'08/10/30付朝刊記事から
パキスタンでM 6.4 死者 170人
【イスラマバード29日共同】パキスタン西部で29日早朝、マグニチュード(M) 6.4の地震があり、地元行政当局者は約170人が死亡、約400人が負傷したことを明らかにした。
米地質調査所(USGS)によると、震源は西部クエッタの北東約60キロで、震源の深さは約15キロ。
イスラマバードの日本大使館によると、 日本人が巻き込まれたとの情報はない。
地元テレビによると、多数の家屋が全半壊。
現場はアフガニスタンとの国境に近く、同国南部カンダハルなどでも被害が出ている。
余震が断続的に続いており、被害がさらに拡大する恐れもある。
現場は夜間、気温が氷点下まで落ち込むため、国軍がヘリコプターを動員するなどして救援を急いでいるが、被害範囲が広くインフラ整備も不十分な地域で、作業は難航している。
クエッタを州都とするバルチスタン州はパキスタンで最も貧しい地域の1つ。
家屋の多くが泥を塗り固めた粗末な構造のため、被害が広がった可能性が高い。
現地時間の午前4時半ごろと午前5時10分ごろに大きな揺れが続いて起きたという。
パキスタンでは2005年10月8日、北東部カシミール地方でマグニチュード(M) 7.6の地震が発生。
約7万3千人が死亡し、住宅約57万戸が全半壊。
約3百万人が一時的にテント生活を余儀なくされた。