今日のひとネタ

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コタツ記事という言葉は10年も前からあったそうです

2021年08月21日 | ブログ・インターネット

 「コタツ記事」というのは、テレビやネットで見たものを全く取材せず、ライターがコタツから一歩も出ずに記事にしたようなものの総称。特に芸能ニュースでは「張本氏の発言が…」「ダウンタウン松本がワイドナショーで…」など、咄嗟に漏れたほんの一言を、中身はスッカスカなのに見出しだけ刺激的にしてアクセスを稼ごうとするものを指します。

 また、ある事件や事象について「○○氏が猛批判!」という見出しの記事が、Twitterでつぶやいた一言を紹介しただけということも多いです。あとでその本人が「記事にするならせめてこっちに取材くらいしてくれ。」と呟いてたのも見た事あります。

 私が「コタツ記事」という言葉を知ったのは、半年ほど前に見たNHKの「ねほりんぱほりん」。それこそ本物のコタツ記事ライターが出演し、それによるとテレビで見た芸能人の発言を集めたり、家電製品についてネットの口コミを集めて品評記事を書いたりするそうです。それで商売になるかと思うと、聞いててムカムカきますね。

 ただ、どこからどこまでがコタツ記事かというのは難しいです。実際コタツから出なくとも、例えば医学や生物学の記事を書くのにPubMedであれこれ調べたり、各種学会誌をネットで見たり取り寄せたりすることもできます。

 とはいえPubMedは英文ばかりでしょうし、そこで調べたあれこれを読んで翻訳して抜粋して記事にするのは、当然手間がかかります。芸能について書くにしても、ある人物をネタにするなら、その人の過去の出演作品や著書、話題にされた本、対談で登場した雑誌記事など入手できるあらゆるものを調べてから、というなら価値はあります。(これは吉田豪がインタビューの前に下調べするような感じで。) そういうのはコタツ記事にならないとも思います。

 中身がスッカスカのコタツ記事は、一般のネットユーザーがリテラシーを鍛え、見出しで「これは読む価値無し!」と判断できるようになれば淘汰されていくかとも思いました。

 が、調べてみたらコタツ記事という言葉は2010年に編み出されたそうです。その後、この11年間淘汰されるどころかますます目につくようになったので、多分まだまだ増えるでしょう。対策としては、ネットに掲載するときには見出しの前に【コタツ記事】というのを明記していただくと助かります。私は最近目が鍛えられてきて、冷静にスルーできるようになりましたが。

 ということで、ここは是非コタツ記事規制の法律を作るため、国会で議論して貰う事を提案します。とはいえ、最近の流れだと「コタツ記事というものがあるとすればですが、例えばリビングのダイニングテーブルで書いたものはコタツに入っていないわけでありまして…。」とかいう答弁になりそう。

 ちなみに「おめーのブログもコタツ記事の一種だろうが。」と言われれば否定はしません。ただ、私は商売ではやってないし、さらに自分の足が臭いのを自覚しておりますのでもう数十年コタツには足を突っ込んだことがありません。あしからず。