AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
2022/06/17 18:00 https://dot.asahi.com/aera/2022061500021.html?page=1
* * *
Q:しいたけ.さんは自死についてどう考えますか。とても生きにくい時代になりました。著名人の自死を知るたび考えさせられます。いつか人は必ず生涯を終える。だから懸命に生きることは大切だと理解しています。しかし亡くなった方は他人が思う以上に悩み考え傷ついた事実があり、それで出した答えだと思うのです。(女性/47歳/おとめ座)
A:これはある人が言っていたのですが、「向こう側に行ってしまった人のことについて、あまり共感しすぎないほうがいい」という意見があります。これを聞いたとき、僕も腑に落ちたというか納得しました。
誰かが死んでしまうことは、すごくインパクトが大きいことです。身内や家族の場合は考えざるを得ないと思いますし、たくさん考えることが残された人たちの務めでもあるのかもしれないと思います。でもそうではない有名人とかに対してあまりに思いすぎてしまう、共感しすぎてしまうことには、気をつけたほうがいいと思う。
自死というものに対する考え方ですが、例えば「今後こうなった時にどういう選択をしようか」と考えを巡らせることはありますよね。破産したらどうしようとか。でも自死という究極の選択をその中に入れてしまうと、今生きている価値観自体が全部崩れてしまう。それだけ死は大きいものだし、だからこそ取り扱いには注意したいと僕は思っています。
一方で、自分が死ぬ前にやりたいこととか、自分が死ぬときに後悔することは何だろう、と考えて今の生き方を決めるのは、有効な考え方だと思います。もっと好きなもの食べておけばよかったとか、そういうのが必ず出てくるはずだから。自分が何をしたらいいのかわからないときに、ヒントになってくれますよね。
相談者さんがおっしゃるように、3年ぐらい前と比べても、今、生きにくい空気があると感じます。圧倒的な窮屈感と閉塞感。それがピークを迎えているのがこの2022年なんじゃないか。ネガティブな話ってなかなか人に話せないけど、結構みんなも参ってるし、どの人も追い詰められてしまっている部分があるかもしれません。
僕自身は、息が詰まりそうなときは喫茶店に行きます。自分と全く関係ない人たちの全く関係ない雑談を聞くと癒やされるんです。例えばひたすら嫁の悪口を言っている姑とか、営業成績について話し合う勤め人の話を聞いていると、「あーみんなそれぞれの生活があるんだな。じゃあ僕も自分の持ち場を頑張ろう」って勇気づけられます。あと「男はつらいよ」を見て寅さんの世界に触れるのも、僕の場合は結構有効。
そういう「つらくなった時の保険」みたいな対処法を各自元気な時に探しておくことは大切だと思います。そしてもしも究極の選択についてどうしても引きずられてしまうようなら、必ず専門的なところで相談をしてみてください。
◎しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※AERA 2022年6月20日号
感想;
死にたいほどつらくなった時、消えてしまいたいと思った時、とにかく逃げたいと思った時、その時の対処方法を知っておくことなのでしょう。
生活困窮時の対応を知っておく
生活保護
支援する団体
一つは相談先を知っておく。
いのちの電話 電話&ネット相談
あなたのいばしょ チャット
ライフリンク 電話&チャット など
生きる意味を普段から考える
セルフカウンセリングの知識を持っておく
人生に希望を持っていると辛いことがあっても耐えることができます。
それを持たないと、大きな試練や苦しみがあるとつい、もういいかなと思ってしまいます。
2022/06/17 18:00 https://dot.asahi.com/aera/2022061500021.html?page=1
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Q:しいたけ.さんは自死についてどう考えますか。とても生きにくい時代になりました。著名人の自死を知るたび考えさせられます。いつか人は必ず生涯を終える。だから懸命に生きることは大切だと理解しています。しかし亡くなった方は他人が思う以上に悩み考え傷ついた事実があり、それで出した答えだと思うのです。(女性/47歳/おとめ座)
A:これはある人が言っていたのですが、「向こう側に行ってしまった人のことについて、あまり共感しすぎないほうがいい」という意見があります。これを聞いたとき、僕も腑に落ちたというか納得しました。
誰かが死んでしまうことは、すごくインパクトが大きいことです。身内や家族の場合は考えざるを得ないと思いますし、たくさん考えることが残された人たちの務めでもあるのかもしれないと思います。でもそうではない有名人とかに対してあまりに思いすぎてしまう、共感しすぎてしまうことには、気をつけたほうがいいと思う。
自死というものに対する考え方ですが、例えば「今後こうなった時にどういう選択をしようか」と考えを巡らせることはありますよね。破産したらどうしようとか。でも自死という究極の選択をその中に入れてしまうと、今生きている価値観自体が全部崩れてしまう。それだけ死は大きいものだし、だからこそ取り扱いには注意したいと僕は思っています。
一方で、自分が死ぬ前にやりたいこととか、自分が死ぬときに後悔することは何だろう、と考えて今の生き方を決めるのは、有効な考え方だと思います。もっと好きなもの食べておけばよかったとか、そういうのが必ず出てくるはずだから。自分が何をしたらいいのかわからないときに、ヒントになってくれますよね。
相談者さんがおっしゃるように、3年ぐらい前と比べても、今、生きにくい空気があると感じます。圧倒的な窮屈感と閉塞感。それがピークを迎えているのがこの2022年なんじゃないか。ネガティブな話ってなかなか人に話せないけど、結構みんなも参ってるし、どの人も追い詰められてしまっている部分があるかもしれません。
僕自身は、息が詰まりそうなときは喫茶店に行きます。自分と全く関係ない人たちの全く関係ない雑談を聞くと癒やされるんです。例えばひたすら嫁の悪口を言っている姑とか、営業成績について話し合う勤め人の話を聞いていると、「あーみんなそれぞれの生活があるんだな。じゃあ僕も自分の持ち場を頑張ろう」って勇気づけられます。あと「男はつらいよ」を見て寅さんの世界に触れるのも、僕の場合は結構有効。
そういう「つらくなった時の保険」みたいな対処法を各自元気な時に探しておくことは大切だと思います。そしてもしも究極の選択についてどうしても引きずられてしまうようなら、必ず専門的なところで相談をしてみてください。
◎しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※AERA 2022年6月20日号
感想;
死にたいほどつらくなった時、消えてしまいたいと思った時、とにかく逃げたいと思った時、その時の対処方法を知っておくことなのでしょう。
生活困窮時の対応を知っておく
生活保護
支援する団体
一つは相談先を知っておく。
いのちの電話 電話&ネット相談
あなたのいばしょ チャット
ライフリンク 電話&チャット など
生きる意味を普段から考える
セルフカウンセリングの知識を持っておく
人生に希望を持っていると辛いことがあっても耐えることができます。
それを持たないと、大きな試練や苦しみがあるとつい、もういいかなと思ってしまいます。