漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0185

2020-05-02 19:47:57 | 古今和歌集

おほかたの あきくるからに わがみこそ かなしきものと おもひしりぬれ

大かたの 秋来るからに わが身こそ 悲しきものと 思ひ知りぬれ

 

よみ人知らず

 

 誰にも等しく訪れる秋であるのに、やって来るとたちまちわが身の悲しさが思い知らされることだ。

 古今和歌集では上記の通り「よみ人知らず」とされていますが、一方でこの歌は大江千里の家集「句題和歌」(別名「大江千里集」)に収録されています。ですので実際は大江千里の作と思われますが、古今集でなぜ「よみ人知らず」とされているのかはわかっていないようです。