【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

楽観論を排す

2014-11-10 11:59:54 | 言論と政治
楽観論を排す
櫻井智志

どの新聞もオナガ候補有利と知らせている。
しかし、沖縄現地に入っているひとはそうとうな接戦で楽観はできないと伝えてくれている。

私はあることが気になっている。
それは喜納昌吉候補のことである。
予測では伸び悩み不利と伝えている。

しかし、選対は齋藤まさし氏である。彼は参院選東京選挙区で山本太郎候補を背後で選対で応援し見事当選させている。
また公明党は現地の自主投票であり、どこを応援するか外部からはわからない。組織政党の公明党が、本部が「自主投票」と決めても、沖縄公明党は、なんらかの結束を考えているというのが私の予想である。

自民党が分裂したことで、揺らぐ県民浮動票に、「ハイサイおじさん」「花」などの名曲で広く知られているポップスシンガーの喜納昌吉さんにかなり票は動くかも知れない。そこに目をつけた公明党が連携して現地でじわじわと支持をとりつけたら、万が一ということは皆無とは言えない。

新聞予想、とくに本社東京の大手新聞の沖縄県知事選挙予想は、あてにならない。むしろ沖縄世論誘導のケースもありうる。投票が終わっても、開票時の不手際が全国では実際に起きている。福島県知事選では、午前中に一度投票したひとを午後に「投票券をおとした」と言ったらまた投票させて両票とも有効とした。また福島ではなんと六時に投票終了としていた。四国の高松市だったか、選挙の白票の扱いでかなりの票数が動いた。選挙管理に民間の監視者が入ることはではきないものか。

そうとうの激戦だろう。東京都知事選に総評議長をつとめたことのある太田薫氏が社共統一候補として出た。前日に選挙運動中の太田氏の目をねらって石が投げられた。投票日に太田氏は眼帯を目にあて、痛々しい印象を残した。日本の支配権力はほんとうに自分たちに危機感がある時は、思わぬ奇襲に出る。六〇年安保の真っ最中に、社会党委員長浅沼稲次郎氏がまだ二十歳にもならない少年に演説会壇上で演説中に刺殺された。社共統一戦線が連合政権寸前という時に、鬼頭史郎判事補が網走刑務所にいき、職権乱用で治安維持法下で獄中に収監されたことのある当時の日本共産党宮本顕治委員長の身分帳を不法に閲覧し、その資料をもとに民社党委員長春日一幸氏が国会で越権不当質問で宮本氏を貶めた。文藝春秋や週刊文春などの週刊誌が連動して、日本共産党を罵倒する連動的デマゴギーが席巻。公明党が社会党と政権合意で、日本共産党を政権構想から排除する社公合意を公表した。これらの一連の報道機関が拡大スピーカーの役割を果たした。
また、マスコミ・ジャーナリズムの中の良心的ジャーナリストは、社内で窓際におかれたり、退社を強要されたりしたこともあった。追い詰められた安倍自公政権は何をするか、わからない。国権の最高機関として議会制民主主義最大の国会の場でさえ傍若無人の総理は、自らは何もしなくとも、その意向で封建主義的ピラミッドで「御意!!」と従う取り巻きを周囲に配している。

あと一週間。
すべては開票終了までなにも決まっていないし、なにも確定はしていないのだ。