▲オクタヴィアヌス
前63~後14
古代ローマの初代皇帝(在位前27~後14)。
カエサルの甥で彼の養子となり、カエサルが暗殺されたのち、アントニウス・レピドゥスとともに前43年第2回三頭政治に参加したが、しだいにアントニウスと対立。
レピドゥスの失脚後、クレオパトラと結んだアントニウスを前31年のアクティウムの海戦に破り、前30年エジプトを併合して全地中海域の平定を完成した。
前28年、元老院からプリンケプス(「市民の第一人者」)の称号を受け、さらに翌前27年、アウグストゥス(「尊厳なる者」)の称号を得て実質的に皇帝の地位に就いたが、元老院その他の共和政の制度は残した(「プリンキパトゥス(元首政)」の始まり)。
軍事的にはカエサルより消極的で、領土の防衛を主としたが、政治家としては極めて優れており、領土拡張より内政の充実に重点を置いて「パックスロマーナ(ローマの平和)」をもたらし、ローマ帝政の基礎を確立した。
しかし辺境ではゲルマン人やパルティアの侵攻に苦しみ、後9年トイトブルク森の戦いでゲルマン人に大敗したのち、帝国の北境をライン・ドナウ両川の線に定めた。
彼は紀元前後40年間帝位にあり、在世中から神的礼拝を受けた。属州ユダヤにイエスが生誕したのは彼の治世中である。
また、学芸を奨励し、ラテン文学はいわゆる「アウグストゥス時代」の黄金期を迎える。
●ローマ帝政の始まり
ベック式暗記法!
担う帝国 労多く。
前27年 ローマ帝国
オクタヴィアヌス