幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

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「こう見えてもタカラジェンヌです」天真みちる著 ”宝塚歌劇団はトップスターだけで成り立っていない”

2022-06-11 19:02:18 | 本の紹介
天真みちる
本の表紙の画像(おじさん役)

・私の場合、この先偉業を成し遂げる気配もないし、誰も書いてくれそうにもないし・・・。ならば、「自分で」人生を今から振り返っていこう、と。
人生真っただ中に、「たそ(愛称)のたそによるたその為の」偉業でもなんでもない半生自伝をつらつらと書き綴ろうと思った次第でございます。

・2004年3月宝塚音楽学校受験2回目

・宝塚音楽学校では、入学してからも「前期・後期(中間・期末)と1年に3回試験がある。
「声楽(調音・クラシック・ポピュラー)、クラシックバレエ、モダンダンス、タップダンス、選択器楽、演劇、日本舞踊の7科目+何種類かの課題があり、試験期間は1週間ほどだ。試験はすべて採点方式で、生徒は各科目の合計点によって順番づけられる。
この順番は単なる「成績発表」ではなく、宝塚音楽学校で開催される様々な発表会の「配役」にも反映されるので、みんな必死で試験に臨む。

・私は、どの作品にも出演者として選ばれなかったのだ。
宝塚音楽学校入学試験に落ちた時以来の、膝から崩れ落ちるような衝撃を受けた。
妙に心臓がドキドキしている。同期の「やった!! 入った!」と喜ぶ声が聞こえる。
誰が入って誰が落ちたのか。自分より下級生も入っているのに、私は入らなかったのか。ショックと悲しみと恥ずかしさで早くこの場から消えてなくなりたかった。
明日からも公演は続くことが苦しすぎる。行きたくない・・・。
そのまま千秋楽を迎え、長い長い「休み」が始まった、
小劇場や全国ツアーに出演しない生徒は、稽古期間と公演期間の約3か月間が「お暇」になる。この期間、毎朝劇団ではレッスンが開催されているのでそれに通ったり、この機会に様々な環境で自分のスキルを上げる生徒もいるが・・・。
私は・・・ただただグレた。
「私・・・タカラヅカ辞めようと思う」と両親に相談した。
すると、両親はあっさりと「良いよ」と返してきた。
「ただし、今まで夢の為にかけてくたお金をキャッシュで全額今すぐ返せるなら」と言い放った。
私の人生、これまで一体どれだけの恩恵を両親から受けてきたのだろう。その思いを自分はこんなに早くないがしろにするところだったのか・・・。
両親の言葉を聞き、私は猛省した。そして・・・その瞬間から心を入れ替えた。

・関西弁習得の道は困難だった。
「どないや、儲かってまっか?」

芸人・ゴンゾーさんの「タンバリン芸」があった。
これを男役として格好良く叩き鳴らせないか・・・。
この日から、ゴンゾーさんのタンバリン芸の研究が始まった。

・気がつけば私も、研究科10年目を目前に。
タカラヅカには「男役10年」という言葉があり、「10年演じて初めて一人前の男役になる」と言われてきた。

・タカラヅカの舞台ではお衣装さん・小道具さんが用意して下さった物だけではなく、その役に合わせて自前で用意することがある。

・袖中で何度もセリフを復唱していたのにも関わらず、本番、自分のセリフが全く出てこなかった。
「虞美人」の新人公演以来、2度目のセリフ忘れだった。・・・
「上級生として一番やってはいけないことだ・・・」・・・
私は、日に日に舞台に上がるのが怖くなっていた。

・「良く見せよう」ではなく、「どう見られようが私は私だ」と、すべてを受け止める覚悟で臨むことが出来た。

・光月るうさん
「これだけは絶対に覚えておいて欲しいんだけど、宝塚歌劇団というところは、たそが仮に辞めたとしても、絶対に次の作品の初日は来るし、続いていくんだよ。それは、たその事を必要ない!と言っているわけではなくて、誰かが卒業すれば、誰かが一生懸命担って行くし、自分がいなくなったら、宝塚はなくなってしまう!と思い詰める必要はないんだよ。だから、自分がどうしたいのか、ちゃんと考えた方が良い」

・研究科12年目の私が、「タカラジェンヌ」ではなく、1人の人間として何がしたいのか。ここにきて初めて自分自身への問いかけの先に出た答えは・・・
「自分にしか表現できない世界を創りたい」
だった。・・・
次々回作で卒業することを胸に決めた。

感想
宝塚歌劇団のトップスターの華やかさには、多くの人が同じように必死に頑張っているのだということを改めて知りました。

役は全員にもらえるのかと思っていましたが、もらえない人もいるのだと知りました。
まさに、啄木の短歌
「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買ひ来て妻としたしむ」
の心境なのでしょう。
一緒に過ごせる人がいればよいですが。

ゴンゾーさんの「タンバリン芸」は面白かったです。

宝塚歌劇で思い出すのは、母が教員していて、学校(兵庫県)の生徒さんを引率して宝塚歌劇を宝塚まで見に行くときに連れて行ってもらいました。
ところが、業者が日にちを間違えていたために立見席になりました。
まだ小学校の低学年だった私には見えません。
そうしたら劇場の人が、空いている席に座らせてくれました。
もう60年ほど前の記憶ですが真ん中の良い席だったように覚えています。

羽生善治さん、対局の決断は「直感→読み→大局観」ミス対処には「お茶で一服」 ”感性(3要素)を大切にする”

2022-06-11 10:58:44 | 社会
https://news.yahoo.co.jp/articles/984995867d2ef10fcf7f015a0f8e74ed0ce2f79e 6/11(土) 9:23 岐阜新聞Web

 高山信用金庫(高山市下一之町)の取引先でつくる「たかしん経済クラブ」の本年度第1回講演会が、同市西之一色町の高山グリーンホテルで開かれ、将棋棋士の羽生善治さん(51)が「決断力を磨く」と題し、対局での決断の過程などを語った。

 羽生さんは「直感」「読み」「大局観」の三つの過程を経て、棋士が一手を指していることを紹介。「まずは直感で、一つの局面で平均約80通りある選択肢から2、3通りに絞る。過去の経験を基に、その局面の中心や急所を瞬時に分析し選んでいる」と話した。しかし、絞った2、3通りの「先を読む」ことで、指し手の可能性が増えてしまうため「大局観を用いて、方針や方向性、戦略を考えていく。無駄な考えを省くことができる」とした。

 対局中にしたミスの対処法にも触れ、「お茶やコーヒーで一服し、心を落ち着かせる」「反省と検証を置いておいて、その局面に集中する」などと語った。
(岡村将成)

感想
将棋界では、藤井壮太五冠が話題になっています。
羽生さんは、当時のタイトル全てを持つという七冠を達成し、今はそのタイトルの永世の称号も持っています。
永世の称号を取るには、連続3回、トータル5回などのタイトルを取らないと与えられません。

「直感」「読み」「大局観」の三つの過程を経て

まずは直観、これは仕事で言えば「感性」なのでしょう。
感性には3要素があることを、日本で初めてホスピスを始められた柏木哲夫先生の講演で知りました。
感性の3要素
1)気付き
2)感動 ⇒興味(を持って調べる)
3)行動
気付くためには知識と経験が必要になるようです。
興味を持ってその気付きを調査する、判断することなのでしょう。
そして行動する。

気持ちの面も、自分の心が今何を感じているか。
そして何を欲しているか。
その声に気付くことが必要なのでしょう。
そうしないと、心の声を無視し、それが長く続くと変調にもなって行くのかもしれません。

読みは冷静に判断することなのでしょう。

大局観がないと、枝葉末節に囚われて大切なことを失ってしまうことがあります。

ある本に書いてあった実際のエピソードを思い出しました。
ラブラブの二人が、クルーズでの食事を予約しました。
二人ともとても楽しみにしていました。
ところが、彼女が着ていく服に迷ってうっかり遅刻してしまい、クルーズに乗り遅れてしまいました。
彼は彼女を、きつくきつく責めました。
彼女は泣きだしてしまいました。
デートは台無しになり、それがきっかけで喧嘩別れしてしまいました。

彼にしたらせっかくクルーズと食事を予約していたのに、何で遅れるのかとの怒りだったと思います。
彼女は大切なデートなので少しでもよい服装でいきたいとの思いと遅れてしまった自分を責める気持ち。
なかなか冷静にはなれませんが、クルーズはまた予約できるし、そのお金はまた稼げます。
何より、彼女が自分のためにいろいろ考えてくれていたのですから、クルーズ諦め、別のデートで楽しく過ごせる選択肢もありました。
そうすれば、無駄になった金額以上の素晴らしい”彼女への思いやり”をプレゼントできたのでした。
まさにプライムレスの価値です。
なにより、彼女との関係を大切にしたいならその選択肢でした。
こういう出来事を本で疑似体験していると、自分の時に同じようなことが起きてもよりよい選択ができるかもしれません。
本から学ぶとはこういう疑似体験を積み重ねることなのかもしれません。

直観(感性、感情)を冷静に大局的に判断できると、よりよい選択肢ができるように思います。

直観だけで直ぐに動くと、人生を変えてしまうようなことも起こしてしまいそうです。
阿武町の誤送金受けた男性、細田衆議院議長の女性記者へのセクハラ疑惑、18歳女子大生とパパ活飲酒のホープ吉川赳議員などなど、その時の感情で動いてしまいます。
それがどうなるかとの読みがないのでしょう。

と人のことを言うのは簡単です。
いろいろな失敗から学ぶことが大切なようです。
失敗学の本に、「過去の失敗を学んで生かすと、これからの失敗の7割を防ぐことができる」と書いてありました。
ただ、失敗から学ぶこともあります。
それは新しいことをチャレンジしての失敗ですから、失敗を恐れずにチャレンジも大切ですね。

つい最近、失敗したと思ったことがありました。
セミナーをリモートだと思い、リモートアドレスのあるメールを確認していたら、「会場にお越しください」とありました。
ここからだと2時間かかります。もう間に合いません。
通常はリモートなのですが、時々セミナー会場に参加される人がいるので、その時は講師も会場に行きます。
その間違いを防ぐために、会場の場合はスケジュール帳に「会場」と書いていました。
書き忘れたのかなと思いました。
謝罪のメールをセミナー会社に送ったら、リモートで良かったのです。
数日前のセミナーが会場で、そのメールを見ていました。
事なきを得ました。
これからは、メールを貰ったら、「会場」と書くだけでなく、リモートの場合は「リモート」と書くようにするようにします。

年とともにミスや勘違いが増えます。
どううまく対処するかが問われているように感じています。
五木寛之さんの本に、「下山の楽しみ」にはこれまでとは違う風景が見えてくるとありました。
このような勘違いも、下山の風景なのでしょう。
楽しむとはうまく対処するというか、工夫することなのでしょう。