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近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

『21世紀の戦争論』を読んで!失敗をしつこく追求する人は嫌われます!嫌な過去はなかった事に!

2016年06月23日 | 世間話し
前回の続きです。

前回、タイトルは「21世紀の戦争論」と成っていますが、内容は99%は20世紀の戦争の話しです、と書きましたが、本の表紙をよく見ると、小さくサブタイトルに「昭和史から考える」とありました。


そして、“腰巻き”は、こんな感じになっています。昭和史の大家とインテリジェスのプロの対談です。


私としては、新聞広告を見て買う気になったのですが、眼に入ったのはタイトルの「21世紀の戦争論」だけでした。その為、21世紀の戦争論と云いながら、中身は20世紀の戦争ばかり!何て、的外れな不満を抱いたりしたのでした。

“新しい戦争には新しい昭和史が必要だ”と云う事で、昭和の戦争を、改めて、新しく、解釈する、そういう事だったのです。

ブログを綴るにあたり、改めて、表紙を、カバーを、腰巻きを、じっくり観て、それなりに納得した次第。

それにしても、ドデカク、太く、赤い文字が眼に入らなかった事は、何とも不思議に思えてくるのです。

思い返せば本が届いたとき、いつものように、邪魔くさいカバーも腰巻きも、直ぐに剥がし、脇に放り出していたのです。

腰巻きには、編集意図が、セールスポイントが、短く詰まって書かれているので、それなりに眼を通して置くべきでした。

つまらん前置きはこのくらいにして、それでは、読んでみて“へぇ~そうなの?的”箇所を綴ってまいります。

先ずは、日本軍に対する評価です。

ノモンハンのロシア軍司令官ジューコフが、スターリンから日本軍への評価を尋ねられ、

「日本兵はよく訓練されている。特に接近戦闘では強い・・・戦闘に規律を持ち、真剣で頑強、特に防御戦で強い・・・、反対に、士官達は、特に古参、高級将校は訓練が弱く、積極性がなくて紋切り型の行動しかできない」

何て、答えているのです。

これは、何となく、それとなく、良く、見聞きする日本軍への、そして、そして、今でも、企業でも、役所でも、いろいろな組織でも、下っ端は頑張っているが、上に立つ人間が無能だから・・・、と、云った、サラリーマンの居酒屋愚痴話に通じる評価。

そして、無能な上司、関東軍作戦参謀の“服部卓四郎”が、

「失敗の根本原因は、中央と現地部隊との意見の不一致にあると思う。要は意見不統一のままずるずると拡大につながった点に最大の誤謬がある」

こんなこんな風に、当事者が評論家の論評的に語っている事に、そして、敗戦の責任は“参謀”には及ばず、直接軍を指揮する司令官だけに限られることの問題。

このことで、責任を執らされない作戦参謀は、敗戦から学ぶこと無く、同じ過ちをくり返す・・・。そして、負けた原因を、日本人の得意な精神論に求めたりする愚。

日本人は?失敗から学ぶのが不得意で、成功からは、偶然性を含め、美化し、誇張し、現実を見ず、客観情勢が変化しても、いつまでも、いつまでも、過去の成功体験を引き摺る愚。

そうなんです。戦争でも、原発でも、誰も責任を執らないのです。原因は深く、スルドク、しつこく、追求しないのです。でも、それでも、いままで、何とかなっていた?のです。

嫌な事、起こって欲しくない事、こういう事からは眼を逸らして、無かった事、起こらない事とする。その方が、精神衛生上、とても、とても、良い事?

他人でも、自分にでも、失敗を認めない方が、ほじくり出さない方が、摩擦が少なく、都合が良く、それなりに正しい人の道的な、共通認識が日本人にはあるのかも?

失敗をしつこく追求する人は、ホントに!ホントに!嫌われます。

ですから、アベノミックスの失敗を声高に叫ぶ野党に、国民の支持は得られない? 兎に角、安倍さんも悪気はなく、一生懸命なのだから・・・で、安倍内閣の支持率は下がらず、参議院選挙も勝利なのです?

参議院選挙と云えば、争点は“経済と改憲”だそうですが、私のまわりの田舎では、そんなものは争点では無いのです。

投票を決定するのは、これまでの習慣です。ご近所の、職場の、組織の、親類縁者の、これまでの関わりで決まるのです。

先日、“とと姉ちゃん”の場面で、弁当屋の主人が戦局が厳しくなり、弁当の材料も手に入らなくなり店を畳むことなったその時、『俺が何をしたって云うんだ!』と叫び号泣するのです。

私は、“お前が何もしなかったから、こんな事態を招いたのだ!”と、画面に向かって突っ込みを入れてしまいました。

もう、すぐそこに、みんなが『俺が何をしたって云うんだ!』と叫ぶ日も、近い? 人間、その時は気付かない?後になってふり返って、気が付いても後の祭りなのです。

ホント!に、ホント!に、後の祭りを、何度も、何度も、くり返すのです。


それでは、また。


コメント (1)
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