鬼ヅモ同好会第3支部・改「竹に雀」

鬼ヅモ同好会会員「めい」が気ままに旅して気ままにボヤきます。

富津岬へ~影の国道16号・その参

2015-03-19 | チャリ旅


2 0 1 4 年 8 月 1 8 日 ( 月 )

午 後 1 時 0 0 分

千 葉 県 富 津 市

東 京 湾 フ ェ リ ー 金 谷 港





横須賀の久里浜港から、房総半島の金谷港へ、東京湾を越えてきました。

船内では「横須賀海軍カリーパン」を食べはしましたが、これからの長丁場をパン1個でやっていけるわけがありません。



金谷港のすぐそばにあった回転寿司「船主」総本店で、魚介を心ゆくままいただきます。
近辺には竹岡式ラーメンというB級グルメの店もあるのですが、せっかく房総半島の先のほうに来たのですから、ここはやはり魚を食べたいものです。

(ちなみに筆者の中では、総武快速線直通電車が乗り入れていない君津駅・上総一ノ宮駅以南が「房総半島の先のほう」という認識です)

相当に空腹だったからか、なまじカリーパンを食べたがために食欲が刺激されてしまったのか。
この先の行程がかなりあるというのに、この回転寿司屋で20皿も食べてしまいました。



英気を十分に養ったところで、金谷港を出発。



金谷港のそばを走っている国道127号を北上していきます。



金谷付近の国道127号は、山が海ぎわまで迫っているので、トンネルがいくつもあります。
このように歩道がない危険なものもありますが、



ほとんどのトンネルはこのような親切設計になっています。



金谷港から最初のキロポスト。
国道127号の終点・館山までは26km、対して最終目的地の千葉まではなんと65kmもあります。

この65kmは、寄り道しなければの話。

国道127号は、木更津市内でそのまま国道16号につながります。つまり道なりに行けばそのままゴール地点にたどり着きます。

しかし今回の旅は「国道16号完全走破」。
国道16号の千葉県側の端点、さらには富津岬にも行かなければならないので、走行距離は70kmを超えます。



山がちの土地を進む国道127号。
しかし左側を見ると・・・



プライベートビーチのような小さな海岸がいたるところに点在します。

富津の小海岸は岩がちで、人が誰もいない。
『おくのほそ道』の中の松島と象潟のように、「横須賀は笑うがごとし、富津はうらむがごとし」といったところでしょうか。



海岸の先には、フェリーからも拝める東京湾観音
このときは着実に東京湾観音の方向へ進んでいきました。


国道127号を進み、左手側に海が見えなくなってきたころ。



海を見ながら進みたいと思った私は、国道127号を外れ、千葉県道256号に入りました。
この道は、富津岬へ向かう近道でもありますが、



予想外のアップダウン。
この感じはまさかの険道!?



下り坂から拝める東京湾観音。

道路もいつしかセンターライン付きの2車線になり、どうやら険道ではなかった模様。

 

国道465号に合流。



今度は千葉県道255号に入ります。
青看にも「富津岬」が出てきました。



広い富津市の中心街へと進む県道255号。なんとなく寂れている・・・。
そういえば富津市は、財政的にきわめて危機的な状況で、「第二の夕張市」までカウントダウンの段階にあるとか。


県道255号を進んでいくと、

 

国道16号の表示がある青看が出てきました!
ということはこの先の交差点が、国道16号・千葉側の端点ということになります。



国道16号の端点・富津交差点です。
自動車の行き来もほとんどなく、ここがあの首都圏の大動脈・国道16号の事実上のスタート地点なのかと思ってしまうほどです。
そういえば横須賀側の端点・走水交差点も、なんとなくものさびしい感じがしました。



あとは富津交差点から国道16号をたどっていけば、国道16号完全走破と相成るのですが、ここは「影の国道16号」の一部・富津岬に足を運びます。
この交差点を国道16号とは反対側、県道255号を進みます。



再三タイトルに載せた「影の国道16号」なる文言。
それは国道16号が「海上国道」のひとつであること。

国道16号は一見、神奈川県の横須賀や千葉県の富津で終わっているように見えます。
しかし法令上は起点も終点も横浜市になっています。
この考え方を貫くと、じつは国道16号は影となって続き、海を越えて横須賀から富津へ至ることになります。

このように、実際には通れないが法令上は続いている国道は「点線国道」といいます。
そのうち海上を通過するものは「海上国道」といいます。

海上国道は、実際の道路は存在しませんが、その海上を行く航路が存在しています。
東京湾フェリーもそのような航路のひとつで、いわば国道16号の一部といえるでしょう。



それでは、海の国道を見に行きましょう。



南房総国定公園内の富津公園に入ります。
ここで県道255号は終了。
道路は続くので、そのままひた走ります。



意外と続く道。1km以上はあります。



オブジェのようにも見える展望台が見えてきました。
明治百年記念展望台といい、文字通り明治100年にあたる1968年・・・ではなく1971年(昭和46年)に建てられました。
最上階の高さは21.8メートル。



北に目を向けると、京葉工業地域のコンビナート。



湾上にのびる一本の筋、東京湾アクアライン。



富津岬は長いねぇ~。



横須賀の観音崎方向。
影の国道16号が走っているのはこのあたりでしょうか。



展望台を下り、帰路へ就くことにしました。