【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

解散総選挙に暴走する安倍自公政権

2014-11-11 17:26:11 | 言論と政治
解散総選挙はほぼ間違いなく行われるだろう
櫻井智志

 テレビニュースは、一気に解散風をふきあらす報道に終始した。安倍・山口の自公トップは、総理の中国来訪の前に、内容を公表せず極秘会談をおこなった。総理が在中なのに、山口代表は今夜のニュースでは確定的な言い方で解散がありうることを自信をこめて発言した。
 一切の悪政を「今のうち解散」(テレビ朝日アナウンサー)と表現した。大谷昭宏キャスターは、自民党の内部の都合で選挙をおこない、集団的自衛権も沖縄基地問題も原発再稼働も自公が議席を減らしても過半数をとれれば、すべて国民の信託を得たと言うだろうと呆れと怒りをこめてコメントした。
 解散風を吹き始めたのは、東京新聞によれば、以下の記事に象徴される与党の動きである。


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公明が選挙準備 年内解散備え代表指示

2014年11月11日 東京新聞夕刊


 公明党の山口那津男代表は十一日の記者会見で、早期の衆院解散・総選挙があるとの見方が広がっていることに関し「早ければ年内というシナリオもある。それに間に合うような構えを取っていきたい」と述べ、選挙準備を進める考えを示した。これに先立ち、国会内で党幹部と対応を協議。山口氏は選挙準備を急ぐよう指示した。
 自民党の谷垣禎一幹事長は同日の党役員連絡会で、「解散は安倍晋三首相の専権事項だ。首相の外遊中に解散についてあれこれ言うべきではない」と述べ、首相の判断を尊重する考えを示した。
 谷垣氏はその後の記者会見で「いろいろな考えの人がいるから、いろいろな議論があるだろう。ただ、首相が留守の間は幹事長として発言しない」と述べた。
 二階俊博総務会長は記者会見で「解散風が吹き始めたことは間違いない。常在戦場の意気込みで、自民党が圧勝できる体制を整えたい」と述べた。
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で「解散は首相の専権事項。首相は外遊前に『考えていない』ということだった。私の立場でいろいろな発言をすることは控えたい」と発言した。
 山口俊一沖縄北方担当相は記者会見で「可能性はあるのかなと心配している」と述べた。
 一方、自民党総務会に出席した村上誠一郎衆院議員は「選挙に重要なのは大義。消費税再増税をやめて、国民に信を問うのは言語道断」として、党三役に対して首相に慎重な対応を申し入れるよう要請した。
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 ゆきづまりの情勢においつめられた安倍自公政権は、総選挙をおこなうことで、懸案の国民的紛争課題を、国民は支持したとデマゴギーで押し通すだろう。日本共産党を中心にした国民世論が座席を獲得する選挙対策で臨むことが、今回ほど要求される選挙はない。総選挙で市民運動は、選挙運動と係わるなんらかの形態を模索して実際に国政に声を届けることだ。緑の党、社民党、日本共産党など在野の護憲政党に提携して、安倍自公政権の投票を減らすことでしか、この国民的危機は打開できない。
 安倍総理が、総選挙をしたことが失敗だったと感じさせるほど自民公明を惨敗に陥らせることしか、この政権の横暴暴虐政治はとまらない。