べてるの家をご存知ですか?
統合失調症の方が北海道の浦賀町で共同生活と仕事をしながら、支えあって暮らしています。
統合失調症の方が、幻聴、幻覚、爆発(大声を出したくなったり、走りたくなったりなど)について、
1)自分の場合はどういうときに起きるのか、
2)起きた時にどう対応したらよいか、
3)自分で、そして仲間と一緒に研究し、
4)対処療法を考え実行している取り組みが”当事者研究”です。
上手く行かないとまた研究する。まさにPDCA(Plan-Do-Check-Action)を繰り返して、自分の抱えている症状への対処方法を工夫されていました。
ふしぎなもので、研究を繰り返して行く内にうまい対処療法が分かってくるようです。
幻聴が聞こえる人は幻聴に幻聴さんと名前を付けて、幻聴さんと話をするそうです。最初は言うことを聞いてくれなかった幻聴さんが、何度も話しかけると幻聴さんが「まあよいか」と妥協してくれるようになるそうです。
当事者研究と合わせて、SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)も使っているそうです。仕事で対人関係で困っているケースをだし、その時どのように受け答えすればよいかを考え、それをロールプレーで練習してから実際の場面でやってみます。例えば、休暇を取りたい、でも上司は渋い顔になる。その時に、どのように上司に休暇を切り出すかをロールプレーで事前に指導者と一緒に練習してから、本番に臨みます。
べてるの家の当事者研究は、私たち自身が活用して良い方法だと思いました。自分の感情がなかなかコントロールできない時、どうしたらよいか。
追究していくと何か方法が見つかるように思いました。
横浜いのちの電話のホームページの広報誌85号と86号に”べてるの家”の活動が取り上げられています。とても興味深い内容です。
http://www.yind.jp/magazine.html
今日は少し、”杜子春”(芥川龍之介の短編)の気持ちになりました。
この杜子春を思い浮かべることで、気持ちが落ち着きました。
自分の気持ちを上手く扱う方法があると助かりますね。