おほかたの あきくるからに わがみこそ かなしきものと おもひしりぬれ
大かたの 秋来るからに わが身こそ 悲しきものと 思ひ知りぬれ
よみ人知らず
誰にも等しく訪れる秋であるのに、やって来るとたちまちわが身の悲しさが思い知らされることだ。
古今和歌集では上記の通り「よみ人知らず」とされていますが、一方でこの歌は大江千里の家集「句題和歌」(別名「大江千里集」)に収録されています。ですので実際は大江千里の作と思われますが、古今集でなぜ「よみ人知らず」とされているのかはわかっていないようです。