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さて、次はどうする

2011年01月24日 | ブックレビュー

 幕末オタクを始めて約2年。年末年始にかけて「竜馬がゆく」と「歳月」を読みました。2年前「幕末オタクになる!」と宣言したものの何から読んだらよいかわからず、知り合いでその筋に詳しい人に相談したところ「どっちなの?」と言われて「???」と、なりました。ようするに、マニアからすると官軍側か幕府側かどっちに立つのだ!ということになるようです。「いや、両方」ということで、勧められるままにとにかくあれこれ読んでみました。

 これまで読んだのは、官軍側だと「世に棲む日々」(吉田松陰・高杉晋作)/司馬遼太郎、「花神」(大村益次郎)/司馬遼太郎、「最後の将軍・徳川慶喜」/司馬遼太郎、「竜馬がゆく」(坂本竜馬)/司馬遼太郎など。一方、幕府側では「燃えよ剣」(土方歳三)/司馬遼太郎、「暁の旅人」(松本良順)/吉村昭、「勝海舟・私に帰せず」/津本陽、など。あとは「峠」(河井継之助)/司馬遼太郎も読みましたが、これは幕府側というかなんというか。

 あと「翔ぶが如く」と「歳月」についてですが、前者は既に維新後の話なので幕末話とはいえず、「歳月」も幕末よりは維新後の方が話が長いと。これ以外では「人斬り以蔵」とか「アームストロング砲」とか「酔って候」とかの司馬先生の短編集も少々。さらに、津本陽先生の「剣のいのち」、「胡蝶の剣」はいずれも幕末物でなおかつ架空の人物が主役というものですが、これもすごく面白かったです。

 「幕末オタクになろう」と決心したとき、知りたかったのは「結局何がどうして徳川幕府が倒れたのか」というのと、「できあがった維新政府はどうだったか」ということ。これを簡潔に中学生にもわかるくらいに説明できれば上級者でしょうが、まだまだそこまでの域には達しておりません。が、「燃えよ剣」のあと「翔ぶが如く」までの間は「歳月」でほぼ埋まったので、幕末オタクとしては大体気が済みました。なんとか2年で卒業できそうです。(と、勝手に卒業ですが)

 あとは、「翔ぶが如く」から「坂の上の雲」までの間を埋めねば気が済まないのですが、そうなると追いかけるべきは伊藤博文の総理への道と板垣死すとも干し柿は消化に悪い(って、なんやそれ)というあたり。どうも司馬作品にはなさそうなので、これから何を読むかというのは今後考えねばなりません。何より、士族反乱も治まったら政治家の地味な争いになるので物語にするとつまらないのかもしれませんし。

 とはいえ、ちょっと興味あるけどまだ読んでないのが「長英逃亡」だったり。ま、読んでないのでは「胡蝶の夢」というのもあるので、もうちょっと幕末につかるのもいいかもしれませんけど。