・カビにとって日本という国は、「天国にいちばん近い島」かもしれない……。
ふつうカビは温度が25℃~30℃、湿度が80%以上で栄養分が豊富なところに最もよく発育します。
・研究センター全体としての方向性を「病原真菌」に絞れば、競争者がいないぶん組織としては目立つはずだ。
あるときは自腹を切り、またあるときは皮膚科の先輩方に寄付をお願いして回り、乏しい資金をやりくりしながら、自分を含め教室員をどんどん海外に派遣してきました。
そして、必ず現地の研究者との共同研究という形にして海外に拠点を作り、次にはそこから研究者を日本に招いて共同研究を行うように、日本と現地の双方で共同研究のシステムを作って、ヒトとモノと頭脳の交流をはかりました。
・世界中からカビを集めて保存していけば、大英博物館ではありませんが、研究所の財産として残るはずだと思ったのです。
・1993年のこと、アナウンサーとして活躍中の栗原アヤ子さんが、原因不明の呼吸困難を訴えて日赤医療センターに入院しました。
病院でさまざまな検査が行われましたが、ようやく原因がわかったは入院後三か月経ってからのことでした。犯人はなんと、スエヒロタケというキノコだったのです。
キノコはカビの仲間です。
栗原さんの場合も、スエヒロタケの菌糸が気管支粘膜の傷などに入り込んで、そこで繁殖していました。繁殖した菌糸は塊になって痰などと絡まり合い、気管支をふさぐようになります。そのために、咳や熱・息苦しさといった気管支炎や肺炎の症状が起こっていたのでした。
今回も分析を行った西村先生が試みた方法、それが「カビのお見合い」でした。
培地の一方に性別のわからない菌糸を置き、もう一方に事件用のオスの菌糸(あるいはメスの菌糸)を置きます。そして、培地上で二つの菌糸が生殖をおこなうかどうかをみます。カビの多くは雌雄異性体といって、菌糸ごとにオスとメスに分かれていますが、見た目はまったく同じで、どちらがどちらかはわれわれにはわかりません。そこで生殖するか否か、その結果で菌糸のオス・メスを判定するのです。
掛け合わせという手法をキノコの病気の診断に応用することを考え付いたのは、おそらく西村先生が初めてではないかと思います。
肺スエヒロタケはこれまで世界で37例が、日本では30例が報告されています。
・大学院でカビの勉強をしていた西村先生が、別の実験であまったマウスに、ふと思いついてこのアスペルギルス・フミガーツスを静脈内注射してみたのです。マウスを三日後に解剖したところ、脳がパンパンに腫れて、頭蓋骨がぱっくりと割れているのが観察されました。
それを見た瞬間、西村先生はひらめきました。
「アスペルギルス・フミガーツスの中には、脳にも生えるものがある!」
西村先生の報告を聞いた私も、すかさずひらめきました。
「これをネタに、論文がいっぱい書ける!」
・エイズ患者の中でも、とくに重症の人に高い確率で起こってくる病気に、ニューモシスナス・カリニ肺炎があります。エイズではありませんが、白血病で逝った女優の夏目雅子さんも、直接の死因となったのはカリニ肺炎でした。
・カビ界広しといえど、人間のからだの中に棲みつくことができるのはカンジダ・アルイカンスだけ。非常に特別なカビだといえるでしょう。
・細菌感染症の治療のために抗生物質が投与されたとします。薬によって腸内の細菌が殺されると、それまでぎゅうぎゅう詰めだった菌叢にぽっかりと空き地ができます。すると、ほかの菌は縄張りの拡大をはかるべく、この空き地をめがけて我先に殺到していきます。このとき、うまい具合にカンジダが入り込んでしまうと、そこでわっと生えてしまうのです。
ただし、こうなったとしても、せいぜいお腹の調子が悪くなるくらいで済むことがほとんどです。
ところが、これががん患者で抗がん剤を投与されたりすると、話は別です。抗がん剤によって粘膜がはがれ、ちょうどやけどのような状態になってしまいます。すると、ここから発育したカンジダが組織の中に侵入し、血液の流れにのって全身に広がってしまうのです。・・・もはやカビを殺す薬を投与しても効きません。
・膣のカンジダ症は既婚女性を中心に、女性が一生に一度はかかると言われる病気です。
ややこしいことに、膣カンジダは性行為によってうつる場合と、そうでなく場合とがあります。
・ダニが大好きなのはカビの中でも胞子の部分なのだそうです。
・細菌とカビの決定的なちがい、それは細菌が原核生物であるのに対し、カビは真核生物であるということです。
進化という点では、真核生物の方が原核生物よりも高等であることはいうまでもありません。ヒトをはじめとする動物や植物も、もちろん真核生物に属しています。
・カビの子どもはどうやって作られるのでしょうか? これがヒトと同じで、オスとメスが出会って夫婦となり、有性生殖によって作られるというのが基本なのです。
・カビは、出会いを求める一方で自ら無性生殖も行って、せっせと子孫繁栄に努めているのです。
ひとくちにカビの胞子といっても、有性生殖によるものと無性生殖によるものの、二種類あるということです。
・加湿器のカビ
エクソフィアラ・デルマチチジスというカビはクロモミコーシス(黒色真菌症)と呼ばれる難治性の皮膚病を起しますが、自然環境のどこに生息しているのか、それまでまったくわかっていなかったからです。
家庭の風呂に59種類
黒色酵母による病気はからだが弱っている人に起こりますから、健康であればまったく恐れる必要はありません。
・カビの病気が増えた理由
1)抗生物質の投与が行われた結果、消化管の菌叢が破壊されるなどして、カビの病気が起こるようになったのです。
2)抗がん剤やステロイド剤・免疫抑制薬が集中的に開発され、大量に使われるようになりました。その結果、免疫能力が低下した人々に重篤なカビの病気が起こるようになったのです。
・世界一危険なカビ
「カビの病気でいちばん怖いものは何ですか」
「それはコクシジオイデス症です」
コクシジオイデス症の原因菌はコクシジオイデス・イミチス
このカビの怖いところは、健康な人でも感染して全身転移を起しうるという点にあります。
過去の大流行 アメリカでは3回起こっています。
・サッカロミセス・セレビジエ(イースト菌)
パンの発酵に使われる酵母菌です。このカビのすばらしいところは、何といっても「アルコール発酵を行う」という点でしょう。ビールにせよワインにせよ日本酒にせよ、およそこの世のアルコール飲料は、すべてこのカビの働きを利用して造られているといっても過言ではありません。
・世界のアルコールは、ワインなどの果実酒のように「イースト菌によるアルコール発酵」だけで造られるものと、日本酒やビール・ウイスキーなどのように「糸状菌や麦芽による糖化+イースト菌によるアルコール発酵」という二段階のプロセスで造られるものがあります。
後者の場合、原料として米や麦といった穀物が使われますが、穀物は多糖類のでんぷんでできているためそのままでは分子が大きすぎて、イースト菌では分解することができません。そこで、まず多糖類を単糖類であるグルコースにまで分解するプロセスが必要になります。このプロセスを「糖化」といいます。
・『梅干と刀』樋口清之著
日本人は、自然と実にうまく調和して生きている民族である。
・「過労死」が問題になっていますが、あれは命令された過労だからこたえるのでしょう。自分の意志でやる過労であれば案外からだはもつものだと、これが私の実感です。
・黒色酵母の系統発生(西村・宮治理論)
感想;
著者は医師でしたが、カビの研究をしたくて皮膚科を選んだそうです。
カビの研究なら競争者がいないとの考えがあったそうです。
カビに雌雄があるのは知りませんでした。
カビにもいろいろあり、病気になるカビもあり、それは日和見感染時に悪さをするようです。
免疫力が落ちた時に悪さをするとのこと。
コロナも免疫力が落ちると感染しやすくなります。
ワクチンも大切ですが、免疫力を落とさないようにしたいものです。
そして細菌や酵母やカビ(真菌)とも仲良くしたいものです。
大腸菌は悪いとのイメージありますが、ビタミンKを産出します。
また大腸菌よりもっと悪い病原菌が入ってきたときは、乳酸菌は抵抗しませんが、大腸菌が闘ってくれるそうです。
大腸菌も少しはある方が良いようです。
細菌は大きさが1μm、カビや酵母は5μm、ウイルスは0.1μm程度。
カビというと悪いイメージありますが、青かびからペニシリンを。
パンは酵母(イースト)でふっくらと。
アルコールも酵母で。
味噌醤油も酵母で。
人にとってよいものは酵母、悪いものはカビと名前を持っていますが、どちらも真菌に分類されます。
前いた会社では、医薬品とその原料の微生物保証を行っていました。
1g当り
・一般細菌1,000個以下
・真菌100個以下
・特定菌なし
・大腸菌
・黄色ブドウ球菌
・緑膿菌
・サルモネラ菌(原料が動物の場合)
まだまだこの微生物保証ができていない、固形剤は多いです。
微生物の中には、毒素を出す菌もあります。
ですので、熱をかけたから問題ないとなりません。
それで大きな食中毒事件が起きた雪印乳業食中毒事件。
微生物が毒素を出すという知識があれば、今もそのままで存続していました。
韓国では加湿器の防カビ用の薬品を加湿器に入れ使っていたため、その薬品により多くの死者まで出た健康被害が大きな問題になりました。
加湿器はきちんと管理しないとカビをまき散らしています。
そのカビによる体調不良も多いです。
カレーは一晩おいた方が美味しい。
熱をかければ細菌は死ぬ。
そして食べる前に熱をかければ大丈夫。
ところが、菌には耐熱性菌がいて、熱がかかると芽胞を作って、かなりの熱に耐えます。
熱をかけれも芽胞を作ると簡単に死にません。
そして良い温度になると、芽胞から菌が顔をだして増えます。
そして毒素を出します。
カレーの食中毒はウェルシェ菌です。
食べもの文化 2013年10月号 調理室の衛生管理43 前夜のカレー、「加熱して大丈夫」の落とし穴
知識を持つことは大切ですね。
その知識が自分や家族を守ってくれます。
「腸内細菌の逆襲 お腹のガスが健康寿命を決める」江田 証著 ”SIBO”
ふつうカビは温度が25℃~30℃、湿度が80%以上で栄養分が豊富なところに最もよく発育します。
・研究センター全体としての方向性を「病原真菌」に絞れば、競争者がいないぶん組織としては目立つはずだ。
あるときは自腹を切り、またあるときは皮膚科の先輩方に寄付をお願いして回り、乏しい資金をやりくりしながら、自分を含め教室員をどんどん海外に派遣してきました。
そして、必ず現地の研究者との共同研究という形にして海外に拠点を作り、次にはそこから研究者を日本に招いて共同研究を行うように、日本と現地の双方で共同研究のシステムを作って、ヒトとモノと頭脳の交流をはかりました。
・世界中からカビを集めて保存していけば、大英博物館ではありませんが、研究所の財産として残るはずだと思ったのです。
・1993年のこと、アナウンサーとして活躍中の栗原アヤ子さんが、原因不明の呼吸困難を訴えて日赤医療センターに入院しました。
病院でさまざまな検査が行われましたが、ようやく原因がわかったは入院後三か月経ってからのことでした。犯人はなんと、スエヒロタケというキノコだったのです。
キノコはカビの仲間です。
栗原さんの場合も、スエヒロタケの菌糸が気管支粘膜の傷などに入り込んで、そこで繁殖していました。繁殖した菌糸は塊になって痰などと絡まり合い、気管支をふさぐようになります。そのために、咳や熱・息苦しさといった気管支炎や肺炎の症状が起こっていたのでした。
今回も分析を行った西村先生が試みた方法、それが「カビのお見合い」でした。
培地の一方に性別のわからない菌糸を置き、もう一方に事件用のオスの菌糸(あるいはメスの菌糸)を置きます。そして、培地上で二つの菌糸が生殖をおこなうかどうかをみます。カビの多くは雌雄異性体といって、菌糸ごとにオスとメスに分かれていますが、見た目はまったく同じで、どちらがどちらかはわれわれにはわかりません。そこで生殖するか否か、その結果で菌糸のオス・メスを判定するのです。
掛け合わせという手法をキノコの病気の診断に応用することを考え付いたのは、おそらく西村先生が初めてではないかと思います。
肺スエヒロタケはこれまで世界で37例が、日本では30例が報告されています。
・大学院でカビの勉強をしていた西村先生が、別の実験であまったマウスに、ふと思いついてこのアスペルギルス・フミガーツスを静脈内注射してみたのです。マウスを三日後に解剖したところ、脳がパンパンに腫れて、頭蓋骨がぱっくりと割れているのが観察されました。
それを見た瞬間、西村先生はひらめきました。
「アスペルギルス・フミガーツスの中には、脳にも生えるものがある!」
西村先生の報告を聞いた私も、すかさずひらめきました。
「これをネタに、論文がいっぱい書ける!」
・エイズ患者の中でも、とくに重症の人に高い確率で起こってくる病気に、ニューモシスナス・カリニ肺炎があります。エイズではありませんが、白血病で逝った女優の夏目雅子さんも、直接の死因となったのはカリニ肺炎でした。
・カビ界広しといえど、人間のからだの中に棲みつくことができるのはカンジダ・アルイカンスだけ。非常に特別なカビだといえるでしょう。
・細菌感染症の治療のために抗生物質が投与されたとします。薬によって腸内の細菌が殺されると、それまでぎゅうぎゅう詰めだった菌叢にぽっかりと空き地ができます。すると、ほかの菌は縄張りの拡大をはかるべく、この空き地をめがけて我先に殺到していきます。このとき、うまい具合にカンジダが入り込んでしまうと、そこでわっと生えてしまうのです。
ただし、こうなったとしても、せいぜいお腹の調子が悪くなるくらいで済むことがほとんどです。
ところが、これががん患者で抗がん剤を投与されたりすると、話は別です。抗がん剤によって粘膜がはがれ、ちょうどやけどのような状態になってしまいます。すると、ここから発育したカンジダが組織の中に侵入し、血液の流れにのって全身に広がってしまうのです。・・・もはやカビを殺す薬を投与しても効きません。
・膣のカンジダ症は既婚女性を中心に、女性が一生に一度はかかると言われる病気です。
ややこしいことに、膣カンジダは性行為によってうつる場合と、そうでなく場合とがあります。
・ダニが大好きなのはカビの中でも胞子の部分なのだそうです。
・細菌とカビの決定的なちがい、それは細菌が原核生物であるのに対し、カビは真核生物であるということです。
進化という点では、真核生物の方が原核生物よりも高等であることはいうまでもありません。ヒトをはじめとする動物や植物も、もちろん真核生物に属しています。
・カビの子どもはどうやって作られるのでしょうか? これがヒトと同じで、オスとメスが出会って夫婦となり、有性生殖によって作られるというのが基本なのです。
・カビは、出会いを求める一方で自ら無性生殖も行って、せっせと子孫繁栄に努めているのです。
ひとくちにカビの胞子といっても、有性生殖によるものと無性生殖によるものの、二種類あるということです。
・加湿器のカビ
エクソフィアラ・デルマチチジスというカビはクロモミコーシス(黒色真菌症)と呼ばれる難治性の皮膚病を起しますが、自然環境のどこに生息しているのか、それまでまったくわかっていなかったからです。
家庭の風呂に59種類
黒色酵母による病気はからだが弱っている人に起こりますから、健康であればまったく恐れる必要はありません。
・カビの病気が増えた理由
1)抗生物質の投与が行われた結果、消化管の菌叢が破壊されるなどして、カビの病気が起こるようになったのです。
2)抗がん剤やステロイド剤・免疫抑制薬が集中的に開発され、大量に使われるようになりました。その結果、免疫能力が低下した人々に重篤なカビの病気が起こるようになったのです。
・世界一危険なカビ
「カビの病気でいちばん怖いものは何ですか」
「それはコクシジオイデス症です」
コクシジオイデス症の原因菌はコクシジオイデス・イミチス
このカビの怖いところは、健康な人でも感染して全身転移を起しうるという点にあります。
過去の大流行 アメリカでは3回起こっています。
・サッカロミセス・セレビジエ(イースト菌)
パンの発酵に使われる酵母菌です。このカビのすばらしいところは、何といっても「アルコール発酵を行う」という点でしょう。ビールにせよワインにせよ日本酒にせよ、およそこの世のアルコール飲料は、すべてこのカビの働きを利用して造られているといっても過言ではありません。
・世界のアルコールは、ワインなどの果実酒のように「イースト菌によるアルコール発酵」だけで造られるものと、日本酒やビール・ウイスキーなどのように「糸状菌や麦芽による糖化+イースト菌によるアルコール発酵」という二段階のプロセスで造られるものがあります。
後者の場合、原料として米や麦といった穀物が使われますが、穀物は多糖類のでんぷんでできているためそのままでは分子が大きすぎて、イースト菌では分解することができません。そこで、まず多糖類を単糖類であるグルコースにまで分解するプロセスが必要になります。このプロセスを「糖化」といいます。
・『梅干と刀』樋口清之著
日本人は、自然と実にうまく調和して生きている民族である。
・「過労死」が問題になっていますが、あれは命令された過労だからこたえるのでしょう。自分の意志でやる過労であれば案外からだはもつものだと、これが私の実感です。
・黒色酵母の系統発生(西村・宮治理論)
感想;
著者は医師でしたが、カビの研究をしたくて皮膚科を選んだそうです。
カビの研究なら競争者がいないとの考えがあったそうです。
カビに雌雄があるのは知りませんでした。
カビにもいろいろあり、病気になるカビもあり、それは日和見感染時に悪さをするようです。
免疫力が落ちた時に悪さをするとのこと。
コロナも免疫力が落ちると感染しやすくなります。
ワクチンも大切ですが、免疫力を落とさないようにしたいものです。
そして細菌や酵母やカビ(真菌)とも仲良くしたいものです。
大腸菌は悪いとのイメージありますが、ビタミンKを産出します。
また大腸菌よりもっと悪い病原菌が入ってきたときは、乳酸菌は抵抗しませんが、大腸菌が闘ってくれるそうです。
大腸菌も少しはある方が良いようです。
細菌は大きさが1μm、カビや酵母は5μm、ウイルスは0.1μm程度。
カビというと悪いイメージありますが、青かびからペニシリンを。
パンは酵母(イースト)でふっくらと。
アルコールも酵母で。
味噌醤油も酵母で。
人にとってよいものは酵母、悪いものはカビと名前を持っていますが、どちらも真菌に分類されます。
前いた会社では、医薬品とその原料の微生物保証を行っていました。
1g当り
・一般細菌1,000個以下
・真菌100個以下
・特定菌なし
・大腸菌
・黄色ブドウ球菌
・緑膿菌
・サルモネラ菌(原料が動物の場合)
まだまだこの微生物保証ができていない、固形剤は多いです。
微生物の中には、毒素を出す菌もあります。
ですので、熱をかけたから問題ないとなりません。
それで大きな食中毒事件が起きた雪印乳業食中毒事件。
微生物が毒素を出すという知識があれば、今もそのままで存続していました。
韓国では加湿器の防カビ用の薬品を加湿器に入れ使っていたため、その薬品により多くの死者まで出た健康被害が大きな問題になりました。
加湿器はきちんと管理しないとカビをまき散らしています。
そのカビによる体調不良も多いです。
カレーは一晩おいた方が美味しい。
熱をかければ細菌は死ぬ。
そして食べる前に熱をかければ大丈夫。
ところが、菌には耐熱性菌がいて、熱がかかると芽胞を作って、かなりの熱に耐えます。
熱をかけれも芽胞を作ると簡単に死にません。
そして良い温度になると、芽胞から菌が顔をだして増えます。
そして毒素を出します。
カレーの食中毒はウェルシェ菌です。
食べもの文化 2013年10月号 調理室の衛生管理43 前夜のカレー、「加熱して大丈夫」の落とし穴
知識を持つことは大切ですね。
その知識が自分や家族を守ってくれます。
「腸内細菌の逆襲 お腹のガスが健康寿命を決める」江田 証著 ”SIBO”