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謎のギター>ジュリーの「危険なふたり」

2012年04月02日 | ギターと楽器のこと

 ラジオをつけたら「危険なふたり」が流れてきたのですが、普段聞き慣れてるのとちょっと違いました。それもそのはず野口五郎さんのカバーヴァージョンでした。しかしギターはいわゆる完コピ。それ以外もほとんど同じでちょっと聞いただけだとわからないくらい。

 番組はつのだ☆ひろさんのミュージックプラザで、今日のゲストが野口五郎さんだったのですが、曲のあとの解説によるとその完コピギターは野口さん自身なんですって。で、彼の言うことには「テレビでは沢田研二さんと井上尭之さんで見てて…、レコードは多分ギターは水谷公生さんだと思うんですけど、あれがやりたくて」ですと。前からわかってたことではありますが、野口さんは相当なギターおたくですね。あのイントロのギターの2音目は、チョーキングで上げた状態から下ろすのですがその話もしてて。

 それにしても、元々この曲のギターが井上尭之さんなのかそうでないのかというのが永遠の謎だったのですが、今回の野口さんの話によると水谷公生さんだろうということでした。以前のギターマガジンのインタビューによると、井上尭之さんはジュリーの曲をレコーディングでやったのは本当に初期の曲だけで「危険なふたり」も「やってないやってない」と完全否定でした。(とはいえ、売れっ子ミュージシャンのこういう話はあんまりあてにならないのですが…) その時の井上さんの話によると「スタジオに行っても『なんでこんな曲やるんだよ』とか文句ばっかり言って、周りがなだめすかしてようやくやる気になってもみんな譜面が読めないもんだからすごく効率悪いの」ですって。そんなだとスタッフとしても井上尭之バンドはステージだけでいいわ、となるのでしょうか。ちなみに「危険なふたり」の編曲は東海林修さんで作曲は加瀬邦彦さん。私は最初加瀬さんが弾いてる可能性もあるかと思ったのですがそちらは違うようです。

 

 なお、水谷公生さんは当時売れっ子スタジオミュージシャンで、どういう人かは見たことないので知らないのですが、音だけはかなりあちこちで聞いてるはず。昔ヤングギターで「あの曲を弾いてるのはこの人」という記事があって、それによるとキャンディーズの「春一番」が水谷さんとのことでした。その他ではバンバンの「いちご白書をもう一度」が芳野藤丸さん、山口百恵さんの「プレイバックパートⅡ」が矢島賢さんなどでした。昨年見たBSの番組では太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」も藤丸さんだという話でしたが、たとえばキャンディーズの「春一番」とかレコードにもミュージシャンのクレジットは一切ないので真相はわかりません。こういうスタジオミュージシャンのギタリスト別に曲を集めてオムニバスCDでも作ってもらうと面白いんですけどね。松原さんや今さん、土方さんなんかはもちろんとして、チャーさんとか松木さんとかも昔は結構やってたんでしょうけど。