’08/07/13の朝刊記事から
西松建設贈賄疑惑 タイ側が「不正」指摘
会計検査院など2機関で
【バンコク12日共同】タイの首都バンコクの公共工事受注をめぐり、準大手ゼネコン西松建設(東京)が贈賄に関与したとされる疑惑で、タイの会計検査院と下院汚職防止委員会が2003年の工事受注後の調査で、競争入札で不正があった疑いが強いと指摘していたことが12日、分かった。
両機関は今回の疑惑浮上を受け、あらためて精査する方針だ。
会計検査院は入札から外された建設会社の異議申し立てを受け、03年に調査を開始。
西松建設と現地大手ゼネコンの共同企業体(JV)が落札したバンコク都庁発注の洪水防止用トンネル工事で都庁の担当者がJV側に情報を漏らした可能性があり、入札公示期間も短いなど透明性に欠けると指摘した。
下院汚職防止委員回も03-04年の調査で、特定業者に有利な設計変更があったとの見方を示した。
両機関の調査は政局混乱で中断したが「日本にも情報提供を要請する」(同委員会)としている。
贈賄疑惑は西松建設元幹部が「会社がタイ当局者に4億円以上の賄賂を渡した」と東京地検特捜部に説明したことで表面化した。