古今和歌集 0195 2020-05-12 19:33:04 | 古今和歌集 あきのよの つきのひかりし あかければ くらぶのやまも こえぬべらなり 秋の夜の 月の光し あかければ くらぶの山も 越えぬべらなり 在原元方 秋の夜の月が明るいので、暗いはずのくらぶ山も越えることができそうだ。 0039 でもご紹介した通り、「くらぶの山」は「暗い山」の意味で歌に詠み込まれます。その暗い山も、今日の月の光があれば夜の内でも越えて行けるだろうということですから、中秋の名月の頃の月を詠んだものでしょうか。 在原元方は古今集巻頭 0001 の作者でもありますね。