文京区の桜まつり会場は播磨坂の桜並木です。前に勤めていた会社のすぐ傍にあります。小石川植物園はそこから徒歩5分くらいの場所です。カメラを抱えた方が、晴れの日は桜は白く写り雨降りの日の方が桜のピンク色が出やすいと言われました。桜並木の写真と近くの桜の写真をお楽しみください。
桜並木の入り口からの写真。花の下は花びらが落ちきれいでした。
さすがに花見をしている人はいませんでした。
キメラ(同じ木から違う色の花が咲く)の桜 ピンク、薄ピンク、白
手前の小さな桜がキメラ(小石川図書館の隣)
「徒然草」吉田兼好に桜は満開以外(咲く前や散って行く)にも趣があると述べています。雨の中の桜も趣がありました。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/knowledge/japan/tsuredure040.htmlより
第137段:花は盛りに、月は隈なきをのみ、見るものかは。雨に対ひて月を恋ひ、垂れこめて春の行衛知らぬも、なほ、あはれに情深し。咲きぬべきほどの梢、散り萎れたる庭などこそ、見所多けれ。歌の詞書にも、『花見にまかれりけるに、早く散り過ぎにければ』とも、『障る事ありてまからで』なども書けるは、『花を見て』と言へるに劣れる事かは。花の散り、月の傾くを慕ふ習ひはさる事なれど、殊にかたくななる人ぞ、『この枝、かの枝散りにけり。今は見所なし』などは言ふめる。
和歌から桜の短歌を。昔の人も桜は格別な思いを抱かせたようです。
http://www.pixy10.org/archives/25973640.html より
古今集
はかなくて 過ぎにしかたを 数ふれば 花にもの思ふ 春ぞ経にける
はかなさを ほかにもいはじ 桜花 咲きては散りぬ あはれ世の中
新古今集
花さそふ なごりを雲に 吹きとめて しばしはにほへ 春の山風
惜しめども 散りはてぬれば 桜花 いまは梢を ながむばかりぞ
ふるさとの 花の盛りは 過ぎぬれど 面影さらぬ 春の空かな
小倉百人一首
http://hyakuninnissyu.seesaa.net/article/109985201.html
花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
久方の光のどけき春の日に しづこころなく花の散るらむ
いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重ににほひぬるかな
もろともにあはれとも思へ山桜 花よりほかに知る人もなし
高砂の尾上の桜咲きにけり 外山の霞立たずもあらなむ
花さそふ嵐の庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり
昔の人も桜を見て、思うことがいろいろあったのでしょう。それは変わらないようです。代表的な桜のソメイヨシノは江戸末期から明治初期に染井村の造園/植木職人の手により、大島桜とエドヒガンの交配で生まれた木だそうですので、昔の歌に詠まれた桜とは少し様子が違っていたかと思います。
http://fdpocket.com/article/p/17?r=4&l=ri&fst=0 より
エドヒガン
大島桜
雨の中の桜も風情がありました。