俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

泡立草

2012-08-21 | 俳句・秋・植物

大泡立草

鴉鳴く泡立草の辺にをれば

キク科の多年草。日当たりのよい山野や荒地に自生。初秋、茎頂部に黄色の小頭状花をつける。泡立草は花序を酒の泡に見立てたところからついた名。「秋の麒麟草」や「背高泡立草」が詠まれることが多い。泡立草が黄色い花をつけて立っていた。見ていると、近くの木の上で鴉がこちらに向かって鳴くように鳴いた。

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泡立草午後より雲の広がりぬ


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蜻蛉

2012-08-20 | 俳句・秋・動物


蜻蛉きてそのまま風に乗りにけり

トンボ目に属する昆虫の総称。成虫・幼虫ともに肉食で他の昆虫を捕食する。河川や湖沼に多く、日本の古称「あきつしま」は蜻蛉の古名「あきつ」に因む。鬼やんま、銀やんま、塩辛蜻蛉、精霊蜻蛉、赤蜻蛉など種類が多い。蜻蛉が飛んできて止まった。風が吹いてくるとその風に乗るように飛んで行ってしまった。

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蜻蛉見て午後の散策終りけり


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初秋

2012-08-19 | 俳句・秋・時候


初秋や青嶺に浮かぶ白き雲

秋の初めの頃のこと。立秋以後の八月の候に当たる。まだ暑さは厳しいが、風の音や雲の動き、身辺の様子などにふと秋の気配を感じるようになる。群馬県の沼田に行った。蒟蒻畑からは青い峰々がくっきりと見え、その上には大きな白雲が浮かんでいた。

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玉原湿原



湿原の曲がる木道秋初め


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蓼の花

2012-08-18 | 俳句・秋・植物

大毛蓼

散髪に行く道照りぬ蓼の花

タデ科の一年草。雑草から観賞用に栽培されるものまで多くの種類がある。犬蓼、大毛蓼、柳蓼、桜蓼など。八月頃から枝先に細長い穂を伸ばし、赤または淡紅色の小さな花を密につける。床屋へ行く道端にちょっとした空地があり、そこに大毛蓼が赤い穂を垂れていた。暑い日差しが照ったり陰ったりしていた。

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老人の顔する犬や蓼の花


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煙草の花

2012-08-17 | 俳句・秋・植物


摘まれざる花煙草なり山晴れて

ナス科の一年草。南アメリカ原産。茎は太く、葉は大きな楕円形。この葉を煙草に加工。日本には十六世紀後半頃渡来し、十七世紀半ばには煙草の習慣が広まった。八月初め頃、茎の先に淡紅色の漏斗状の花を多数つける。花煙草は花を観賞するために栽培される種類。煙草の花は葉を育てるためにすぐに摘み取ってしまうが、咲いていた花煙草は葉の栽培のためではないので、摘まれることはなかった。花煙草に山がきれいに晴れていた。

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青空を流るる雲や花煙草


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