不況でも繁盛するラーメン・うどん・そば店の教科書 藤井薫著
著者は、1975年、28歳の時に大和製作所を創業し、現在は小型製麺機の販売台数でトップシェアまでにした。2000年にうどん学校、2004年にラーメンとそば学校を開校し、大和麺学校の校長でもある。経営指導も行っている。
川崎重工で飛行機/船の設計をしていて38年前に独立したが、やりたかった自動機械の設計の仕事が全然なかった。ところが地元が讃岐うどんの本場だったので麺に関する仕事が入って来るようになった。そこで麺の機械も初めて見ると奥が深く、麺の虜になって行った。
麺ビジネスを始めるに、一番大切なのは、
「あなた自身がこのビジネスに熱い情熱が持てるかどうか」である。
次には「周到に準備する(段取り8割、仕上げは2割)」すること。
即ち開店の仕方で、その後の繁盛が決まる。
「麺専門店の本質を深く思考する」
成果が上がらないのは一番の原因は、物事を始める前に深く考慮していないためである。店の使命、コンセプトを明確にすることである。
「お客様に焦点を合わせる」
ビジネスの原点はお客様の問題か行けるである。お客様の真のニーズを理解すれば、飲食ビジネスは大成功する。
「犠牲を払わずに、得たい結果は得られない」
人生は目的地に向かっての旅路。考え方で結果は変わる。大和麺学校の講義では、半分以上が考え方(マインドセット)とマネイジメントについて話している。考え方で、行動が決まり、行動が決まると、結果が決まる。すべては考え方次第である。
感想; 思いもかけない人生が待っていました。まさか製麺の機械を作る、麺学校の校長をするとは、辞めた時点では想像すらできなかったと思います。 著者はまさに、独立した当初の夢は達成できませんでしたが、麺作りで多くの人に美味しい麺を提供するだけでなく、麺を開業する人々の支援もやって来ました。
それぞれが自分の人生をこう生きたいと考えていると思います。その道を進む人もいるでしょう。その道を歩むことができずに後悔と一緒に過ごす方もいらっしゃるでしょう。そして、思いもかけないことが人生に待っていて、それを受け容れその道を歩む人もいます。
人生で何をするか、何ができるか、なかなか回答は見つかりません。そんな時は、とりあえず目の前の自分ができることを精一杯やって行くことなのだと思います。