【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

自民党本部と沖縄自民党本流との闘いが始まった

2014-11-01 10:48:15 | 社会・政治思想・歴史
自民党本部と沖縄自民党本流との闘いが始まった

櫻井智志

 自民党と日本共産党とが共闘するなどということは、日本の本土各地では信じられない。そこに沖縄の自民党がいかに高度の政治的に成熟した自由民主主義の政党であるかがわかる。本土の自民党本部を含めて、いかに自民党が反自由民主の政党であるか。利権と従属の政党であることか。沖縄自民党本流と自民党本部との闘いは、自由民権運動の本流がどちらであり、どちらがニセモノであるかを白日のもとに晒す。
 福島県の「オール福島」を共産党から窃盗した自民党本部。福島自民党は最初それなりの正義をかざしていた。全国の自民党にとつて、敵は永田町本部にあるのだ。

 孫崎享氏は、自身のブログで以下のように記している。
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孫崎享のつぶやき
沖縄知事選挙:翁長前那覇市長「あらゆる手法駆使し、辺野古に新基地はつくらせない」
2014-11-01 06:492

A知事選に至る背景
沖縄県知事選挙は10月30日告示、11月16日に投開票される。

今度の選挙は、辺野古移設問題を焦点に戦われる。
前回の知事選挙で、辺野古移設反対を主張して当選しながら昨年移設容認に踏み切った仲井眞知事対前那覇市長、翁長氏の対決と見て良い。

 今回の選挙は極めて異例である。
 翁長氏は長く沖縄の自民党での重鎮であった。
 辺野古移転反対という事で、社会民主党・日本共産党・生活の党・沖縄社会大衆党・県民ネットの野党連合が翁長氏の出馬を求め、自民党・公明党のおす仲井眞知事と対峙することとなった。

 立候補に当たっての基本姿勢は次のものである。
県知事選出馬にあたっての基本的な認識
・普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念、オスプレイ配備撤回を強く求める。
・あらゆる手法を駆使して、辺野古に新基地はつくらせない
・日本の安全保障は日本国民全体で考えるべきものである
・米軍基地は、沖縄経済発展の最大の阻害要因である。
・基地建設とリンクしたかのような経済振興策は、将来に大きな禍根を残す
・沖縄21世紀ビジョンの平和で自然豊かな美ら島などの真の理念を実行する
・アジアのダイナミズムに乗って動き出した沖縄の経済をさらに発展させる
・大いなる可能性を秘めた沖縄の「ソフトパワー」こそ、成長のエンジンである
・新しい沖縄を拓き、沖縄らしい優しい社会を構築する
・平和的な自治体外交で、アジアや世界の人々との交流を深める

 新しい沖縄が誕生するであろう。

B見通し
 翁長氏が圧勝するとみられる。

C翁長氏勝利の意義
 沖縄県民の総意が辺野古移転反対になる。
 唯一の懸念は、翁長氏が当選した際に立場を変える懸念であるが、多分、政治家、人間としてそれを行うのは難しいのでないか。

 今回の選挙でも「政治は平和が原点だ。基地問題は県民が一丸となって解決するしかない。新辺野古(基地)は、ありとあらゆる手段を尽くして造らせない」と、那覇市内の選挙事務所前で第一声を上げ、「オール沖縄」での移設反対を呼びかけた。そして、「(国土の)0・6%の小さな面積に、全国の(米軍専用施設の)74%を押しつける理不尽さは絶対に許すことはできない」と述べ、政府を批判。「知事選の勝利が一番の大きな分岐点になる」と、基地問題をめぐる今回の選挙の意義を強調した。

D:沖縄基地問題に取り組む基本姿勢はどうあるべきか。
沖縄県民の8割が辺野古移転に反対しているという現状をみれば、日本が普天間基地の「最低でも県外」への移設を求めるのは当然の要求だ。
ドイツを見てみよう。ドイツとアメリカは、ドイツにおける米軍基地を扱うため、日米地位協定に相当する「ドイツ駐留NATO軍地位補足協定」を持っている。特定施設が共同防衛任務の重要性よりも、ドイツ側の利益が明らかに上回る場合には、米国はドイツ当局の当該施設区域の返還請求に適切な方法でこれに応ずるものとする。ドイツ側の利益とは国土整備、自然保護、経済上の利益である。
 代替基地があるから移転するのでない。先ず撤退を決定する。
次にどこへ行くかは米国が決め、必要なら日本と相談すればいい話だ。
 辺野古移転の合意を撤廃すれば日米関係は崩れるとの論は間違っている。
 当然の権利を容認できない相手なら同盟など存続できない。

 海兵隊は日本本土防衛にほとんど役に立たない。どうしても沖縄にいなければならないという部隊ではない。
 日本は海兵隊の利益を最優先にして考える時代から卒業しなければならない。

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 今までならば、当選した自民党は、「転向」して、民衆を裏切った。オナガ雄志氏が裏切らないということが、画期的な判断である。自民党には、改憲政党でありながら、護憲政治家たちがいるところに、自民党が日本を統治してきた基盤がある。