2021/03/29 19:11ORICON NEWS
東田直樹の著書が原作、自閉症の世界に迫るドキュメンタリー映画4・2公開
ドキュメンタリー映画『僕が飛び跳ねる理由』4月2日より全国で順次公開(C)2020 The Reason I Jump Limited, Vulcan Productions, Inc., The British Film Institute
(ORICON NEWS)
“自閉症”とされる人たちの世界は、“普通”と言われる人たちと、どう違うのか? 世界各地の5人の自閉症の少年少女たちの姿やその家族たちの証言を通して追い、明らかにしていくドキュメンタリー映画『僕が跳びはねる理由』が、4月2日より全国で順次公開される。
この映画の原作としてクレジットされているのが、会話のできない自閉症という障害を抱える作家・東田直樹氏がわずか13歳の時に執筆した『自閉症の僕が跳びはねる理由』(エスコアール、角川文庫、角川つばさ文庫)。今まで理解されにくかった自閉症者の内面の感情や思考、記憶を分かりやすい言葉で伝えた内容が大きな注目と感動を呼び、30ヶ国以上で出版、現在117万部を超える世界的ベストセラーとなっている。
東田による原作を英訳したのは、トム・ハンクス、ハル・ベリー主演の映画『クラウド・アトラス』(2012年)の原作などで知られるイギリスのベストセラー作家デイヴィッド・ミッチェルとその妻ケイコ・ヨシダ。日本に滞在していた経験もあるデイヴィッド・ミッチェルは自らも自閉症の息子を育てており、対応に困り果てていた我が子の行動に対する疑問の答えをこの書籍の中に見つけ、「世界中の自閉症の子を持つ親にもこの本を読んで欲しい・伝えたい」という願いから翻訳、2013年『The Reason I Jump』として出版した。
この英語版書籍『The Reason I Jump』が、映画にも出演しているジョスの両親(本作のプロデューサーを務めるジェレミー・ディアとスティーヴィー・リー)の目にとまったことで、映画化が実現した。
監督のジェリー・ロスウェルは、自閉症者が見て・感じている世界をあたかも疑似体験しているかのように体感してもらうにはどうしたらいいのか模索し、「自閉症者の内面がその行動にどのような影響を与えるか」を、斬新な映像表現や音響効果を駆使して表現。
草原を自由に駆ける少年。まるで時間の感覚を忘れるようなその大自然の風景の印象とシンクロするように「今言われたことも、ずっと前に聞いたことも、僕の頭の中ではあまり変わらない」「みんなの記憶は多分線のように続いている、でも僕の記憶は点の集まり」と、今まで一般的にあまり知られていなかった自閉症者の時間感覚を伝える。“古い記憶やその時の感情が突然の嵐のようにやってくるイメージ”を、過去さまざまな人生の記憶と時間をコラージュすることで表現した場面もある。
本作は、世界最大のインディペンデント映画祭としても有名な第36回サンダンス映画祭にてワールド・シネマ・ドキュメンタリーコンペティション部門 観客賞受賞、同年2020年に開催されたバンクーバー国際映画祭では長編インターナショナルドキュメンタリー部門観客賞&インパクト大賞をダブル受賞したほか、多数の海外メディアからも「五感を刺激され自閉症者の世界を体感できる」(Backseat Mafia)、「斬新で見事なカメラワーク」(Screen Mayhem)、「感情に突き刺さるような美しさ!」(Variety)「驚異的な作品!」(The Hollywood Reporter)などと、絶賛の声が上がっている。
2005年当時わずか13歳だった少年が紡いだ言葉が海を越え、今もなお世界中の自閉症者やその親たちに希望を与え続け、また”普通“と言われる人たちにも新しい気付きを与えてくれる作品となりそうだ。
感想;
「自閉症の僕が飛びはねる理由」東田直樹著 ”まずは相手を知ることから、そのためには伝えることから”
https://blog.goo.ne.jp/egaonoresipi/e/73456b6ca8f0a893f4a330091ea77ed5
「風になる-自閉症の僕が生きていく風景」 東田直樹著
著者の東田直樹さんは重度の自閉症のため、頭にうかんだことばを覚えていることが難しく、通常の会話ができないそうです。
そこで、手作りの紙の文字盤を指差しながら、一音、一音、発し、一かたまりのことばとして発語します。
「今日は、僕のついに出ることになった本の記者会見の会場に来てくださり、ありがとうございます。
この本を書いたのは、自閉症の人たちは特別な存在ではなく、みんなと同じように悩み、苦しみ、
そして喜んでいたり、楽しんでいたりしていることをわかってもらいたかったのです。
自閉症の説明をしていると思われるかもしれませんが、どちらかというと、僕の価値観を表現したものです。
どうか多くの方に読んでもらいたいです。どうぞよろしくお願いします。おわり」
筆談を経てたどり着いたこの独自の発語方法で、ゆっくりと発語する直樹さんのご挨拶で、会見は始まりました。
自閉症の自分は一人では生きられない。誰かの助けが必要。生きててよいのだろうかとの自問自答。
そして、生きていてよい。存在の価値はあると信じてできることを精一杯されています。
先ずは、自分の存在は大切なもの。自分は存在していてよいんだと信じることから始まるのではないでしょうか。
そして、どんな人も生きている価値はあると信じます。相手の尊重です。
その価値をどこまで高められるかは、自分の持っている、あるものを、どれだけ生かすかだと思います。
神様は一人ひとり違う使命を与えてくださっていると考えます。
その使命を遂行するために今の状況を神様が与えている。神様からのプレゼントだと。
神様が他の人に与えているプレゼントを羨ましく思ってもどうすることもできません。
与えられているものを活用して、どうするかは私たちができることではないでしょうか?
それを生かすと、他の人より劣ったと思った(神様からの)プレゼントが大きな輝きを発するのだと思います。
東田直樹の著書が原作、自閉症の世界に迫るドキュメンタリー映画4・2公開
ドキュメンタリー映画『僕が飛び跳ねる理由』4月2日より全国で順次公開(C)2020 The Reason I Jump Limited, Vulcan Productions, Inc., The British Film Institute
(ORICON NEWS)
“自閉症”とされる人たちの世界は、“普通”と言われる人たちと、どう違うのか? 世界各地の5人の自閉症の少年少女たちの姿やその家族たちの証言を通して追い、明らかにしていくドキュメンタリー映画『僕が跳びはねる理由』が、4月2日より全国で順次公開される。
この映画の原作としてクレジットされているのが、会話のできない自閉症という障害を抱える作家・東田直樹氏がわずか13歳の時に執筆した『自閉症の僕が跳びはねる理由』(エスコアール、角川文庫、角川つばさ文庫)。今まで理解されにくかった自閉症者の内面の感情や思考、記憶を分かりやすい言葉で伝えた内容が大きな注目と感動を呼び、30ヶ国以上で出版、現在117万部を超える世界的ベストセラーとなっている。
東田による原作を英訳したのは、トム・ハンクス、ハル・ベリー主演の映画『クラウド・アトラス』(2012年)の原作などで知られるイギリスのベストセラー作家デイヴィッド・ミッチェルとその妻ケイコ・ヨシダ。日本に滞在していた経験もあるデイヴィッド・ミッチェルは自らも自閉症の息子を育てており、対応に困り果てていた我が子の行動に対する疑問の答えをこの書籍の中に見つけ、「世界中の自閉症の子を持つ親にもこの本を読んで欲しい・伝えたい」という願いから翻訳、2013年『The Reason I Jump』として出版した。
この英語版書籍『The Reason I Jump』が、映画にも出演しているジョスの両親(本作のプロデューサーを務めるジェレミー・ディアとスティーヴィー・リー)の目にとまったことで、映画化が実現した。
監督のジェリー・ロスウェルは、自閉症者が見て・感じている世界をあたかも疑似体験しているかのように体感してもらうにはどうしたらいいのか模索し、「自閉症者の内面がその行動にどのような影響を与えるか」を、斬新な映像表現や音響効果を駆使して表現。
草原を自由に駆ける少年。まるで時間の感覚を忘れるようなその大自然の風景の印象とシンクロするように「今言われたことも、ずっと前に聞いたことも、僕の頭の中ではあまり変わらない」「みんなの記憶は多分線のように続いている、でも僕の記憶は点の集まり」と、今まで一般的にあまり知られていなかった自閉症者の時間感覚を伝える。“古い記憶やその時の感情が突然の嵐のようにやってくるイメージ”を、過去さまざまな人生の記憶と時間をコラージュすることで表現した場面もある。
本作は、世界最大のインディペンデント映画祭としても有名な第36回サンダンス映画祭にてワールド・シネマ・ドキュメンタリーコンペティション部門 観客賞受賞、同年2020年に開催されたバンクーバー国際映画祭では長編インターナショナルドキュメンタリー部門観客賞&インパクト大賞をダブル受賞したほか、多数の海外メディアからも「五感を刺激され自閉症者の世界を体感できる」(Backseat Mafia)、「斬新で見事なカメラワーク」(Screen Mayhem)、「感情に突き刺さるような美しさ!」(Variety)「驚異的な作品!」(The Hollywood Reporter)などと、絶賛の声が上がっている。
2005年当時わずか13歳だった少年が紡いだ言葉が海を越え、今もなお世界中の自閉症者やその親たちに希望を与え続け、また”普通“と言われる人たちにも新しい気付きを与えてくれる作品となりそうだ。
感想;
「自閉症の僕が飛びはねる理由」東田直樹著 ”まずは相手を知ることから、そのためには伝えることから”
https://blog.goo.ne.jp/egaonoresipi/e/73456b6ca8f0a893f4a330091ea77ed5
「風になる-自閉症の僕が生きていく風景」 東田直樹著
著者の東田直樹さんは重度の自閉症のため、頭にうかんだことばを覚えていることが難しく、通常の会話ができないそうです。
そこで、手作りの紙の文字盤を指差しながら、一音、一音、発し、一かたまりのことばとして発語します。
「今日は、僕のついに出ることになった本の記者会見の会場に来てくださり、ありがとうございます。
この本を書いたのは、自閉症の人たちは特別な存在ではなく、みんなと同じように悩み、苦しみ、
そして喜んでいたり、楽しんでいたりしていることをわかってもらいたかったのです。
自閉症の説明をしていると思われるかもしれませんが、どちらかというと、僕の価値観を表現したものです。
どうか多くの方に読んでもらいたいです。どうぞよろしくお願いします。おわり」
筆談を経てたどり着いたこの独自の発語方法で、ゆっくりと発語する直樹さんのご挨拶で、会見は始まりました。
自閉症の自分は一人では生きられない。誰かの助けが必要。生きててよいのだろうかとの自問自答。
そして、生きていてよい。存在の価値はあると信じてできることを精一杯されています。
先ずは、自分の存在は大切なもの。自分は存在していてよいんだと信じることから始まるのではないでしょうか。
そして、どんな人も生きている価値はあると信じます。相手の尊重です。
その価値をどこまで高められるかは、自分の持っている、あるものを、どれだけ生かすかだと思います。
神様は一人ひとり違う使命を与えてくださっていると考えます。
その使命を遂行するために今の状況を神様が与えている。神様からのプレゼントだと。
神様が他の人に与えているプレゼントを羨ましく思ってもどうすることもできません。
与えられているものを活用して、どうするかは私たちができることではないでしょうか?
それを生かすと、他の人より劣ったと思った(神様からの)プレゼントが大きな輝きを発するのだと思います。