無理さ徳仁礼信義っ智。
(冠位十二階)(徳・仁・礼・信・義・智)(603)
[ポイント]
1.冠位十二階は徳・仁・礼・信・義・智の6種×各2階で、603年制定。
[解説]
1.冠位十二階(603年)は、徳・仁・礼・信・義・智の6種をそれぞれ大・小に分けて12の位階としたもので、世襲される姓とは異なり、個人に対しあたえることで、氏族単位の王権組織を官僚組織による中央行政機構に再編成しようとしたもの。
2.憲法十七条(604年)とともに豪族たちに国家の官僚としての自覚を求めるものでもあった。こうして王権のもとに中央行政機構・地方組織の編成が進められた。
〈2016立命館大・全学部
下線部2聖徳太子が礼義を制定したに関連して、『懐風藻』序には、聖徳太子が「爵を設けて官を分かち、はじめて礼義を制す」とある。聖徳太子の時代に制定された、この制度を何というか。」
(答:冠位十二階の制)〉
〈2013立命館・文法済営などA方式
下線部1冠位十二階の制に関連して、次の史料はこの制度に関する『日本書紀』の記事である。
始めて冠位を行う。大[ ア ]・小[ ア ]・大[ イ ]・小[ イ ]大[ ウ ]・小[ ウ ]大[ エ ]・小[ エ ]・大義・小義・大智・小智、并(あわ)せて寄せて十二階。軌並びに当色の絁(きぬ)をもって縫えり。……」
空欄[ ウ ]にあてはまる、もっとも適当な語句を下から一つ選び、記号で答えよ。
ア.徳 イ.礼
ウ.仁 エ.信」
(答:イ)〉
〈2010大学入試センター試験
問2 下線部a四天王寺は、蘇我馬子とともに戦った、ある皇子(王)が創建したと伝えられている。この人物が国政にかかわっていた時期の出来事について述べた文として正しいものを、次の1~4のうちから一つ選べ。
1.世襲による氏姓制度とは異なり、個人の功績や才能を評価する冠位の制度が定められた。
2.中国南朝に使者を派遣し、倭と朝鮮半島南部での軍事指揮権を示す称号を求めた。
3.倭国では大きな争乱が起こり、しばらく収まらなかったが、諸国が共同して女性の王をたて、約30国からなる連合体をつくった。
4.稗田阿礼によみならわせていた神話や伝承、歴史などを、太安万侶が筆録し、書物として完成させた。」
(答:1〇厩戸皇子の記述 ※2×478年など倭の五王の記述、3×239年など邪馬台国の記述、4×712年古事記の完成)〉