’08/06/04の朝刊記事から
食料サミット 途上国に5000万ドル
首相、追加援助を表明
【ローマ3日関口裕士】福田康夫首相は3日午前(日本時間同日夕)、イタリア・ローマで開幕した国連食糧農業機関(FAO)の「食料サミットで演説し、途上国での食料増産支援策として約5千万ドル(約52億円)を追加援助すると表明した。
政府が保有する輸入米(ミニマムアクセス米)のうち30万トン以上を放出する考えも明らかにした。
首相は演説で、「今この瞬間に食料不足、ひいては飢餓に苦しむ人々に、一刻も早く支援の手を差し伸べなければならない」と各国の積極的な対応を求めた。
価格高騰の原因となっている穀物市場への投機資金の流入については「それを監視するという強い政治的意思を示す必要がある」とし、市場の透明性を監視する国際メカニズムの構築を提言。
穀物輸出国で広がる輸出規制にも自粛を呼びかけた。
このほか、地球温暖化対策に有効として拡大するバイオ燃料の原料生産が、食料生産と競合していることに懸念を表明。
稲わらや廃材など食料と競合しない「第二世代バイオ燃料」の開発と実用化を急ぐ方針を示した。
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