
胡麻生つてをり美しき老婆の目
インド、エジプト、あるいはアフリカ原産のゴマ科の一年草。ナイル川流域では5000年以上も前から栽培された記録があり、日本でも縄文時代から栽培されていたという。現在も健康食品として常用され、骨粗鬆症予防や老化防止などの効果がある。胡麻は実が弾ける前に刈り、数本束ねて日当たりのよい場所に立てかけて干す。乾いたら樽の内側で叩いて、こぼれた種子を取る。食用にするか油を搾る。胡麻の前で、姉さんかぶりの農家の老婆が人と話をしていた。その目が思いのほかやさしかった。


曇り日の畑にしかと胡麻の列
