闘を重ね、
その後は学んだ料理を広め、本格的な西洋料理が全国に浸透、
日本の食文化のレベルアップにつながったのだとか。

その中心となって腕を腕を振るったのが、
帝国ホテル総料理長となった故村上信夫氏です。
バイキング方式を考案した人物としても有名なシェフ。

当時日本では名前も知らなければ料理書にもない
アフリカやイスラム圏で食べられている料理を作るために
日本にある各国の大使館を訪ねて、
駐在員の奥さまに作り方を教えてもらい、
作った料理を奥さまたちに食べていただそうです。

また、選手村での大量の食材の保存も問題、
仕入れで東京の物価にも影響することも考慮し、
ニチレイと冷凍技術の開発を行い、設備や調理法、
後の日本における冷凍技術の普及を後押しすることに。

ステーキを初めて食べたという人も多かった時代、
高級ホテルの味を楽しめたというのですから
評判が良かったのでしょうね。

帝国ホテルで村上シェフのレシピによる
フレンチをいただいたことがあるのですが、
記憶に残る味だったことは言うまでもありません。

先のオリンピックが残したものの素晴らしさを
改めて思うとともに今回のオリンピックが
残したものが借金だけではないと良いのですが。







白根記念 渋谷郷土博物館・文学館

東京都渋谷区東4-9-1

2021.9.11

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