今年のゴールデンウィークも終わりました。
我が家の飛び連休の後半は 鹿児島への帰省でした。
2日月曜日 仕事を終えたプーさんと空港で待ち合わせして最終便で鹿児島へ。 この日に鹿児島へ入ると4月6日に亡くなった父の七日ごとのお寺参りへ行けます。
3日朝6時過ぎに起き、7時半にはトトの実家を出発しました。 目指すは南九州市内の大心寺というお寺です。
プーさんの運転で8時半には到着。 法要は9時半からなので、まずは花屋さんへ。 田舎の花屋はすでにお店を開けていました。
花を買って 墓参り。 この頃から雨がポツリポツリと降り出しました。
その後、実家へ顔を出し、お寺へ向かいました。 お経を聴いている間は無心になれればいいのですが、雑念が頭の中を駆けめぐっています。
たぶんお経の意味がわからないからなのでしょうが、そんな自分がいつも残念です。
他の人の頭の中までは読めないものの、前の椅子に腰掛けている母は舟をこいでいました(数年前から お寺も畳に絨毯を敷き 椅子がずらーっと並べられています)
信心なきお寺通いです
午後からはトトの母様とプーさんと三人で一泊二日のドライブの計画でした。
宿は急な思いつきだったので ネットで見つけた一件の温泉ホテル。 薩摩半島の北部に位置する市比野温泉郷の中のサンシャイン和光というところ。
車のハンドルを握るのは ずーっとプーさん。 1時間足らずのドライブで宿に到着です。 生憎の雨模様で見物のしようもなく、一度は行ってみたいと思っていた藺牟田池まで足をのばすことにしました。
藺牟田池の近くには世界一大きい水車もあります。
県道から藺牟田池に入る道はカーナビが示した道路でしたが、山道でした。 道幅も狭くカーブの多い(まるで箱根の大平台から小涌谷あたりのカーブみたい)ところでプーさんハンドル裁きを間違えてスリップ。 車はガードレールにぶつかって止まりました。
一瞬のことでした。
車の窓から顔を出し、タイヤの向きを確認してから プーさんにハンドルの回し方を教えてバックしながらガードレールから離れました。 しかしそれ以上ハンドルを切れないと言うプーさんと交代です。
どうにか道の真ん中あたりまで車を動かすことが出来ました。
間もなく藺牟田池方面から軽自動車がやってきて通りすぎていきました。
次に後ろから自転車を積んだトラックが来て、道の真ん中で立ち往生している私たちを見て二人の男性が車を降りてきました。
二人は 『 どうしました。車ぶつけたの? もっと道の端っこに車を寄せないと対向車は下り坂だからスピード出していて 事故になるよ 』 と注意してくれます。
『 車のシャフトが折れたのか、ハンドルがいうこときかず 車を動かせないのです 』 と 説明すると、運転席に座り さらに少し移動させてくれました。
そして『 藺牟田池に車に詳しい人がいるから 連れてきてあげよう 』と言って トラックは立ち去りました。
私は携帯で自動車保険の会社に連絡をとったりしていたのですが、まもなく最初に通り過ぎた軽自動車が戻って 車から若い女性が降りてきました。
『 藺牟田池のホテルに宿泊予定のお客様ではありませんか? 』 と 訊かれるので、 そうではないことを話したのですが、 その女性は携帯で誰かと連絡をとっていました。
『 ホテルの送迎をするドライバーが車に詳しいので来てもらいましょう 』 と またまた助け船のお話です。
まもなくホテルの送迎用のワゴン車がやってきて 二人の男性が降りてきました。
トラックの二人も戻ってきてくれました。 雨はかなり本降りになり 5月の鹿児島では珍しく肌寒いお天気です。
4人の男性は車の後ろを持ち上げて とりあえず道の端っこまで車を動かせてくれたのです。 そしてレッカー車を呼んでもらうことになりました。
こういう時、携帯電話はほんとに役に立ちます。
保険会社とのやりとりの後、警察の現場検証が必要なこと、 レッカー車の手配をしてもらうことになりました。
しかし見知らぬ土地です。 保険会社への詳しい説明はホテルの男性が代わってしてくれました。
現場検証をしてもらう警察官は二日前に赴任したばかりで このあたりに不案内だからと ホテルのドライバーが迎えに行ってくれました。
すべて陣頭指揮をとってくださったのは ホテルの理事長という肩書きの山元貞廣さんという方でした。
娘は顔面蒼白で今にも泣き出しそうでしたが、後では泣き出していました。
現場検証のためにパトカーが誘導されてくるまで 理事長の山元さんとホテルのスタッフの女性は一緒にいてくださり、簡単な現場検証が終わると、『 こんな雨の中を山道でレッカー車が来るのを待っているのは大変ですから ホテルへお連れしましょう 』 との言葉をいただきました。
それで母様とプーさんをお願いしました。
私は車の中でレッカー車の到着を待っていたのですが、30分ほど経過した頃 携帯に電話があり、『 近くまで来たが 場所がわからない 』 とまたまた言われてしまいました。
私も説明のしようがなく、またもホテルの山元さんに助けを求めることになりました。
山元さんは直接レッカー者の運転手に電話をかけてくださり、今度もホテルのワゴン車が誘導へ出発です。
ほどなくワゴン車に誘導されてやってきたレッカー車に車を預けることが出来ました。
私もワゴン車に乗せてもらい 宿泊客でもないのにホテルまで連れて行ってもらいました。
このワゴン車の運転手さんは 私たちのために何回車を出してくれたことやら。
『 通りすがりでもないのに わざわざホテルから車を出してくださり、ほんとに色々と助けていただいてお世話になりました。 ありがとうございました 』 と お礼の言葉を述べると
『 お嬢さん 随分顔色も悪く 可哀想なほどしょげていましたね 』と 娘を心配してくださっています。
私が 『 そうなんですよ。 《公道でもなく、他の車にぶつかったり けが人が出たりしたわけではないから 一番小さな事故だったから 気にしなさんな》って言っても車をぶつけた本人には今日は何を言っても慰めにならないようで 』 と話すと ご自分の娘さんの事故の話までして慰めてくださいました。
そして『 そんなに恐縮されなくていいですよ。 困ったときはお互い様ですから 』 と言われたのです。
ホテルに着くと またも理事長の山元さん自らが顔を出されて 『 コーヒーでも飲んで 休憩してください 』と コーヒーをごちそうしてくださいました。
コーヒーをご馳走になりながら 山元さんとおしゃべりすることが出来ました。
山元さんも娘がしょげていることを大変気にしてくださっていました。
『 お客様に喜んでもらえることは何かを スタッフ一同と一生懸命考えています 』 と お話されました。
そしてこのホテルにとってのお客さんとは 宿泊客だけではなく 藺牟田池を訪れるすべての人のことのようです。
『 今回は急な計画で こちらのホテルは満室でとれませんでしたが、 またいつか利用させてください 』と 色々と助けていただいたお礼の気持ちを込めて言い、呼んでもらったタクシーでホテルを後にしたのでした。
山元さんをはじめ 親切なスタッフがそろっているこのホテルは 湖畔リゾートホテルいむた といいます。
藺牟田池には ホテルの反対側の湖畔にバンガローがあるだけ。 人家も数件あるようですが、緑に包まれていて目につきません。 湖畔リゾートホテルいむたが藺牟田湖を独占したような素晴らしいロケーションでした。
我が家の飛び連休の後半は 鹿児島への帰省でした。
2日月曜日 仕事を終えたプーさんと空港で待ち合わせして最終便で鹿児島へ。 この日に鹿児島へ入ると4月6日に亡くなった父の七日ごとのお寺参りへ行けます。
3日朝6時過ぎに起き、7時半にはトトの実家を出発しました。 目指すは南九州市内の大心寺というお寺です。
プーさんの運転で8時半には到着。 法要は9時半からなので、まずは花屋さんへ。 田舎の花屋はすでにお店を開けていました。
花を買って 墓参り。 この頃から雨がポツリポツリと降り出しました。
その後、実家へ顔を出し、お寺へ向かいました。 お経を聴いている間は無心になれればいいのですが、雑念が頭の中を駆けめぐっています。
たぶんお経の意味がわからないからなのでしょうが、そんな自分がいつも残念です。
他の人の頭の中までは読めないものの、前の椅子に腰掛けている母は舟をこいでいました(数年前から お寺も畳に絨毯を敷き 椅子がずらーっと並べられています)
信心なきお寺通いです

午後からはトトの母様とプーさんと三人で一泊二日のドライブの計画でした。
宿は急な思いつきだったので ネットで見つけた一件の温泉ホテル。 薩摩半島の北部に位置する市比野温泉郷の中のサンシャイン和光というところ。
車のハンドルを握るのは ずーっとプーさん。 1時間足らずのドライブで宿に到着です。 生憎の雨模様で見物のしようもなく、一度は行ってみたいと思っていた藺牟田池まで足をのばすことにしました。
藺牟田池の近くには世界一大きい水車もあります。
県道から藺牟田池に入る道はカーナビが示した道路でしたが、山道でした。 道幅も狭くカーブの多い(まるで箱根の大平台から小涌谷あたりのカーブみたい)ところでプーさんハンドル裁きを間違えてスリップ。 車はガードレールにぶつかって止まりました。
一瞬のことでした。
車の窓から顔を出し、タイヤの向きを確認してから プーさんにハンドルの回し方を教えてバックしながらガードレールから離れました。 しかしそれ以上ハンドルを切れないと言うプーさんと交代です。
どうにか道の真ん中あたりまで車を動かすことが出来ました。
間もなく藺牟田池方面から軽自動車がやってきて通りすぎていきました。
次に後ろから自転車を積んだトラックが来て、道の真ん中で立ち往生している私たちを見て二人の男性が車を降りてきました。
二人は 『 どうしました。車ぶつけたの? もっと道の端っこに車を寄せないと対向車は下り坂だからスピード出していて 事故になるよ 』 と注意してくれます。
『 車のシャフトが折れたのか、ハンドルがいうこときかず 車を動かせないのです 』 と 説明すると、運転席に座り さらに少し移動させてくれました。
そして『 藺牟田池に車に詳しい人がいるから 連れてきてあげよう 』と言って トラックは立ち去りました。
私は携帯で自動車保険の会社に連絡をとったりしていたのですが、まもなく最初に通り過ぎた軽自動車が戻って 車から若い女性が降りてきました。
『 藺牟田池のホテルに宿泊予定のお客様ではありませんか? 』 と 訊かれるので、 そうではないことを話したのですが、 その女性は携帯で誰かと連絡をとっていました。
『 ホテルの送迎をするドライバーが車に詳しいので来てもらいましょう 』 と またまた助け船のお話です。
まもなくホテルの送迎用のワゴン車がやってきて 二人の男性が降りてきました。
トラックの二人も戻ってきてくれました。 雨はかなり本降りになり 5月の鹿児島では珍しく肌寒いお天気です。
4人の男性は車の後ろを持ち上げて とりあえず道の端っこまで車を動かせてくれたのです。 そしてレッカー車を呼んでもらうことになりました。
こういう時、携帯電話はほんとに役に立ちます。
保険会社とのやりとりの後、警察の現場検証が必要なこと、 レッカー車の手配をしてもらうことになりました。
しかし見知らぬ土地です。 保険会社への詳しい説明はホテルの男性が代わってしてくれました。
現場検証をしてもらう警察官は二日前に赴任したばかりで このあたりに不案内だからと ホテルのドライバーが迎えに行ってくれました。
すべて陣頭指揮をとってくださったのは ホテルの理事長という肩書きの山元貞廣さんという方でした。
娘は顔面蒼白で今にも泣き出しそうでしたが、後では泣き出していました。
現場検証のためにパトカーが誘導されてくるまで 理事長の山元さんとホテルのスタッフの女性は一緒にいてくださり、簡単な現場検証が終わると、『 こんな雨の中を山道でレッカー車が来るのを待っているのは大変ですから ホテルへお連れしましょう 』 との言葉をいただきました。
それで母様とプーさんをお願いしました。
私は車の中でレッカー車の到着を待っていたのですが、30分ほど経過した頃 携帯に電話があり、『 近くまで来たが 場所がわからない 』 とまたまた言われてしまいました。
私も説明のしようがなく、またもホテルの山元さんに助けを求めることになりました。
山元さんは直接レッカー者の運転手に電話をかけてくださり、今度もホテルのワゴン車が誘導へ出発です。
ほどなくワゴン車に誘導されてやってきたレッカー車に車を預けることが出来ました。
私もワゴン車に乗せてもらい 宿泊客でもないのにホテルまで連れて行ってもらいました。
このワゴン車の運転手さんは 私たちのために何回車を出してくれたことやら。
『 通りすがりでもないのに わざわざホテルから車を出してくださり、ほんとに色々と助けていただいてお世話になりました。 ありがとうございました 』 と お礼の言葉を述べると
『 お嬢さん 随分顔色も悪く 可哀想なほどしょげていましたね 』と 娘を心配してくださっています。
私が 『 そうなんですよ。 《公道でもなく、他の車にぶつかったり けが人が出たりしたわけではないから 一番小さな事故だったから 気にしなさんな》って言っても車をぶつけた本人には今日は何を言っても慰めにならないようで 』 と話すと ご自分の娘さんの事故の話までして慰めてくださいました。
そして『 そんなに恐縮されなくていいですよ。 困ったときはお互い様ですから 』 と言われたのです。
ホテルに着くと またも理事長の山元さん自らが顔を出されて 『 コーヒーでも飲んで 休憩してください 』と コーヒーをごちそうしてくださいました。
コーヒーをご馳走になりながら 山元さんとおしゃべりすることが出来ました。
山元さんも娘がしょげていることを大変気にしてくださっていました。
『 お客様に喜んでもらえることは何かを スタッフ一同と一生懸命考えています 』 と お話されました。
そしてこのホテルにとってのお客さんとは 宿泊客だけではなく 藺牟田池を訪れるすべての人のことのようです。
『 今回は急な計画で こちらのホテルは満室でとれませんでしたが、 またいつか利用させてください 』と 色々と助けていただいたお礼の気持ちを込めて言い、呼んでもらったタクシーでホテルを後にしたのでした。
山元さんをはじめ 親切なスタッフがそろっているこのホテルは 湖畔リゾートホテルいむた といいます。
藺牟田池には ホテルの反対側の湖畔にバンガローがあるだけ。 人家も数件あるようですが、緑に包まれていて目につきません。 湖畔リゾートホテルいむたが藺牟田湖を独占したような素晴らしいロケーションでした。