たくさんの人が歩いては磨かれた床の時間
確りした雨が降っています。いかがお過ごしでしょうか。
本日は市場ではあまりお目にかかることができない素材でできた懐中電灯との一ヶ月間となります。
万一「あーっ。ボクもほしいー」と言われても購入できません。申し訳ありませんが「こういう世界もある」とご覧いただければ幸いであります。
真鍮のノバタッくんと
リン青銅のノバタッくんです。なぜか私のところにやってきました。4/17のことでした。
真鍮製の時は製作者へのリスペクトもあり一切磨かずに使い続けたのですが今回は「自分のものにしてみよう」と思いコンパウンドで磨いてみました。
ポケットに長く入れられることが考えられたので少しだけエッジを鈍らせました。HA等の後処理をしていない無垢材ならではの楽しさだと思います。
指がかかるくびれた箇所が既に色が濃くなっています。方法はわからないですが製作者の方の意図が感じられたのでここだけは磨かずにおきました。彫り込みが真鍮の時よりも深くなっていて触っていて心地が良いです。
電子タバコで真鍮や銅製はあたりまえのようにありますが初めてのリン青銅。どんな風になっていくのかまったくわからないのでありました。
電気回路は全て外せるというか。。。組み込こんで使うものですので全てバラして洗剤であらって超音波洗浄機にかけたりと脱脂を十分にしました。
4/21
ムラサキツメクサがポコンポコンするお花畑でおなかまにまぜてもらいました。おさんぽデビューです。
まだまだピッカピカッです。ちょっと照れちゃうようなノバタッくん。。
とはいえ、光の具合によっては全体がうっすら濃くなってムラができ始めているのがわかります。他の素材よりちょっと遅いような気がしますが着実に変わっていっているようです。
日陰に入ると全体が暗く色濃くなります。金属のカタマリを持ち歩いて数年が経とうとしていますがいろんな表情が見られて面白いと思います。
夕日を浴びるノバタッくん。夕暮れの時間は夕日の色が支配的になります。お日さまが当たればオレンジ色に。当たらないところは青色にさせられてしまいます。素直に従うノバタッくんなのであります。
影をみるとそれほど強い光ではないようです。春は霞んだお天気が多いので少し光が柔らかかったのかもしれません。
4/24 うちの子になってから丁度一週間が経ちました。素材的には近いように感じる
Oros Stealth Copperと一緒にとってみました。最初は濃かったくびれの部分が明るめになってきました。といいますか、多分ズボンのポケットの中で触れている部分が濃くなってきたのかもしれません。
4/28 だんだんといい感じになってきましたので「時間を感じさせる」ようなものたちと撮ってみたくなり始めます。ちょっと相手が凄すぎたような感じましますが(笑)でも、同じ匂いを感じさせてくれます。
ソメイヨシノの開花が早かった今年の春。お花見で賑わった公園もとても静かでした。
雑草と呼ばれたりしている無数の植物たちやツル植物がグングンと育っています。
涼をもとめて緑深い森や林に訪れると、毎年同じように暗いくらいに緑が覆い茂る場所。いつもそうかというとそうではありません。
葉っぱが落ちてしまえば光が差し込み。雨が降れば濡れ他地面が光を僅かに反射したりとそれぞれ違います。この時はこんな感じでした。
夕日と違って緑色の光が支配的になってきたこの場所。日々変わる金属の色。この日は真鍮のような色合いに見えるノバタッくんなのでした。
カタバミたちの背比べにまぜてもらいました。
蓚酸(しゅうさん)を含む彼らの茎や葉っぱでノバタッくんを磨くと再び時間が戻るそうです。でも秘薬はもう少し歳をとってからでいいですね。
緑が支配する谷底から上がってきました。しばし自分の色を取り戻すノバタッくんでした。
壁に空いたクローバー状の穴にお日さまが差し込んできていたのでチョコンと置いてみました。この日は比較的人が少なかったのですが連休中はものすごい人で賑わっていました。
ご飯を食べに丘を降りると。。不届きものがポイポイしたと思われるコーラー瓶。ただ。。。見ていると綺麗なんですよ。。これが。。
つい並べて撮ってしまうのでした。でも。。ちゃんとゴミ箱に捨てないとですね。
4/30 悪い人にそそのかされて(笑)とあるものを清水の舞台から
キャット空中三回転だスした時に記録用に撮ってみました。
蒸し暑いかと思えば、ヒーッというような寒さになったりと大忙しのお天気の連休でした。真冬に比べれば気温は高くポケットのなかもそれなりにムンムンとしていた事もあり変色エンジンもようやく暖まってきたようです。
5/12 昨日は珍しく都内にでかけてみました。事前に喫煙場所を調べていくことになるのですが。。。とある場所の写真を見た時に頭に流れたのは
Lampの音楽。是非とも行ってみたいということになりワイフのスマホを頼りに行ってきました。
決して綺麗な場所ではありませんが。。。そこに居るのが申し訳ないと感じてしまうようなクリーンな場所よりも落ち着ける場所でした。
こうしてノバタッくんをチョコンとしてみましたが、この場所に溶け込むにはまだ早い過ぎるかなぁと思いながらも、その隙間は縮まる傾向にあることを感じました。
見事な赤錆の金網。ウットリです。銅の類は屋外に放置しておけば緑青が出るまでに変色したりしますが基本的には錆びませんので、この姿に近づくことはありません。時間が蓄積した姿という点では親しい匂いを感じるのであります。
目抜通りから数百メートル離れた場所。最初は空き家かと思ったのですがレストランでした。
ちょっと朽ちかけた石垣とかがステキです。赤錆やツタが這った後の壁とかを撮るようになって、ちょと変なものばかり撮っているのかなぁと思うこの頃ですが、確り自分の好きなことを見定めてる方々もいるんだなぁ。と思うわけであります。
冒頭の床の場所です。使い込まれていながらもピカピカに磨かれた床への映り込みをすこし減らして群青色の夜空のようにしてみました。
制作には何一つ関わりもせず、貴重な一本を惜しげも無く渡して頂き「これは。。。ちょっと荷が重いなぁ。。」と思いながらも自分なりにイメージを膨らませてみようと思いながら撮ってみた一ヶ月でした。
できれば、前回のように雨上がりにやんわりとまわった光でも撮ってみたかったのですがお天気の神さまの意に従うままです。お時間を頂いた割には意に添えたかどうかはわかりませんがポケットにノバタッくんを入れながら様々な場所で立ち止まってみては、いろんな時間の蓄積をみることができました。写真にそれが表現できているかは定かではありませんが。。
ステキな時間をありがとうございます。
2s師匠さん。ヒゲちゃんさん。
重さは変わらないのに蓄積されていくもの。
ノバタッくんはこれからも時間を蓄え続けるかと思います。
それでは!