【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

驚くべし、「「戦前の軍部と一緒で自衛隊が暴走していることが裏付けられた」~

2015-09-03 18:24:42 | 言論と政治

                        櫻井 智志




統幕長「安保法案は夏に成立」 共産追及 昨年末、米へ伝える
2015年9月3日 東京新聞朝刊


河野克俊統幕長
写真

 陸海空自衛隊の一体運用を担う統合幕僚監部(統幕)の河野(かわの)克俊統幕長が昨年末の訪米時、安全保障関連法案について、今年夏までに成立する見通しだと米軍首脳に伝えていたとする資料を共産党の仁比聡平(にひそうへい)氏が二日の参院特別委員会で提示した。中谷元・防衛相は「いかなるものか承知していない」と内部文書であるかどうかの確認を避けた。

 仁比氏によると、資料は統幕が作成。河野氏が昨年十二月十七、十八両日の訪米で、デンプシー統合参謀本部議長ら米軍・国防総省幹部七人と会談した内容を記載している。当時は法案の作成に向けた自民、公明両党の与党協議が始まっていない段階だった。

 河野氏は十二月十七日のオディエルノ陸軍参謀総長(当時)との会談で、集団的自衛権の行使容認を柱とする安保法案の見通しを問われ、直前の十四日に投開票された衆院選に触れ「与党の勝利により、来年夏までには終了すると考えている」と答えた。

 河野氏は一連の会談で、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)に配備されている垂直離着陸機オスプレイに関し「不安全性をあおるのは一部の活動家だけだ」と説明した。

 普天間移設に伴い名護市辺野古(へのこ)沖に建設する方針の新基地については「(米軍と自衛隊の)共同使用が実現すれば、協力が一層深化し、住民感情も好転するのではないか」と述べた。中谷氏は今国会で「恒常的な共同使用は考えていない」と説明している。

 共産党の小池晃副委員長は委員会後の記者会見で「戦前の軍部と一緒で自衛隊が暴走していることが裏付けられた」と述べた。

 共産党は仁比氏が示した資料とは別に、法案の成立を前提として、新たな部隊運用などに関する資料を自衛隊が作成していたことも追及。中谷氏は資料は自衛隊が作成したものだと認めている。

=============================================

私見

 表題につけた「戦前の軍部と一緒で自衛隊が暴走していることが裏付けられた」は、国会でこの問題を追及した日本共産党の仁比聡平(にひそうへい)氏の発言を承けて日本共産党の小池晃副委員長が問題の重要性を喚起した発言です。私は新聞を見た瞬間、この言葉が印象に深く残りました。

 「自衛隊は災害救助のために貢献してくれるから、必要な存在」という良識的発言が多い。しかし、現実政治の場で素人の此処数代の防衛相が国会でうろうろ不様な答弁をしている同じ時に、専門的軍隊として暴走自衛隊として既成事実を積み重ねていることを、小池晃氏の発言は指摘して的を射た重要な問題提起でもあります。

 災害福祉の国民救護は自らの健康や生命を危険に晒しての自衛隊の活動として肯定されるものと思うが、軍事態勢を着々と敷いていく安倍の暴政暴走のもとで着々と?暴走している自衛隊の本質的な実態に、私たち国民がしっかりと認識する必要がある。安保法案体制にかかわらず、次々に海外軍隊と共同訓練し、軍事行動を画策し、シビリアンコントロールどころか、反動安倍政権の政治的スケジュールさえも先走って軍事大国として「異常な矜持」を感じすぎている自衛隊を、政府はどう考えているのだろうか。
 


最新の画像もっと見る