平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

名せりふでふり返る『カムカムエヴリバディ』~地道に歩き続けていれば素敵な明るい未来がやって来る

2022年04月09日 | その他ドラマ
 朝ドラ『カムカムエヴリバディ』が終了した。
 安子(上白石萌音)、るい(深津絵里)、ひなた(川栄李奈)──
 3人のヒロイン、1925年~2025年までの100年の物語。

 画期的でしたね。
 内容が薄くなるかと思っていたら、人物描写や人間関係がしっかりして、そんなことはなかった。
 作品のテンポアップにも繋がっていて心地よかった。
 前作の『おかえりモネ』が2011年からの10年間くらいの作品だったから実に対照的だ。

 内容も3つの恋愛があり、和菓子屋・ジャズ・時代劇と多種多様で、幕の内弁当を食べている感じだった。
 伏線の張り方も見事で「I hate you(大嫌い)」がラストでは「I love you」だからなあ。
 今後も朝ドラは作られていくんだろうけど、『カムカム』と比べられて苦戦しそう。
 単一の弁当で薄味だったら、たちまち飽きられてしまうだろう。
 ………………………………

 全体のテーマは『歩き続けること』でしょうか?

 今は先が見えなくて暗闇の中を歩いているようでも、
 地道に歩き続けていれば、素敵な明るい未来がやって来る。

 それはこんなせりふにも。

 錠一郎(オダギリ・ジョー)とるい。
「暗闇なんや、歩いても歩いても暗闇しかないんや。サニーサイドが見えん」
「怖がらんでええ、私が守る。あなたと2人でひなたの道を歩きたい」

 錠一郎
「五十嵐くん、これからいろんなことがあると思うけど、それが五十嵐くんの選んだ道やったら、きっとそれが五十嵐くんのひなたの道になるから。ひなたの道を歩けば、きっと人生は輝くよ」

 桃山剣之介(尾上菊之助)
「暗闇でしか見えぬものがある」
 
 伴虚無蔵(松重豊)
「日々鍛錬し、いつ来るともわからぬ機会に備えよ」
「どこで何をして生きようと、お前が鍛錬し、培い、身に着けたものはお前のもの。決して奪われることのないもの。一生の宝とせよ」

 アニー・ヒラカワ(森山良子)
「英語の勉強、これからも続けてください。きっとあなたをどこかへ、思いも寄らない場所まで連れていってくれますよ」

 一子(市川実日子)
「私にもわからんわ、そのお茶に意味があんのかどうか。意味があんのかないんか、わからんことをやる。誰かのことを思うてやる。それだけでええんとちゃう?」

 つまり、この作品は『地道に歩き続けていれば素敵な明るい未来がやって来る』というテーマをさまざまな形で変奏しているのだ。
 これが100年間の物語を描いていても散漫にならなかった理由だ。

 極めつけはこれ。
 ルイ・アームストロング『オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート』の一節。
「悩みはひとまず置いといてドアを開けよう。ひなたの表通りを歩けば何もかも良くなるさ」

 この言葉を胸に地道に歩いていきましょう!

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悲報! 安倍晋三、大いにイキる~敵国中枢を攻撃する能力を持つべきだ! 

2022年04月06日 | 事件・出来事
 自民党もたまにはマトモな判断をする。
 自民党の国防部会が「核共有(ニュークリア・シェアリング)」について断念したらしいのだ。
 いわく
「核を置いた時点で攻撃対象になることなどを考えると日本に核を持つ実益がない」
「唯一の核被爆国として核廃絶を主導する責務があるわけで、その理想、夢は絶対に捨ててはいけない」
「核共有ではなく拡大抑止をどうするかを論じるべき」


 自民国防部会長「核共有より拡大抑止に論点を」(産経新聞)

 そもそも核共有には越えなければならないハードルがいくつもある。
・アメリカの了解
・現在、批准している「核兵器不拡散条約」を破棄しなければならないこと
・国連の敵国条項、周辺国の理解
 こんなことに政治的エネルギーを使うより、他にやるべきことがたくさんあるだろう。

 今回のウクライナ侵攻でドイツは「核共有」の意義を再認識したらしいが、それはドイツが隣国と陸続きだから。
 四方を海で囲まれている日本とは安全保障のあり方が大きく違う。
 それに日本の近海には、核ミサイルを搭載したアメリカの潜水艦がウヨウヨいるのだから、それだけで抑止力になる。
 ……………………………………

 というわけで、最初に「核共有」を言い出した安倍晋三は赤っ恥。
 現在の首相・岸田文雄氏は比較的マトモだ。支持率も落ちていない。
 そんな自分の存在感に危機を感じたのか、安倍晋三は「敵基地攻撃」についてこんなことを言い出した。

「日本も少しは独自の打撃力を持つべきだと確信している。
 基地に限定する必要はなく、中枢を攻撃することも含むべきだ」


 安倍ちゃん、敵国の中枢都市を攻撃するってよ。
 具体的に言えば、北京とモスクワ? こりゃあ、大戦争だね。
 民間人の犠牲も厭わないってか?
 プーチンはウクライナの首都キーウ(キエフ)を攻めたが、それと同じ発想だ。

 そんなことより「専守防衛」に徹して、有事の際にどう対応するのか、考えろよ。
 たとえば、
・日本海側の原発をどうするのか?
・エネルギー、食料、武器弾薬の確保をどうするのか?
・民間人の避難、退避をどうするのか?
 考えるべきことは山のようにある。
 ていうか現状、ほとんど考えられていないだろう。
 防衛省は今回のウクライナ侵攻で、ドローンの重要さにやっと気づいたみたいだし。

「核共有」や「敵中枢都市への攻撃」は派手だが、実質的に何の役にも立たない。
 だってやったら数十倍で報復されるんだぜ。
 人類滅亡に繋がる最終戦争に発展するかもしれない。
 その時、安倍はどう責任を取るんだ?
 勇ましいことばかり言ってないで、もっと足もとを見ろ。
 どうしてこんなに軽いのか?

 それにコロナとの戦いから逃げ出したあなたから言われたくない。
 仮に戦争が始まって劣勢になったら、真っ先に逃げ出すのが安倍晋三だろう。
 この人、一度も責任を取ったことがないからね。
 言ったら言い放し。
 あとは適当に取り繕って、逃げるだけ。

 安倍元首相「中国との衝突避けるためにも防衛費増額を」(NHKニュース)
 ……………………………………

 以下はネット掲示板の言葉

・首相辞めたらイキりはじめたな
 コロナはガースーに押し付けて逃亡したのに

・首相在任中に何も言わないアベ先生ww

・それで具体的には? 徴兵制でも始めるの?

・お国(上級国民)の為に死ね
 人殺しに参加しろとか馬鹿かよ 頭狂ってるな
 何でてめえら腐れ外道の上級カルト為に命を張らないとならんのだ?

・責任も負わない為政者の為に戦う奴はいねえってのよ

・国民のために努力をしない国のために命を懸けてくれる国民はどこにもいない

・俺はこんな国に命なんてかけねーな
 上級国民様が命かければいい

・テメーがプーチンとこ行って話付けてこいやクズwww

・そんなことより安倍晋三、お前が海外でバラ撒いて浪費した金返せ。
 ルーブルにも負けたクソみてえな円安誘導した責任とれ。
 オリンピックでドブに捨てた金返せクソ野郎

・それよりも、アニメ進撃の巨人、続きは来年

・(防衛費あげて)消費税20% 異論はないだろ

・年金減ってんのにまた増税かよ。
 安倍は民間兵として訓練でもしとけ。

・ネトウヨは早く自衛隊に入隊しろよ

・他国に命かける馬鹿な国は日本くらいだろ・・・

・政治的影響力を維持するのに必死やな
 今やお友達以外からは終わった人扱いやろ

・こいつの脳内イメージでは自分はかっこいい指導者だと思い込んでる
 でも現実は……
 コロナごときで政権放り出した危機管理ゴミクズ

・安倍元はもう黙れ

コメント (5)
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鎌倉殿の13人 第13回「幼なじみの絆」~私は背中に尽くします。八重さんの後ろ姿が幸せそうなら私は満足です

2022年04月04日 | 大河ドラマ・時代劇
 不器用な義時(小栗旬)。
 八重(新垣結衣)のもとに来る時は、キノコや野菜を持って来るだけ。
 だから八重は「怖い」「つらい」。
 でも義時はすこしずつ思いを伝え始めた。
「私は好きなのです、八重さんの笑っている姿が」
「いつか八重さんがお帰りなさいと言ってほしい」

 そして今回のラスト。
「私のことを慕っていらっしゃるんでしょう?」
 と頼朝(大泉洋)との関係を聞かないことを八重が尋ねると、
「どちらでもよいのです。
 振り向いてほしいなどと言うのは大それたこと。
 背を向けてくれても構いません。
 その背中に私は尽くします。
 八重さんの後ろ姿が幸せそうなら私は満足です」

 義時が八重に誠を尽くした。
 今までの義時は言葉が足りなかった。
 こんなふうに言わなくては心が伝わらないこともある。
 八重にしてみれば、義時が距離を縮めて来ないことが「怖い」し「つらい」ことだった。
 だから八重は、今回の義時の誠を聞いて、
「お役目ご苦労様でございました。お帰りなさいませ」

 ラブストーリーですね。
 義時は女性とこういう接し方をするんですね。
 この点、頼朝や三浦義村(山本耕史)とは大違い。
 こんなことを言われたら、さすがの八重さんも惚れてしまうだろう。
 ……………………………

 誠は今回もうひとつあった。
 亀(江口のりこ)は政子(小池栄子)に言う。
「自分が鎌倉殿にふさわしいのか、よく考えなさい」
「御台所と呼ばれるのにふさわしい女になりなさい」
 亀はもはや頼朝に執着していないらしい。
 だから憎さ半分、皮肉を込めて御台所・政子に足りないものを指摘した。
 誠を尽くせば、人は心を開くんですね。
 この亀の言葉を聞いて政子はただうなずくばかり。
 どの書物を読めばいいか聞いたりもした。

 そして木曽義仲(青木崇高)。
 義仲は「平家を倒すこと」「頼って来た者を無下に放り出さないこと」が自分の「誠」だと言う。
 その言葉どおり、義仲は頼朝や武田信義(八嶋智人)のいる伊豆や東海道に進出するのではなく北陸を攻め、頼って来た源行家(杉本哲太)を渡さず、息子の義高を人質にした。
 さて、この「誠」はどんな結果をもたらすのか?

コメント (2)
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相棒20 「冠城亘最後の事件」~「相棒」は転機に来ているのかもしれない

2022年04月01日 | 推理・サスペンスドラマ
『相棒20』最終話「冠城亘最後の事件」

 ミステリーは数学に似ていて、公式を知っていると案外簡単に答えが導き出される。
 それは解き方を知っていれば暗号が解けるのと同じである。
 公式はトリックと言い換えてもいい。
 公式・トリックを知っていることはミステリーの真相解明のためのキイとなる。

 今回のエピソードの公式は以下のふたつ。
 以下、ネタバレ。


1.ふたりの人物が人前でケンカしていたらふたりは共犯者
2.交換殺人

「ふたりの人物が人前でケンカしてたらふたりは共犯者」は僕が思いついた公式だが、
 アガサ・クリスティの某作品、坂口安吾の某作品で使われていた。

 このようにミステリーは既存の公式(トリック)を手を変え品を変え、いろいろな公式を組み合わせて作られている。
 …………………………………

 冠城(反町隆史)の退場(公安行き)に関しては、理由がはっきりしない分、スッキリしないなあ。
 おそらく美彌子(仲間由紀恵)とマリアのためなんだろうけど。

 いみじくも鑓鞍兵衛(柄本明)が「今どき、刑事ふたりなんて流行らないんだよ」と言っていたが、もしかして自虐? 自戒?
『相棒』は大きな転機に来ているのかもしれない。
 一周まわって『特捜9』といったチームで戦う刑事物が新しかったりするし、
 2クールにわたって犯人当てをする『あな番』『真犯人フラグ』、
 ミステリーなのに人生論を語る『ミステリーという勿れ』という新機軸も出て来た。

 さて、青木年男(浅利陽介)もいなくなったし、すべてがリセットされた『相棒』はどこへ行く?
 右京さん(水谷豊)を一時的に捜査一課の課長にしたり、
 毎回相棒を違った人物にして(以前もあったが)、誰が最終的に『相棒』になるかを視聴者に予想させるみたいな仕掛けが必要かもしれない。

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