尾崎亜美さんのコンサート2022東京公演のレポです。今回は大阪、東京、名古屋で開催され、今日が最終の名古屋でした。全日程終了ということで、ネタバレ気にせず書きましょう。私にとってはレポート書くまでがコンサートです。
今回も日本に台風が近づく中でしたが、私は幸いにも駅から会場まで行く間は傘なしで歩けました。晴れ女の威力恐るべしですが、静岡方面から参加していた知人もおり、この日は無事に帰れたのかが気になるところ。ちなみに私も帰りは地元の駅から家まで土砂降りに見舞われました。
亜美さんが今回の会場のEX THEATER ROPPONGIでライブを行うのは3年連続。ここはライブハウスとはいえ凄く大きなところで、キャパは900人以上。今回私の席はステージ上手寄りの最前列でしたが、開演前に振り返ってみたところ、二階席まで結構埋まってました。当日券で参加した友人は二階席の後ろの方だったそうで、ほぼ満員ということですね。やはり亜美さんのコンサートは毎回人気があります。
今回のバンドメンバーは下記の方々ですが、ステージ上の配置はいつも通りでした。
林立夫(Dr)
小原礼(B)
鈴木茂(G)
是永巧一(G)
住友紀人(Sax & Key)
Aisa(Cho & A.G)
私の席からは亜美さんが中央のエレピに座るとよく見えましたが、グランドピアノの時は顔の上半分しか見えず。まあそこは仕方ないです。そして今回もドラムの林立夫さんはまったく見えず。こちらもグランドピアノがある関係で仕方ないですね。開演前のBGMは全部SKYEの曲でしたが、今回もそのメンバーが3人もいましたしね。
開演時間になり、まずはバンド全体での演奏でしたが、可愛らしい白い衣装と帽子で登場した亜美さんはグランドピアノへ。Aisaがマンドリンを持ったので「あれ?」と思ったら、これがいきなりの「Smile」。大体ラストかアンコールで演奏されることが多いのでこれは意外でした。そして今回は間に休憩を挟む二部制のステージだったのですが、一部のセットリストは以下の通り。
<第一部>
Smile
My Song For You
冥想
マイ・ピュア・レディ
私は何色
スケッチブック
メッセージ ~It’s always in me~
オリビアを聴きながら
今回のミュージシャンでは住友紀人さんが初参加で、Saxも担当するためどんな感じになるかと思ったら、キーボードよりSaxの登場機会が多かったです。もしかしたらアルトだけじゃなくテナーも吹いてたかも。(その辺よく見えなかったので違うかも。) そしてこの方はウインドシンセも吹くので、「マイ・ピュア・レディ」ではフルートの音でイントロを奏でて、素晴らしく雰囲気のある演奏になりました。この人は素晴らしいですね。南佳孝さんのサポートをしているところを見かけて誘ったそうですが、ぜひ亜美さんのバンドでも常連になって欲しいです。コーラスもバッチリだし。
一部で珍しかったのは「私は何色」。これは私もステージでは初めて聞きました。1stアルバム収録の曲ですが、選曲には林立夫さんのアドバイスもあったとか。デビューした頃のラジオのスタジオライブでは聞いたことあったのですが、まさか今になって生で聞けるとは。
そして一部の最後が「オリビアを聴きながら」。もちろん先日亡くなったオリビア・ニュートンジョンの事にも触れていましたが、なんとオリビアさん自身がこの曲のことを知っていたというエピソードが披露されました。
そのことは桑名正博さんから聞いたそうで、ある日電話がきて「亜美ちゃん! 聞いて聞いて。オリビアがな、オリビアの事知ってはったんや!」ですって。それで「ちょ、ちょっと落ち着いて説明して。」というと、桑名さんがオリビアに直接会った際、彼女がこの曲の事を知っていて日本で愛されている曲であることを喜んでいたそうです。これはいい話ですね。桑名さんも既にいませんが、亜美さんは桑名さんに楽曲を提供しているので交流があったのでしょうね。
第二部は衣装を変えて出てきた亜美さんがまずエレピへ。イントロを弾き始めてすぐわかりましたが、久しぶりの「風のライオン」。この曲自体は2017年のコンサートで小坂忠さんとデュエットしたのも聞きましたが、亜美さんの弾き語りバージョンを聞いたのは、私は2010年2月の九段会館以来だったように思います。
この曲を歌ったことには、今年の4月に亡くなった小坂忠さんへの追悼の意味もありました。レコーディングでこれをデュエットした時は、小坂さんは大手術を終えたばかりでお腹は包帯ぐるぐる巻きだったとか。本当に命を懸けて歌い続けた人でした。
そして続いては亜美さんがハンドマイクでステージの中央に立ち、小坂忠さんの「機関車」を披露。小坂忠さんへのリスペクトがほとばしるような熱い歌唱でした。私はこの曲は知らなかったのですが、深い意味とメッセージのありそうな曲です。小坂さんの音源も聞いてみねば。
それで、ここからが驚きの展開。ゲストが来ているということですが、そのゲストは亜美さんと同じ空間に存在できないのだとか。バンドのメンバーがイントロを始めると亜美さんはステージ脇に消え、代わって登場したのはまさかの桃姫。
私は桃姫バンドは初めて見ましたが、その桃姫様は覆面姿で激しく歌って踊り「神様お願い」「HOT STUFF」「HEART OF GLASS」の3曲を披露。途中からは同じく覆面を装着したAisaもステージ中央に躍り出て、場内はその迫力に呆然という様相でした。
考えてみれば「神様お願い」はアルバムには入っていないので、今回は貴重な機会だったかもしれません。(私はシングル持ってますが。ふっふっふ。) もちろんオリジナルの桃姫バンドとはメンバーが違いますが、そもそもあのバンドは亜美さんと小原礼さんが中心となったバンドでしたし、私は大満足です。
そして桃姫様はどこかの星に帰ったのか、またまた亜美さんが登場してお馴染みのナンバーから昨年発売のアルバムの曲などを。最後はこのコロナ禍が明けて未来に繋がる橋を思い描くということで、カバー曲の「明日に架ける橋」を小原礼さんと二人だけの演奏にて披露。
ここで本編が終わりかと思いきや、なんともう一組スペシャルなゲストがいました。昨年亜美さんが校歌を作った東京都中野区立明和中学校の生徒8名が登場。緊張している子供たちを亜美さんがなんとかほぐし、男女4人ずつの合唱隊は亜美さんのピアノでこの校歌を披露してくれました。ここは今回の3公演では東京のみのスペシャルプログラムでした。
その後のアンコールでは亜美さんお得意の「食」にまつわる3曲を披露。「グルメ天国」では、今回初参加の住友さんがウインドシンセによるブラス系の音で盛り上げ、いつもよりハードな演奏が聴けました。あの人はいろいろやりますね。
ということで、第二部のセットリストは以下の通りです。
<第二部>
風のライオン
機関車
【桃姫バンド】
神様お願い
HOT STUFF
HEART OF GLASS
伝説の少女
Barrier
天使のウインク
明日に架ける橋
【明和中学校 生徒8名】
明和の風 吹きぬける時 (東京都中野区立明和中学校 校歌)
<アンコール>
フード ウォーリアー
グルメ天国
スープ
「桃姫バンドの曲をやるなら見たかった~!」という人もいるかもしれませんが、その辺をあとから悔やむのは無しで、気になるコンサートは最初から行ってみねばなりません。なお、今回は終了後に同じ会場でアフタートークイベントというのもありましたが、特にレポはしません。主催者側の事情で実施したようですが、今後は多分ないだろうし。近くで亜美さんも見られたし、私はまずまず楽しめましたが。
ということで、今回も素晴らしい歌と演奏を聞かせれてくれた尾崎亜美さんとバンドのメンバーに感謝です。やはり音楽はよいものだし、ライブは楽しいです。