甲府沼の湖畔のマユミ、今年はたわわに実を付けいる。マユミに限らず山の実りは大豊作。昨年の木の実はひどい不作で野生動物にとって厳しい冬となった。食糧不足で命を落した野生動物も多かったに違いない。豊作、本当によかった。
心地よい秋の日差が降り注ぐ猪苗代の田んぼ。今年もたくさんのハクチョウがあちこちに数家族単位の小さな群れを作っている。グレー色のハクチョウは今年の夏、シベリアで生まれ育った幼鳥。半年間日本で越冬する間に、すっかり灰色の羽は抜け変わり、真っ白な一人前の若鳥となってシベリアに帰るのである。
予報どおりの秋晴れ。裏磐梯は紅葉狩の人々で一日中ごった返した。それでも秋元湖は取り残されたようにとても静か。これが秋元湖のよさである。毎日のように秋元湖の日の出に群がるカメラマンの存在がとても不思議に思える。日本人は群がるのが本当に好きなんだなあー。 アマチュア写真家の多くはお金と時間と趣味を手に入れた中高年と想像できる。手垢の付いたものなど興味はないさ、と嘯く独創的、創造的時間に悦びを感じる中高年のアマチュアカメラマンが多く出現するにはもっともっと時間が必要なのであろう。(静まり返る日中の秋元湖)
降りだした冷たい秋雨の中、シャリファアスマが咲いている。今年最後の花であろう。この花の香りの強さにはいつも驚く。知る限りではイングリッシュローズの中では最も強い香りを放つ。個人的にはエヴリンなど問題外と思う。シャリファアスマの香りが庭に漂う・・・それはもう来年、初夏までお預け。それはとても寂しいことである。
ヤブを漕いで秋元湖の岸に降り、堂々とした白布山を眺める。紅葉の美しいこの山には残念ながら登山道はない。山頂からの眺望はすばらしいだろうと想像される。道はないものの、積雪期3月ごろにはヤブはすっきり、意外に簡単、2時間ほどで登れるらしい。是非そのころ登ってみたい山だ。