http://news.goo.ne.jp/article/asahi/world/ASHCK5W00HCKUHBI01G.html朝日新聞
パリ同時多発テロは、過激派組織「イスラム国」(IS)の国境を超えるネットワークの存在を浮かび上がらせた。シリアで立案し、ベルギーで準備。過激思想に染まったフランスの若者らが自身の命を投げ出して市民の命を奪う。ふだんの暮らしのすぐ隣に、闇が広がっていた。
パリ北東の移民が多い郊外の町ドランシー。赤や青の遊具を備えた子どもの遊び場を囲むように、れんが造りの公営団地が立ち並ぶ。ここでサミー・アミムール容疑者は育った。
3階にある容疑者宅を訪ねると、玄関の扉は木の板でふさがれていた。テロの直後、警察が突入したと聞いた。容疑者は13日夜、パリのコンサートホール「ルバタクラン」で自動小銃を乱射し、観客らを無差別に殺害したと疑われている。自身はその場で死亡。28歳だった。
「静かで、礼儀正しい青年だったよ」。容疑者宅の隣に住むリシャル・ベラセムさん(65)は取材にそう語った。アルジェリア出身の両親と、姉、妹の家族5人暮らし。容疑者はエレベーターで近隣住民と乗り合わせると、気軽にあいさつを交わすような「ふつうの若者」だったという。
目立たないとはいえ、変化はあった。向かいの部屋に住むイスラム教徒のハムダさん(63)は「何年か前にアラブの民族衣装を着るようにはなった。急にジムにも通い始めた」。ただ、容疑者が過激思想に傾倒していると感じたことはない。
容疑者はなぜ、凶行に走ったのか。仏メディアによると、容疑者は2012年10月、国際テロ組織アルカイダの拠点があるイエメンに渡航しようとして、友人とともに仏警察に逮捕された。パスポートも押収されたという。
逮捕される前、容疑者は地元の路線バス運転手として1年半ほど働いていた。この間に起きた変化に、同僚の女性は気づいていた。「採用されたころは気さくだったのに、だんだん目を合わせなくなっていった。運転手の休憩所で会っても、握手を拒否されるようになった」
この会社は運転手を採用する際、心理的な耐性を調べるテストを義務づけている。同僚は「問題があれば不採用になるはず。ここにいた間に洗脳されたんだと思う」と話した。
容疑者宅と同じ団地に住む40代の女性は、若者たちが昼間から過激主義について話しているのを見たことがある。「勧誘だったのだと思う。年長者がほかの若者を説得するような口調だった」
16日に記者会見したドランシー市長は容疑者の母親の話として、容疑者は12年ごろ、隣の市のモスク(イスラム礼拝所)に通うようになり、イマーム(宗教指導者)に過激な思想を吹き込まれたと語った。
13年夏ごろ、容疑者はISが勢力を伸ばしていたシリアへと渡った。連れ戻すため後を追った父の説得にも応じなかったという。そして今回、生まれ育った母国で犯行に及んだ。(パリ=渡辺淳基)
感想;
若者層の貧困があるのではないでしょうか。生活の不満があるので、その不満、怒りが過激な行動に導かれたのではと思います。
日本でも、「若者を見殺しにする国」 赤木智弘著で、
http://blog.goo.ne.jp/egaonoresipi/c/fd0268eb4721f22141d66f39dce95d3d/45より
「今の社会は、若者が頑張ろうと思っても300万円未満でうごめいている層から這い上がれない社会になっているとのことです。著者はその層の若者に、①金を与えてくれ、②仕事を与えてくれと主張しています。金がないと学ぶこともできないからです。
平和とは今の社会が安定することであり、今の社会で裕福な層はその安定を望んでおり、それがその層における平和である。苦しんでいる若者層にとっては、この平和(安定)が続くと、上(300万円以上)に行くチャンスがないと訴えています。
戦争になるとこの安定が破壊され、若者も苦しむが、それまで安定な社会で恩恵を受けている層も苦しむことになり、国民全員が苦しむ平等をが得られるとの発想で、戦争を希望しているとのメッセージになっています。
「希望は戦争!」は過激な発言ですが、今の安定が続いていると苦しんでいる若者層は引き続き苦しむので、その安定を破壊すれば、上に上がれるチャンスがあるとの考えです。」
武力で仮に解決しても、貧困を抱えている若者はまた何か違うところで社会に不満をぶつけ、それが社会の不安定につながっていくと思います。この貧困を解決する施策が必要なのだと思います。
それと武器を製造し、武器を販売し、かつ闇市場でイスラム国に武器を売っている商人がいます。また資金提供をしている人々がいます。そこにも何か手を打たないと武力だけでは解決しないのではないでしょうか。
パリ同時多発テロは、過激派組織「イスラム国」(IS)の国境を超えるネットワークの存在を浮かび上がらせた。シリアで立案し、ベルギーで準備。過激思想に染まったフランスの若者らが自身の命を投げ出して市民の命を奪う。ふだんの暮らしのすぐ隣に、闇が広がっていた。
パリ北東の移民が多い郊外の町ドランシー。赤や青の遊具を備えた子どもの遊び場を囲むように、れんが造りの公営団地が立ち並ぶ。ここでサミー・アミムール容疑者は育った。
3階にある容疑者宅を訪ねると、玄関の扉は木の板でふさがれていた。テロの直後、警察が突入したと聞いた。容疑者は13日夜、パリのコンサートホール「ルバタクラン」で自動小銃を乱射し、観客らを無差別に殺害したと疑われている。自身はその場で死亡。28歳だった。
「静かで、礼儀正しい青年だったよ」。容疑者宅の隣に住むリシャル・ベラセムさん(65)は取材にそう語った。アルジェリア出身の両親と、姉、妹の家族5人暮らし。容疑者はエレベーターで近隣住民と乗り合わせると、気軽にあいさつを交わすような「ふつうの若者」だったという。
目立たないとはいえ、変化はあった。向かいの部屋に住むイスラム教徒のハムダさん(63)は「何年か前にアラブの民族衣装を着るようにはなった。急にジムにも通い始めた」。ただ、容疑者が過激思想に傾倒していると感じたことはない。
容疑者はなぜ、凶行に走ったのか。仏メディアによると、容疑者は2012年10月、国際テロ組織アルカイダの拠点があるイエメンに渡航しようとして、友人とともに仏警察に逮捕された。パスポートも押収されたという。
逮捕される前、容疑者は地元の路線バス運転手として1年半ほど働いていた。この間に起きた変化に、同僚の女性は気づいていた。「採用されたころは気さくだったのに、だんだん目を合わせなくなっていった。運転手の休憩所で会っても、握手を拒否されるようになった」
この会社は運転手を採用する際、心理的な耐性を調べるテストを義務づけている。同僚は「問題があれば不採用になるはず。ここにいた間に洗脳されたんだと思う」と話した。
容疑者宅と同じ団地に住む40代の女性は、若者たちが昼間から過激主義について話しているのを見たことがある。「勧誘だったのだと思う。年長者がほかの若者を説得するような口調だった」
16日に記者会見したドランシー市長は容疑者の母親の話として、容疑者は12年ごろ、隣の市のモスク(イスラム礼拝所)に通うようになり、イマーム(宗教指導者)に過激な思想を吹き込まれたと語った。
13年夏ごろ、容疑者はISが勢力を伸ばしていたシリアへと渡った。連れ戻すため後を追った父の説得にも応じなかったという。そして今回、生まれ育った母国で犯行に及んだ。(パリ=渡辺淳基)
感想;
若者層の貧困があるのではないでしょうか。生活の不満があるので、その不満、怒りが過激な行動に導かれたのではと思います。
日本でも、「若者を見殺しにする国」 赤木智弘著で、
http://blog.goo.ne.jp/egaonoresipi/c/fd0268eb4721f22141d66f39dce95d3d/45より
「今の社会は、若者が頑張ろうと思っても300万円未満でうごめいている層から這い上がれない社会になっているとのことです。著者はその層の若者に、①金を与えてくれ、②仕事を与えてくれと主張しています。金がないと学ぶこともできないからです。
平和とは今の社会が安定することであり、今の社会で裕福な層はその安定を望んでおり、それがその層における平和である。苦しんでいる若者層にとっては、この平和(安定)が続くと、上(300万円以上)に行くチャンスがないと訴えています。
戦争になるとこの安定が破壊され、若者も苦しむが、それまで安定な社会で恩恵を受けている層も苦しむことになり、国民全員が苦しむ平等をが得られるとの発想で、戦争を希望しているとのメッセージになっています。
「希望は戦争!」は過激な発言ですが、今の安定が続いていると苦しんでいる若者層は引き続き苦しむので、その安定を破壊すれば、上に上がれるチャンスがあるとの考えです。」
武力で仮に解決しても、貧困を抱えている若者はまた何か違うところで社会に不満をぶつけ、それが社会の不安定につながっていくと思います。この貧困を解決する施策が必要なのだと思います。
それと武器を製造し、武器を販売し、かつ闇市場でイスラム国に武器を売っている商人がいます。また資金提供をしている人々がいます。そこにも何か手を打たないと武力だけでは解決しないのではないでしょうか。