Kodak DC4800
’08/02/19の朝刊記事から
豊頃の道天然記念物 植物群落心ない止まり木
動物の餌付けも「野鳥の襲撃」撮影の演出
【豊頃】道の天然記念物指定を受ける十勝管内豊頃町の「大津海岸トイトッキ浜野生植物群落」(2.5ヘクタール)内に、野鳥撮影を目的としたとみられる人工の「止まり木」と餌付けの跡が見つかった。飛来した猛禽類などが餌に集まるネズミを襲う瞬間を撮影しようとしたらしい。道教委は「初めて聞くケース。今年は雪が少ないこともあり、植物を踏んだり、木を引きずって歩いたとしたらダメージが心配」と話し、パトロールの実施などを検討している。
「止まり木」は長さ3メートル。近くに置かれた缶にはトウモロコシくずが入っており、「餌で呼び寄せたネズミなどによって、植生に影響が出る懸念もある」(道教委)という。
また、群落からは外れているものの、周辺にさらに八つの「止まり木」があることを町教委が18日までに確認した。うち1カ所にはヒマワリの種がまいてあった。
’08/02/18の朝刊記事から
アフガン南部 自爆テロ80人死亡
タリバン政権崩壊後最悪
【カブール17日共同】アフガニスタン南部カンダハルで17日、群衆の中で自爆テロがあり、少なくとも80人が死亡、約70人が負傷した。カンダハル州のハリド知事が明らかにした。2001年の旧タリバン政権崩壊以降、最悪のテロとみられる。
アフガン南部はタリバン残存武装勢力が活発な地域で、カンダハルは政権崩壊まで本拠地だった。治安当局者は、タリバンが、対立する武装勢力のリーダーの殺害を狙ったとの見方を強めている。タリバンは駐留外国部隊やアフガン治安部隊への自爆攻撃を続発させているが、民間人も多数犠牲になっている。
内務省当局者や目撃者によると、住民が地域の祭りのため広場に集まり、約500人が闘犬を観戦していた中で男が自爆、大きな爆発が起きた。AP通信によると、群衆には地元武装勢力のリーダーも複数含まれていた。
アフガン南部では、北大西洋条約機構(NATO)主体の国際治安支援部隊(ISAF)や米軍中心の多国籍軍が掃討作戦を続けているが、治安情勢が改善する兆しはない。このためNATO各国は増派を検討している。
’08/02/18の朝刊記事から
新千歳 無許可滑走
操縦士、指示復唱怠る
【千歳】16日、大雪の新千歳空港で羽田行き日本航空502便(ボーイング747、乗客・乗員446人)が管制官の許可なく滑走を始め、滑走路上の別の日航機と重大な追突事故の虞があった問題は、関係機関などのその後の調べで17日、操縦士が管制官の指示の復唱を怠るなど交信のミスがあり、トラブルに結びついた可能性が強まった。同空港では3年前の2005年1月にも、日航機が同様のトラブルを起こしている。なぜ、再発は防げなかったのか。現地入りしていた国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は17日、前日の機長らへの聞き取りに続き、管制官から事情を聴取するなど現地調査を終了、交信記録などとともに分析した事故原因の究明を急ぐ。
管制も誤解招く表現か
無許可滑走した日本航空502便の機長(58)が同社の事情聴取に対し、管制官が「速やかに離陸できるよう準備せよ」と伝えてきたのを、「すぐに離陸せよという指示だと聞き違えた」と述べていることが17日分かった。機長は、管制官の指示を復唱していなかったことも認めているという。
航空関係者は「管制からの指示は復唱するのが原則。指示を聞き取れなかった場合は、聞き返さなければならない」と指摘しており、管制官と乗務員、乗務員同士の具体的なやりとりが今後の調べの焦点になるもようだ。
一方、管制官は通常は離陸許可の交信時以外にはあまり使わない「テークオフ(離陸)」という用語を使って指示しており、502便が離陸許可が出たと誤解するきっかけになったとの見方も浮上している。
’08/02/18の朝刊記事から
コソボ独立を宣言
セルビア首相反発
【ウィーン17日石井群也】旧ユーゴスラビアの中心地、セルビア南部で国連が暫定統治しているコソボ自治州の議会は17日、自治政府が提出した独立宣言案を採択、サチ首相は議会で「コソボは自由で独立した民主主義国家であることを宣言する」と演説し、セルビアからの独立を一方的に宣言した。欧州連合(EU)の大半や米国は直ちに国家承認するとみられる。一方、セルビアのコシュトニツァ首相は「不法国家は認めない」と述べ、独立は国際法違反として国連などに無効を求める方針を示した。
サチ首相は「少数民族の権利を尊重し、強めていく」とも明言、セルビア系住民の権利を保護する考えを示した。サチ首相はコソボの国家承認について「約100カ国が準備している」との認識を示してきたが、国連安全保障理事会の常任理事国でセルビア寄りのロシアも少数民族独立の自国への波及などを警戒、独立を容認しない姿勢で、国連加盟は当分、困難な情勢だ。
EU内にも独立反対する国があるほか、日本政府も北海道洞爺湖サミット議長国として明確な立場を表明しない方針。コソボにとっては国際社会の承認がどれだけ広がるかが課題となる。
EUは国連に代わって警察、司法、税関などの公務に当たる約2千人の文民支援隊を2月から派遣。EUや米国を後ろ盾にしたコソボの国家運営が始まる見通しで、民族衝突の舞台となってきたバルカン半島情勢は新たな段階に入る。
Kodak DC4800
’08/02/17の朝刊記事から
中国紙 徳島県の“毒ギョーザ”
「無関係」と大きく報道
【北京16日高山昌行】16日の中国各紙は、徳島県の飯泉嘉門知事が14日の記者会見で、同県内の生協店舗で中国製冷凍ギョーザの袋から有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」が検出された問題で「店内で使った殺虫剤が原因とほぼ特定した」と発表したことを大きな扱いで報じた。一連の中毒事件で、中国側に非がないことを印象付ける狙いがあるとみられる。
各紙が掲載したのは、国営新華社通信の配信記事。
日本の報道を引用する形で事実関係を伝え、「生協店内で使用されていた、吊り下げ型の殺虫剤は、厚生労働省が2004年に食品のある場所での使用を禁止していた」と生協側の非を指摘している。
一面に掲載した北京青年報は、見出しで「徳島県内の『毒ギョーザ』は中国と無関係」と強調。第一財経日報は「中国(製冷凍)ギョーザは、なお潔白」とする解説記事を掲載した。
中国製冷凍ギョーザを食べて下痢や嘔吐を訴えた千葉、兵庫両県の3家族計10人などの一連の中毒についても「日本政府も世論も一致して、製造元の工場の従業員を(毒物混入の犯人と)疑っているが、証拠は何もない」と主張している。