▲地中海東岸
地中海東岸(シリア・パレスティナ地方)ではエジプトとメソポタミアを結ぶ通路で海陸交通の要衝として重要であったため、前1500年頃からセム系のカナーン人が活躍。
彼らはパレスチナではじめて表音文字を使用した。
ついで前13世紀、エーゲ海方面からの海の民(たみ)の進出でエジプト新王国は衰退し、ヒッタイトは滅亡。
オリエントの情勢が変動してセム系の3民族(アラム人・フェニキア人・ヘブライ人)が活躍した。
アラム人
シリアに多くの都市国家を建設。前1200年頃からダマスクスを中心に内陸の中継貿易に従事。
アラム語は国際商業語として広く使われ、文字と共に西アジアに広がり、アッシリア帝国・アケメネス朝ペルシアでも公用語とされた。
アラム文字はアラム人からイラン系のソグド人に、さらにトルコ系諸民族に伝えられ、東方の多くの文字に影響。
へブライ・アラビア・シリア・ソグド・突厥・ウイグル・モンゴル・満洲などの文字の起源となる。
フェニキア人
前1200年頃 地中海東岸(現レバノン)にシドン・ティルスなどの都市国家をつくり地中海貿易を独占、カルタゴなど多くの植民市を建設。
表音文字を線文字化した彼らのフェニキア文字は、ギリシア人に伝えられ、ラテン文字のもとになった(アルファベットの起源《「フェニキア」の〈キ〉で「ギリシア人」、〈ア〉で「アルファベット」を覚えよう!》)。
▼フェニキア文字
〈アラム人とフェニキア人〉
アラームないぜ 笛(ふえ)注意。
アラム人 内陸貿易 セム系 フェニキア人
地中海貿易