今日もさわやかな秋晴れ。
ウッドデッキに立つと頭上で聞きなれない鳥の声が聞こえる。
鳴き声の主を探せばそれは樹上を走り回るリスだった。一匹、2匹、縄張り争いだろうか?
カメラを取りに部屋に戻ってもまだ走り回っている。
庭の周辺にはクルミ、クリ、アカマツが豊富、リスにとっては暮らしやすい環境なのだろう。
リスといえば・・・
ミズリー州の寒村、アメリカ社会の底辺、明日の食べ物さえ事欠くヒルビリーの生活、
軍隊に入隊するか、麻薬を生業にするしかない貧しい村、行方不明の父親、
そんな中で17歳の少女は精神を患う母、2人の幼い兄弟を支える。
食べ物を得るために小さなリスを狩猟し、皮をはぎ、内臓を抜く・・・生きるため、壮絶に逆境に立ち向かう少女。
ウインターズ・ボーン、忘れることのできないすばらしい映画だ。映画作りに携った人々の才能、力量のすごさを感じる。
庭に捨てられた古タイヤ、トランポリン、スケボー、何気ない風景さえも美しい映像となってしまう。寒々しい、だがなんと美しい映像だろうか。
ああ、近年の日本映画のお粗末さといったら、いったいどこまで落ちて行くのだろうか・・・