Fit in fits

たまに富士山を撮影しています。「富士山と乗り物のコラボ」を撮ることが多いです。他のネタはほんの少し。

結局損してる?・・の、「無料通行宣言書」使用

2006-09-12 00:07:59 | ニュースから
 まずは今日のニュースから・・

「無料通行宣言書」に罰金100万円、結局大損?

 横浜区検は11日、高速道路の料金を払わなかったとして、横浜市港南区下永谷、会社員畠山典久容疑者(36)を道路整備特別措置法違反(不正通行)の罪で横浜簡裁に略式起訴し、簡裁は同日、罰金100万円の略式命令を出した。畠山容疑者は即日納付した。

 同法違反での起訴は2例目で、罰金額は過去最高。不正通行の法定刑は罰金30万円以下だが、区検は罰金を加算し、略式起訴上限の罰金100万円を求刑した。

 命令などによると、畠山容疑者は2005年10月~06年5月、横浜市保土ヶ谷区今井町の横浜新道今井料金所などで計13回、「無料通行宣言書」などと書かれた紙を係員に投げつけて、料金2600円を支払わなかった。畠山容疑者は先月22日に逮捕された。
(読売新聞) - 9月11日

 このニュース、似たようなものを以前に見たことがあるような気がしたので調べた。それはまた下のほうで出てくるとしてまずはこのニュースから。


 ではその1。

 この「無料通行宣言書」なるものは、おそらく高速道路料金の不払走行によって、有料道路行政に抗議する『フリーウェイクラブ』という団体のものだと考えられる。
◆『フリーウェイクラブ』ホームページ◆ http://members.tripod.co.jp/freewayclub/

会員になるのは簡単。指定された口座に、会費一万円を振り込み、無料通行宣言書を入手。
これを通行時に掲示すれば、一切料金を支払わなくても、大丈夫!・・・というもの。
現在は、同クラブ以外の会員も合わせれば、無料通行者は全国で1万人を超えるという。

 そもそも、このクラブは首都高の値上げに納得せず、それに応じない姿勢を示したことがきっかけで設立された。500円から600円に値上げされた首都高速道路を、和合会長が名刺に500円を添えて旧料金で通過したことから、首都高500円通行が始まり、1988年1月に30人で同クラブはスタートしている。
以来、値上げ分の支払いを拒否し続け、
2001年からついに無料通行を実施している。

 
なんとなく、この団体の言いたいことはわかるのだが、差額だけを払わない段階ならまだ同調できる余地はあるかとも思ったが、無料通行となると「それはちょっとおかしいんじゃないの?」と思う。結局払いたくないだけじゃないか?
 検索したらこのフリーウェイクラブの和合会長も2回捕まり、裁判で未払いぶんプラス、規定による割増料金をも支払っているようだ。それでも今でも続けているみたいだが・・


 さらなる問題、というよりここからその2。

 「世の中上には上がいるものだ」と妙な感心をさせられたのは、このフリーウェイクラブの「無料通行宣言書」の“ニセモノ”と“ニセ団体”まであるのだ!フリーウェイクラブも最近、書式の異なるニセモノが営利目的で売買され、困っているそうだ。

偽フリーウェイクラブのホームページ
 http://www.wldtel.com/i/
 http://www.wldtel.com/i/member/manual.htm

連絡先の名前、住所、電話番号もすべて和合会長のものになっているにも関らず、入会金(10000円)の振込先だけ別の人物になっているという悪質なもの。問い合わせや苦情などに振り回されているそうだ。
どうやら、元フリーウェイクラブの会員によるものらしい。

「ウチのような団体が出てくるのは良いと思うが、
            フリーウェイクラブを勝手に名乗る団体は容認しない。」

と和合氏は云っているらいしが当たり前の話である。 当たり前だが、この会長ももっと悪い奴らに利用されてしまったのだ!この偽宣言書の連絡先も、和合会長になっているとのことだが、“問い合わせや苦情などに振り回されている”のは自業自得だろう。悪いことするからだよ。


 そして、その3。
 
 以前に似たようなのが合ったよなァ・・と検索して見つけたのは今年5月、静岡県内であった事件だった。

 
高速料踏み倒し514回・100万円、28歳男を逮捕

 静岡県警は9日、同県沼津市岡宮、会社員松井謙容疑者(28)を道路整備特別措置法(通行方法の指定)違反の疑いで逮捕した。

 松井容疑者は、高速道路の料金所で支払いをせずに走り去る不正通行を2001年12月~今年4月に計514回繰り返しており、未払い料金は計約100万円に上るという。

 調べによると、松井容疑者は2~4月に計4回、東名高速道路富士インターチェンジ(静岡県富士市)の料金所で、係員に通行券と「旧料金500円通行宣言書松井謙」などと印刷された紙を一方的に手渡し、料金計2450円を払わずに立ち去った疑い。

 松井容疑者の「宣言書」は、高速道路無料化などを主張している団体が、1987年9月の首都高速道路の料金値上げに反対して作成した文書とみられる。
(読売新聞) - 5月9日


 県警によると同様の宣言書は通行料値上げ反対を主張する市民団体「フリーウェイクラブ」の会員が使用。松井容疑者は「会員登録したら宣言書が送られてきた。悪いと知りながらずるずる続けた」と供述している。」(サンスポ)

 これに到ってはもうアホだよね。沼津-富士間なんてちょっと朝早く起きればR1バイパスびゅんびゅんですぐ着くじゃない。1万円払って会員登録したものだから元取らないといけないと思ったのかなぁ?2001年12月~今年4月で514回ってことは、通勤で朝遅れそうになった日だけ使っていたのかもしれない。

 ちょっとおまけ

 でももし、「旧料金500円通行宣言書松井謙」ってことは500円は払っていたってことなのか?だとすると・・・

 正規の、東名高速沼津-富士間の料金は650円。でも通勤割引を使えば350円で300円安い。この松井容疑者がもし500円は払っていたとしたら・・ETC付けて通勤割引を使ったほうがこんなバカでリスクが大きい方法よりも安くあがったってことなんじゃない?


 ・・・と、ここまで書いたところでまた検索にひっかかった。この松井容疑者はやはり全く支払っていなかったようだ。ま、どっちでもダメなものはダメなのね。詳しくはこちら、「妄信で猛進…“無料通行宣言書”使い高速タダ乗り [ZAKZAK]」を参照のこと。

 それでこの「宣言書」・・・、「1枚5000円ほどで転売している不謹慎な者もいる。暴力団が大々的にコピーして60万枚もバラまいたため、被害届も出した」。と前述の和合秀典会長は言っている。宣言書の無料通行は正会員の3倍にも達するとのこと。

なんだかなぁ・・

=さらに追記=
 一番上の罰金の金額、なんで30万円が100万円になるかがこの記事ではわかりにくい。実は、道路整備特別措置法違反(不正通行)の罪の罰金が30万円でこれは1回についての額。今回は13回だから390万円となるところだが、略式起訴の上限が100万円なのでそうなったとのことです。なるほどね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする