知人から美術館の入場券をいただいたのはまだ春のころでした。
大体の方角はわかるけれどお出かけできない時期だったので、大切に保管しておりました。
ふと気になって美術館の近くを調べてみると、なんと以前訪れたアクアイグニスという温泉のすぐ近く。
イタリアンを食べにいったよ、私。 その時の日記はこちら
迷わず到着できそうなので突撃してみましょうと雨上がりの朝に訪れてみました。
「パラミタ ミュージアム」という聞きなれない美術館のチケットです。
paramitaというのは波羅蜜(はらみつ)という意味だそうです。
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アクアイグニスのほんの数百メートル手前にその美術館はありました。
この美術館のメインコレクションである池田満寿夫の「般若心境シリーズ」に因んで命名されたそうで、館内にはリトグラフや彫刻など数多くの作品が展示されています。
それに加えて、10月2日から11月14日までの間、岐阜県高山市の光ミュジーアム所蔵の浮世絵が111点特別展示されています。
「肉筆浮世絵の世界展」というタイトルに惹かれて、チケットを握りしめて訪れました。
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北斎や広重の肉筆が海外に所有されるのを少しでも防ぐために集め始めたとのことで、国内にある作品を見ることができる貴重な展示でした。
111点もの浮世絵を鑑賞するのはかなり集中力が必要です。
疲れた脳を休めるため、お庭を見渡せる休憩室でひとやすみ。
緑が目に染みます。
お腹いっぱい蕎麦を食べた後なので、ゆっくりと満足するまで館内を歩くことができました。
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そうなんです、事前に美術館近くのランチを検索してみると・・・
なんと!翁蕎麦グループのお店がヒットしました!
大の蕎麦好きの私に、翁とか達磨とかのキーワードは嬉しくて舞い上がるほどなのです。
アクアイグニスのパン屋さんでクロワッサンなどのパンを買った後、駐車場から山の方向を見ると道が2つに別れています。
分かれ道の左を選んで進むとすぐ右手にアクアイグニス併設の宿泊棟が見えます。
その一角にお目当の蕎麦屋、「そば切り 石垣」が在りました。
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雨上がりの午前10時。
開店直後の「そば切り 石垣」は、静かに私を待ってくれていました。
いや、予約もしていない衝動訪問ですけどね(笑)
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いかにも蕎麦屋って感じの麻暖簾。
入る前からニヤニヤしてしまいます。
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大きな窓から緑が見えて落ち着きます。
冬はここが雪景色となりとても風情があると、店員さんから冬の来店を勧めていただきました。
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入り口では手の消毒と検温、店内は大きなテーブルで安心できます。
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温かいお茶を啜りつつ、メニューを眺めては迷います。
「ざるそば」か「ざるそば2種」か・・・
私がこんなに迷うのは珍しい。
ざるそば2種は、1つのお皿に2種類の蕎麦が半量ずつではなく、一人前の蕎麦が2種類、つまり二人前という説明がありました。
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「なにわ翁」で修行した店主の作る自家製粉の二八蕎麦。蕎麦の殻もともに挽いた玄蕎麦。
頻繁に訪れることのない場所なので、どちらも味わいたい。
しかし蕎麦2枚、食べきることはできるのか。
かなり悩んで女は度胸とばかり「ざるそば2種」に挑戦してみることに!
頑張れ私!
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そういえば、「なにわ翁」は印象深いお店でした。
しなやかなでありながら一本芯の通った蕎麦、ツユは私好みの香りと濃度がありました。
それに加えて店員さんの優しい気遣いを感じながら店を出た時の幸せ感。
近くにあれば毎週通ってるだろうな。そんなお店でした。
のんびりとそんなことを思い出していると、蕎麦ツユと薬味が運ばれてきました。
さぁ、蕎麦に向き合う時間です。
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まずはざるそば、二八蕎麦です。
しっかり一人前ありますね。
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まずはしっかりと色を確認して、一口そのままで食べてみます。
口に含んだときの蕎麦の香りと噛み締めたあとの香りの抜け方を確認してひといきつきました。
蕎麦はやや緑がかっています。
もう新蕎麦がでてるのかな。でもちょっと早いような気もする。
そんなことを思いながら、二口目は蕎麦に山葵をつけて食べました。
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窓が大きくて店内明るいので、蕎麦の色が綺麗に写ります。
表面のざらつき感がなんともいい感じですね。
噛みしめたときの弾力が期待できますし、奥歯で噛んだときの風味はなんとも言えず好みです。
山葵がよく合うのですが、蕎麦ツユも楽しまなければ・・・
慌ててツユに潜らせて食べました。
私が翁グループのお店を信頼している理由は蕎麦ツユにあります。
節と醤油のバランス、濃度、香り・・・この3点が好みであること、そして蕎麦とよく合っているからです。
美味しいからついつい早く食べてしまうのだけど、ふと気がついてよく噛んでゆっくりと味わうように食べていきます。
厨房は私が1枚目を終えるのを見届けて、2枚目の玄蕎麦の準備が始まりました。
しばらくすると2枚目登場です。
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塩のお皿を移動して・・・これなら塩の荒さがわかるかな?
ミネラルたっぷりそうなお塩です。
まず塩をつけてお召し上がりくださいと説明がありました。
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太さは一枚目とそう変わらないけれど、見た目がとても力強い。
もちろん噛み締めて味わうとニンマリしてしまう食感と風味。
塩が・・・まろやかなんです。蕎麦によく合うんです。
山葵も試してみましたが、塩が忘れられない。
でもね、ツユも楽しみたいんです。
葛藤しながら食べる蕎麦。なかなか貴重な経験だと思います。
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冷たい蕎麦ですから、2枚目は途中で大きく深呼吸をして少し休みつつ完食いたしました。
やればできる子です。
大きく自信が付きました!
お酒を飲むわけでもないので蕎麦屋で長居は禁物だろうと、熱いお茶を一口飲んでからお暇することにしました。
お会計のところに行くと、ちょうど他のお客さんの蕎麦を出し終えたところでタイミングよく店主さんとお話ができました。
そして耳寄り情報GETです。
夏にオープンしたVISONというリゾートに「伊勢 翁」がオープンしたというのです。
これから蕎麦の季節ですし、近日中に是非突撃したいです。
そば切り 石垣 HPはここです
住所:三重県三重郡菰野町菰野4846-6
営業時間:10:00~16:00
定休日:水曜日・第4木曜日