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ニコチン依存症、若者の治療も保険適用に? 検討始まる ”検討の視点をどこに置くか”

2015-11-02 13:44:00 | 社会
http://digital.asahi.com/articles/ASHBQ6F08HBQUTFL00R.html?rm=496小泉浩樹 2015年11月2日


 たばこのニコチンが切れるとイライラしてたばこを吸いたくなる「ニコチン依存症」の治療をめぐり、公的医療保険が適用されていない20代の患者も保険の対象に含める検討が始まった。厚生労働省は将来の医療費削減につながるとして、対象に含めることを提案。負担が増える保険の支払い側は反対している。

 ニコチン依存症は「吸うつもりよりずっと多くたばこを吸ってしまったことがあるか」といった10の質問のうち、五つにあてはまると依存症と診断される。

 2006年度から保険で診療を受けられるようになったが、対象は1日の喫煙本数と喫煙年数をかけた指標が200以上の患者に限られている。1日40本吸う人でも5年以上たたないと保険が適用されない計算で、厚労省によると20代の依存症患者の約8割が対象外だという。保険適用なら患者の自己負担は原則3割になる。

 厚労省は10月21日の中央社会保険医療協議会(中医協)=厚労相の諮問機関=で、この指標を緩めて20代も治療を受けやすくすることを提案。日本医師会の中川俊男副会長も「意志の強くない人もたくさんいる。将来の医療費削減を考えれば、むしろ推奨すべきだ」と後押しした。

 ログイン前の続き一方、大企業の会社員らが入る健康保険組合代表の委員は「自己責任で禁煙する人もたくさんいる。保険財政が厳しいときに、何でこんなものに保険を使うのか」と反発。医療保険は予防接種や健康診断といった予防行為には原則として適用されない。若年層の依存症治療は予防目的だという主張だ。

 中医協は、診療行為の公定価格である診療報酬の来年度に向けた改定論議の中で協議。来年2月までには結論が出る見込みだ。

 厚労省の11年度の調査では、20代の喫煙率は男性が36・3%、女性が12・7%で、それぞれ全体の32・2%、8・2%より高い。喫煙者の約7割がニコチン依存症という調査もあり、11年時点の総務省の人口推計から試算すると、20代の患者は男性が約176万人、女性が約59万人になる。(小泉浩樹)

感想
判断をする場合、何を基本とするかで変わってきます。
国民の健康を基本とするのか、医療費の削減を基本とするのか。
今回は厚生省も中央保険医療協議会も国民の健康を基本とせずに、医療費の削減の視点で議論されているようです。
厚労省は煙草を止めると将来の肺がん罹患率が下がり、トータルで医療費は削減できるとの視点です。
中央保険医療協議会は将来よりも今医療費が増大することには反対との視点です。

国民の健康を視点にした場合、禁煙助剤に保険適用が適切なように思います。
かつ、排外罹患率も禁煙により下がると思います。
ただ、個人負担が低いと安易に医療を受けてしまい、患者に治したいとの気持ちが薄くなってしまします。

自分でお金を払うと、元を取ろうと思い、熱心になるところがあります。
禁煙補助剤は自己負担3割ではなく、自己負担5割のような保険の仕組みがあってもよいように思いました。